地球散歩

地球は広いようで狭い。言葉は違うようで似ている。人生は長いようで短い。一度しかない人生面白おかしく歩いてしまおう。

2010-08-08 00:00:00 | 沖縄方言
てぃーだかんかん(太陽燦々)
 
沖縄の夏。それはもう「てぃーだかんかん」で暑いのなんのって・・
(てぃーだかんかんとは「お日さまさんさん」みたいな意味の方言)
午前中、車に生卵入れておくと昼にはゆで卵になっている!
・・・なんてウワサも(笑)

本当に日差しが強いから夏の観光はそれはもう大変です。
暑くてまわってられない。一瞬でも車を停めて観光して戻ってくるだけでも
車内は恐ろしい暑さ。だからといって海で泳ごうもんなら、
しっかり日焼け対策しておかないと病院送りです(笑)
実際日中泳いでるのは(しかも水着で)観光客だけでしょう。
でも!やっぱりそこは夏の沖縄、海が美しすぎます♪
サンサンと降りそそぐ太陽の光にキラキラと輝いて
空の碧さと海の青さが一体化する・・・♪

それを体験するには・・・

橋です!

沖縄本島周辺には色んな小さい島々があります。
元々は船でしか行けなかったこれらの小さい島にも
橋が架かっているところが多くなり、車で渡れるようになりました。
伊計島方面に渡る海中道路のような大きな橋もありますが、
ほとんどが小さな橋です。そのなかでもいちばんのお勧めは
北部にある古宇利島へ続く「古宇利大橋」です。

2005年に出来たこの橋は、
手前の屋我地島から古宇利島まで約2キロに渡ってまっすぐに
伸びています。まっすぐといっても少しアールしているため
走っていくとまるで空に伸びているように見えるのです。
もちろん周りは青い海ですから、空の碧さと海の青さが
一体化して景色はブルー一色、かなりテンションがあがります!
その日が夏の晴天だと、もう言うことなしですよ♪

ちなみにこの古宇利島、アダムとイブのような神話が残っていて
琉球の人の祖先になったと言い伝えられています。
ロマンチックに恋島(ふいじま)とも呼ばれていたり。
ウニ丼が有名なんですよ~(笑)(s)
画像協力:にへーでーびる!vani!
 
あ~、なんて気持ち良さそうな海!そう思ったあなた、クリックよろしく♪。人気ブログランキングへ

アイスクリーム

2010-06-26 00:00:00 | 沖縄方言
ブルーシール

さらささんの絵葉書にあった「森のアイスクリーム」にはまだ出会ったことないですが、
沖縄には色んな種類のアイスクリームがあります。

その中でもっとも有名なのがブルーシール。
最初は基地内でしか食べられなかったそうですが、
今や沖縄のアイスといえばブルーシールと言われるほどです。
その直営店がこれまた有名で必ずガイドブックにも載っている「BigDip」です。
BigDip牧港店には、アイス屋さんなのに外貨両替所(しかも18カ国)があります!
ちょっとビックリします(笑)ドルでアイスが買えるのかも~。
と言うのも、沖縄にはドルで買い物が出来るところがけっこうあったりするのです。

ブルーシールのフレーバーはサーティーワン並みに種類が豊富で、
沖縄らしいゴーヤーやサトウキビ、紅イモやウベなどの芋系、
マンゴーやシークヮーサーなどもあります。
もっともボクはほとんどチョコしか食べませんが(笑)

沖縄にはブルーシール以外にもオリジナルアイスを作っているところが多く、
Gala青い海の「塩アイス」や今帰仁のおっぱ(乙羽)の牛乳を使った
「おきなわんじぇらーと」なども有名です。あ、アイスクリンってご存じですか?
そう昔懐かしい、道路でパラソルさしてアイス売ってるやつです。
沖縄ではまだあちらこちらでアイスクリン屋さんを見ることが出来ます!

ブルーシールは、BigDipのような店ではもちろんのこと
コンビニなどでも買えますし屋台などで販売しているところもあります。
その中でボクが大好きなお店は残波岬にあるバスのパーラー。
雰囲気バツグンです。ネーネーズのアルバムジャケットになったこともあります。
もっとも夏場にここでブルーシール買うと・・・すぐに溶けるのでご注意を(笑)(S)


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2010-05-13 00:00:00 | 沖縄方言

アイスワーラー

ここ最近、普天間基地移設が問題になっていますが
そもそもいつの時代に米軍基地が出来てしまったのでしょうか?

