今日は「山里の貴婦人」といわれる珍しい花、「キイジョウロウホトトギス(紀伊上臈ホトトギス)」の花をご紹介します。
「キイジョウロウホトトギス(紀伊上臈ホトトギス)」は、ユリ科ホトトギス属の多年草で、原産地は日本です。
この花の名前の由来は、紀伊半島に自生することから紀伊、そして、上臈(ジョウロウ)とは、江戸幕府大奥の職名で、御殿女中の高級の者に使われ、優雅な貴婦人と言う意味からこの名前がつけられたようです。
・これが「山里の貴婦人」といわれる珍しい花、「キイジョウロウホトトギス(紀伊上臈ほととぎす)」の花です。
(参考)
上臈(ジョウロウ)の「臈」とは、仏教では僧侶の出家後の年数のことで、その年数を積んだ高僧を上臈(ジョウロウ)言い、他にも、身分や地位の高い人で、貴公子や貴婦人のことを言います。
江戸幕府では大奥の職名として、御殿女中の高級の者に使われました。
この花は紀伊山地の固有種だそうですが、山野草ブームで乱獲されたため環境省の絶滅危惧種に指定されています。
このため、和歌山県のJR周参見駅から20kmほど山間に入った、県道すさみ古座線沿いの、すさみ町佐本地域では30年前から保護に努めており、「キイジョウロウホトトギスの里」として知られているそうです。
・花の内側を撮影するため、「キイジョウロウホトトギス(紀伊上臈ホトトギス)」の花を支柱で持ち上げて撮影したものです。
花の内側にはホトトギスと同じような紫褐色の斑点があります。
この花は、ホトトギスの仲間で黄色花の品種です。
花は釣鐘のような形で、茎は垂れ下がって40~50cmになり、葉は披針形で先端が尖っています。
・これが我が家の鉢植えの「キイジョウロウホトトギス(紀伊上臈ホトトギス)」の花です。
我が家では、数年前に親戚から茎を少しもらって挿し木をしました。
昨年、初めて一輪咲きましたが、開花まで4~5年要したように思います。
「山里の貴婦人」と呼ばれるだけあって、優雅に咲いた花はとてもきれいです。