クリスマスがもうすぐやってきます。
街にはクリスマスソングが流れ、母親と連れ立って歩く小さな子供たちが、サンタクロースからのプレゼントの話をしているのを聞くとちょっぴり幸せを感じます。
昨年11月にブータン国王ご夫妻が来日された際、『国民総幸福(GNH)』という言葉が注目されました。
これは、経済上での発展よりも国民が幸せと感じる度合い「幸福度」を量る目安として、ブータンが取り入れている指標で、日本でも、心と体の健康や、地域とのつながりなどを柱として国民の豊かさを「幸福度」として数値化する試案を平成22年6月に内閣府が発表しています。
今日はこの「幸せ」の語源について調べました。
「幸せ」は、もともとは『仕合せ』と書き、【めぐり合わせ・運命】という意味の言葉で、動詞「する」の変化した「し」に「合わす」が結びついた『しあわす』が由来だそうです。
そこから【物事がぴったりと合うようにする】ことから、【めぐり合わせ・運命】という意味が生まれたようです。
例えば、めぐり合わせが良いことを「仕合せが良い」と言い、めぐり合わせが悪いことを「仕合せが悪い」と言いました。
後に、単に「仕合せ」だけでめぐり合わせが良いことを言うようになったことから、江戸時代になると〔仕合せ=幸運・幸福〕という意味で定着したようです。
そして、明治時代以降に「幸せ」とも書くようになったそうです。
参考までに2010年のギャラップ調査によれば、日本の幸福度は81位だそうです。
ランキングで上位を占めているのはデンマーク、フィンランド、ノルウェーなどの北欧諸国です。
北欧の国々は、税金と社会保障を合わせた国民負担率は6~7割近で、実際に使えるお金は少ないのに軒並みランキングの上位を占めています。
一方、日本の国民負担率は4割程度で使えるお金も多く、モノも豊富にあって豊かなはずの日本人がなぜ幸せを感じられないのでしょう。
それは戦後一貫してアメリカ的な物質至上主義に幸福感を求めた結果、心の豊かさが失われたのではないでしょうか。
戦後67年経過した現在、そろそろ戦後レジューム(resume;再開)から脱却し、北欧やブータンの『国民総幸福(GNH)』も参考にすべき時期が来ているのかなと思うこの頃です。