そのあたりは皆さんご存じの通り、戦争の影響によるものですね。
基地が出来だした頃の1945年から1972年の5月15日まで、
この期間はアメリカ世(ゆ)と呼ばれ、沖縄の人達は先祖代々の
土地を奪われ、米軍の支配下にありました。
大変な時代だったと思われますが、
アメリカの文化も沖縄に入ってくるようになりました。
ガムやチョコ、ハンバーガーなどなど。ポーク(ランチョンミート)もそうですね。
基地に近いところの商店や飲食店などは、アメリカ人を相手に仕事を
するために、英語を覚えるには耳で聞くしかなかったそうです。

「アイスワーラー」。冷たいお水。

そう、ice waterとアメリカ人が発音するのを耳で聞いて覚えたのがアイスワーラーという言葉。ボクは何度も沖縄に行ってますが、
残念ながらアイスワーラーと言ってる人を見たことがない・・・。
若い人は言わないそうです。60歳以上の人が使う確率高いようですね。

このような言葉はアメリカ口(ぐち)とも言われています。
ちなみにボクが初めて覚えたアメリカ口は「ビーチパーリー」です(笑)
シーミーのオードブルがスーパーで売られていると言いましたが
ビーチパーリーセットも売ってます(笑)

他には「トゥーナー」(ツナ)
「ハッティー」(紅茶)
「ストゥ」(シチュー)
「オープナー」(缶切り)
「コーヒーシャープ」(喫茶店)
「ギョールフレンド」(女友達)

どれもネイティブな発音に近いワケですね♪
アイスワーラーは道の駅「かでな」の2階にあるUP-KITTYあたりなら
聞けるかもしれませんし、コーヒーシャープは普天間基地周辺の
喫茶店の看板を見ると書いてるかもしれませんよ~。(S)

 ※画像・嘉手納ベース1はUP-KITTYの前です
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アイスクリーム

2010-05-05 00:00:00 | 沖縄方言

アイスクリーム

 ペルーから届いた碧の絵葉書に書いてあった「チリモヤのアイスクリーム」。うーん、どこかで聞いたようなフレーズ・・・はたと思いだした。那覇の「まちぐぁー」(市場)で遭遇した不思議な果物。確か手作りの値札に「森のアイスクリーム」とあり、写真を撮った記憶がある。早速、沖縄旅行のフォルダを探してみると、よく似た名前「アテモヤ」である。

  調べてみるとアテモヤはチリモヤとバンレイシなる日本では馴染みのない果物を掛け合わせて改良したもの。どちらも南米ペルー原産で、チリモヤはドリアン、マンゴスチンとともに世界三大美果の一つと言われる果物。またバンレイシは果肉が甘く白いクリーム状ということ。

 その二つの果実の魅力を合わせたアテモヤは白い果肉で糖度が20-25度と高く、冷やすとアイスクリームのような風味と味になる為、「森のアイスクリーム」と称される。食感はバンレイシ同様、梨のようなシャリシャリ感を持つので、カスタードアップルとも言われるそうだ。マングローブが育つ南国沖縄ならではの果物である。

 市場が大好きな私。帰りの飛行機の時間を気にしながら最後の時間を市場巡りに費やした。アテモヤを見つけた時は既にゴーヤー、島らっきょう、パッションフルーツシークワーサーさんぴん茶などを大量に買い込んでいたため、写真だけにしてしまったのが今となっては悔やまれる。
沖縄の達人であるsperryさん、もし食されたことがあるようでしたら返信の絵葉書をお待ちしています!(さ)

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祭り

2010-04-23 00:00:00 | 沖縄方言

清明祭(シーミー)

夏の沖縄。
あのキレイな海で泳げるからそれはもう最高ですが
観光するには暑すぎる!
でも「うりずん」と呼ばれる2月から4月あたりは本当に気候がよく、
観光するにはもってこいの季節です。

