計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

最近・・・

2013年09月08日 | 何気ない?日常
 最近、少し涼しくなってきたように感じます。

 虫の鳴き声からもまた、確かな秋の訪れを感じます。

 さて、ここ最近は気象に関するニュースが色々と続きました。
 今までとは何かが違う、「今までこの時期はこんな感じで推移したから今年もきっとそうだろう・・・」と言う認識が通用しなくなりつつある、そんな実感を強めています。

 第1回の気象予報士試験が実施されたのが1994年8月28日ですが、この当時と現在とでは、やはり何かが違っているような気がします。この時期は私もまだ高校生。ゲリラ豪雨北極振動記録的な猛暑等々・・・メディアの天気予報では聞いた記憶がありません。

 私は1998年1月25日に実施された第9回目の試験で合格しましたが、当時はまだ大学生。当時の気象もここまで激しかっただろうか・・・。21世紀になってから次第に顕著な現象が見られるようになってきたように感じるのは、私の気のせいなんだろうか・・・。少なくとも、「これまでの常識・定石」のような感覚が通用しなくなってきているように感じます。

 これからの気象の変化は「これまでの枠」の中で捉えるのではなく、むしろ「何が起こるかわからない」「何が起こっても不思議ではない」位に視野を広げなければならないのかも知れません。

 これまでの経験やデータの積み重ねから、各地域の気象特性について判っている、または判ってきた知見を、改めて「モデル」と言う形にアウトプットして、その後の予測にフィードバックしていく事が、これまで以上に求められるでしょう。

 それだけではなく、気象に関する専門的な(と思われたり、感じられる)知識を分かりやすく解説する事も必要だろうし、個々の重要な意思決定に関わる局面も出てくるかも知れません。

 本当の意味での「気象ビジネス」が成長するのは、むしろ「これから」なのかも知れない。そのような意味では、これまではもとより現在もまだ、この産業は「黎明期」なのかもしれない。

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