計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

1996年7月20日

2018年07月20日 | CAMJ参加記録
 1996年7月20日、任意団体として「気象予報士会」が設立されました。私が入会したのは1998年なので、約20年会員として在籍しています。

 入会当時から、会員の間では「取得した資格を、どのように活かしていくか?」について様々な意見が交わされていました。この中で、これからの時代は「資格だけでは不十分で『+α』が必要」との声も多く聞かれました。自分の「+α」つまり「コア・コンピタンス」を如何に確立して行くか。当時の私は、諸先輩方の熱い議論に刺激を受けながら、自分の方向性を模索していました。

 ・・・あれから20年。

 今朝もコミュニティ放送の情報番組に電話出演して天気予報の解説を行いました。こちらは本来「原稿作成」がメインですが、週に1回はこうして「電話出演」するのが恒例となっています。とは言っても、これは世を忍ぶ仮の姿。

 私の「コア・コンピタンス」は、「『地域気象』に関する『数値シミュレーション』と『数理ファイナンス』」です。換言すれば「気象分野のデータ・サイエンティスト」と言った方が実際の姿に近いでしょう。以前は「熱流体数値モデル」をメインに取り組んでいましたが、最近は「人工知能」のR&Dにシフトしつつあります。

 本来、気象予報士の資格が必須となるのは「予報業務許可事業者において『現象の予想』を行う」場合です。しかし、地域の様々なニーズに応えて行くためには、単なる「予報(現象の予想)」のみならず、気象をはじめ様々なデータのアナリティクスや予測に基づくコンサルテーション、きめ細かいアフターフォローなど、新たな付加価値を生み出すことが必要です。

 今後、他の「士」資格を同様に、気象予報士の資格も、その位置づけや意味合いは変わって行くかも知れません。そこで問われるのは、自分にとっての「+α」=「コア・コンピタンス」です。これをどのように活用し、活躍のフィールドを広げて行けるのか。今までも、これからも、この課題について自分なりの答えを探し続けることになるでしょう。
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