ボクが4度目に沖縄に行った時は4月の半ばで、半袖でも心地よく
かといって暑くもなく・・・ホントにのんびりしました。
その記憶があったので5度目も4月に!そう思って行ったのですが・・・
そこでとんでもない風景に出くわしました。

恩納村あたりから58号線を北上すると眺めが素晴らしいのですが、
この年の4月は少し勝手が違いました。
渋滞でまったく車が動きません(汗)

なんで?そう思いながらチビチビと進んでいくと、何やら巨大な建物というか
変わった建物というか・・・
とにかく見たこともない建物の前で宴会してる人達が。
「あーバーベキューでもしてるのかー」なんて思っていたら、
あちこちに同じような建物があり、そしてやはりその前では宴会している人達が居ます。
はて?コレは何なんだ??

渋滞の原因はこの宴会にあったようです。

その見たことがない建物は「亀甲墓」と呼ばれる沖縄独特のお墓で、
4月になるとお墓参りのようなものが行なわれ、
親戚身内が集まって、みんなで料理を食べ酒を酌み交わすのだそうです。
これを清明祭、シーミーと言うのだそうです。

最初にこの光景を見たときはホントにビックリしましたが、
シーミーを楽しみにしている沖縄人は多いと聞きます。
この時期になるとスーパーでシーミー用のオードブルが売られているし「紅芋タルト」で有名なお菓子のポルシェですら
シーミー用のお菓子の詰め合わせを売り出します。
そう、シーミーは沖縄人にとっては先祖を敬い、身内の絆を深める大切な行事なのです。
核家族化が進む中、このような風習が残っているのは本当に羨ましいですね。
参加させてほしいなー。料理にもとても興味があります(笑)

亀甲墓は色んなところで見られます。
さとうきび畑の中にポツンとあったり、山の斜面にあったり、
かと思えば住宅街の中にいきなりあったり。
小ぶりなものもありますが、家ですか?ってくらいビックリするような大きさのものも!
亀甲墓以外にも破風型、家型なんてのもあります。

あ、とはいってもやっぱお墓ですからね。勝手に入ったりしては失礼です。

4月の沖縄は観光にはもってこいの季節。

でも・・・土日は避けましょう。 シーミーの渋滞に巻き込まれると観光する時間なくなりますよ~(笑) (S)

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ファーストフード

2010-01-21 00:00:00 | 沖縄方言

 ファーストフード

 骨付きのラフテーが入ったソーキそば、ゴーヤーチャンプルーなどローカルフードが充実している沖縄。街のどの食堂に入っても大満足である。しっかり食事をとっている上、ブルーシールアイスクリームやら黒砂糖や紫芋を使ったご当地スイーツにまで手を出すので常に満腹。短い旅では残念ながらファーストフードをあれこれ味わう余裕がなかった。

 唯一、美ら海(ちゅらうみ)水族館のカフェで食べることができたのがタコライス。海産物のタコではない。南米料理タコスの沖縄版で、80年代に基地の近くにある軽食店で考案した安くてボリュームのある新メニューが発祥。ご飯の上にチリパウダーのきいた挽肉、レタス、トマト、チーズ、ピリ辛のサルサソースがのっているものだ。これは絶品で、以来我が家の定番料理になるほど気に入っている。本家のタコスは米軍基地の門前町として栄えた「ゴザ」エリアに人気店があるそうだ。

 散歩中に発見した古き良きアメリカを思い出させるような看板(写真)。こちらは日本で唯一、沖縄限定で展開しているアメリカのドライブインレストランA&Wである。定番のハンバーガーやホットドッグにハーブがきいたジュース「ルードビア」がおススメとガイドに記されている。本土では味わえないビールのような名前の炭酸飲料、いつか飲んでみたい。

 沖縄のファーストフードには戦争やアメリカ統治という複雑な歴史が背景に見える。高度成長期、銀座にマクドナルド一号店ができてニュースになった本土とは異なるものだ。現在も大変な基地問題を抱えていることを考えると、ただ美味しいというだけで記事をまとめることはできない。戦後、否応なくアメリカからもたらされた新しい味を日本の米とマッチさせたのがタコライスなのだ。旅をする時に沖縄の人々が生きてきた道のりを少しでも感じられればと思う。(さ)

参考: 沖縄なんでも事典 池澤夏樹編 新潮文庫

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唐辛子

2009-11-09 08:15:47 | 沖縄方言

コーレーグース(唐辛子)

 沖縄産には「島」がつく。島豆腐、島らっきょう、島バナナ、島人参。今回のテーマは小さな赤い島唐辛子を使った調味料だ。沖縄蕎麦の店で島唐辛子が入った見慣れない透明の調味料を見かけたら、それがコーレーグース。初めて見た時は何やらわからず、隣のテーブルで食べる人が蕎麦にかけているのを真似てみようと、箸の先にちょっとかけて味見。透き通った液体からは想像できない辛さにビックリした。少々たらしてみると確かに味が締まって美味しいが、入れすぎたら大変なことになりそう。

 店の人に尋ねると透明の液体は泡盛とのこと。いかにも沖縄らしいご当地調味料は、島唐辛子の名前そのものである。うちなーんちゅ(沖縄の人)は自家製にして蕎麦にチャンプルーに、刺身の醤油、カレーや味噌汁に一滴・・など色々に使うそうだ。

 調べていて疑問に思ったのはコーレーグースの漢字表記が「高麗胡椒」であること。はて、ここで何故、胡椒が出てくるのか?と思っていたところ、mitraの「九州北部で胡椒は唐辛子のこと」という記事を読んで大いに納得した。朝鮮半島から伝わった唐辛子が薩摩経由で沖縄に入ったそうであるが、唐辛子がどのように伝わったのかは未だ謎が多い。碧は「韓国の唐辛子」で今年の新聞に掲載された新しい説をとりあげている。

 さて、もう一つのおススメは石垣島のドラゴンペッパー。赤唐辛子と島唐辛子に胡椒、バジル、ガーリック、ローリエ、ミント、いずれもドライしたものを大きめに砕いてミックスしてある。唐辛子とハーブの出会いはなかなかに魅力的。辛さを感じると同時に様々な香りが味わえる。ちょうど日本の七味唐辛子を洋風に仕立てたような雰囲気。シンプルに焼いた肉やドライカレーなど洋風料理にピッタリである。

 他、「スパイシー島のラー油」なるものも発見。こちらはラー油の中に炒りゴマ、すりゴマ、黒砂糖、ニンニク、ピーナツ、ウコンが入っていて、本土のラー油とは一味違う風味と辛さである。ご当地調味料は、どれも独特の個性を放って、沖縄の暑い夏を吹き飛ばしてくれそうだ。(さ)

参考 オキナワなんでも事典 池澤夏樹編 新潮文庫

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スウィーツ

2009-09-14 00:00:00 | 沖縄方言

ウクァーシ

 沖縄土産の代表格「ちんすこう」は、本土の私達にも馴染みがあるスウィーツだろう。最近旅行をした友人からもらった土産も「ちんすこう」。しかし雰囲気がいつもと違う。涼しげな青と白のパッケージに海の風景、「雪塩」とある。人気の塩スウィーツだ。白に近い淡い色彩で、塩の風味が控えめな甘みを際立たせる。これまでショコラ、紅芋、パイナップル、黒砂糖など色々な味を試してきた中で一番のお気に入りになりそう。

 ちんすこうは琉球王朝から作られている伝統菓子。王朝に使える包丁人が中国で習得したものと薩摩藩の在番奉行の接遇の為に学んだ日本菓子を融合した琉球独自のレシピで、材料は小麦粉、砂糖、ラードというシンプルなものである。当時は王朝の祝い事の席で食されていたらしい。

 首里城最後の包丁人であった新垣氏が明治41年に沖縄初の菓子司として煉瓦窯で焼いた菊型のちんすこうを販売したのが庶民に広がるきっかけとなる。その後、米軍基地で使用されていたクッキーの抜き型を再利用して改良、オートメーション化を確立。間もなく本土復帰、沖縄海洋博があってメジャーになった。

 伝統に黒糖などご当地フレーバーなどを加えたのは近年だろう。中でも塩は最新の味であり、沖縄ならではの「雪塩」を使っているのが魅力的。宮古島の海は天然の濾過装置と言われる無数の穴があいた琉球石灰岩によって浄化、サンゴが育つ澄んだ美しさを保っているそう。そんな海水の成分を残すミネラル豊富な塩はパウダー状になって、まさに「雪塩」の名にふさわしい。

 食べるだけでも健康になりそうな雪塩ちんすこう。他にもサータアンダーギー(ドーナツ)、クジムチ(田芋の粉で作った葛餅風)、チンビン(黒糖入りクレープ)など、沖縄らしいヘルシースイーツが沢山ある。さんぴん茶と共に本土では味わえないカフェタイムは、いかが?(さ)

 魚料理とワインの後に世界各地のスイーツはいかがですか?エジプトイラントルコギリシャ

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かぼちゃ

2009-06-13 00:00:00 | 沖縄方言

チンクヮー(かぼちゃ)

 短い沖縄旅行でかぼちゃ料理を食べた記憶はない。しかし、かぼちゃが売っているのは見かけた。本土のとは形も色もかなり違っている。どんな風に食べるのだろうか?気になって店の人に聞いてみた。

 おばちゃん曰く、かぼちゃの料理自体は煮物や天ぷらなど本土と変わらないそう。沖縄らしい食べ方といえば、火を通してつぶしたものをサータアンダーギー(沖縄風ドーナツ)の生地に混ぜこんで揚げると聞いた。簡単に作れるよう粉末状にしたものもスーパーで売っているらしい。そういえばホテルの朝食バイキングで、中が紫色になっている紅芋サータアンダーギーを食べたことを思いだした。

 ところで、サータアンダーギーという長い名前。うちなーぐち(沖縄方言)で「サータ」は砂糖、「アンダギー」が揚げ物なので「砂糖の天ぷら」だ。甘くて重たそうな名前とは異なって小ぶりに揚げたボール型の外側はカリッ、中はフンワリ。小麦粉、卵、黒砂糖を混ぜて揚げただけの軽めでシンプルな味わいだ

 もともとは北京の「開口笑(カイコウシアオ)」が伝わったもの。揚げると表面が割れる様子を「笑っている口元」に例えた名前である。縁起物として昔から祝いの席に欠かせない菓子として広く食されてきた。沖縄の太陽の下で育ったカボチャを入れたサータアンダーギーは淡い黄色みを帯びて、あたたかい笑顔のイメージにぴったり。食べた人も笑顔になる。(さ)

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2009-05-16 00:00:00 | 沖縄方言

 沖縄の春。お天気だと日射しも強く、既に初夏の風情。海開きが4月なのだから当たり前なのだが、まだ肌寒い本土から行くと季節を先取りした開放感に溢れている。

 春と言えば花。昼食に立ち寄った民家風食堂の入り口に満開のブーゲンビリアとシーサーの組み合わせに遭遇。いかにも沖縄!とシャッターを切った。ブーゲンビリアには、強烈な日射しが似合う。ギリシャの島もしかり、ピンクの色が冴えて美しい。うちなーぐち(沖縄方言)で「ピンク色をしている」を「ピンクい」と言う。不思議な語感であるが、かなり一般的な表現らしい。

 更に花は「パナ」。言語学者によると古代日本語は「ハ行」を「パ行」で発音していた。奈良から江戸にかけて「ファ行」に移行し、現在の「ハ行」に。沖縄には現在も「パナ」「ファナ」「ハナ」という言葉が同時に分布しているそうだ。

 また、現在で使われている「シシ(肉)」「トゥジ(妻)」は万葉集などに見られる大和言葉そのまま、「メンソーレ(いらっしゃい)「チャービラ(来ました)」は平安言葉が変化したものと言われている。方言に枝分かれする中で幾つかの古語の名残が沖縄に残っているというのは何とも興味深い現象。異文化尽くしの琉球王国に「日本」発見である。(さ)

参考文献 『ひとこと ウチナーグチ』 沖縄文化社

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太陽

2009-04-06 00:00:00 | 沖縄方言

ティダ(太陽)

 赤瓦に沿って縁取りをした漆喰の白、屋根中央に据えられたシーサーが青い空にくっきり・・・私の中では沖縄の太陽を感じる風景の一つであった。本土の日本家屋や寺で見る黒瓦とは異なり、どこか大陸的なおおらかさを持って南国の強い光によく映えている。

 沖縄方言では東西南北のことを「アガリ・イリ・フェー・ニシ」と言うそうだ。太陽が「上がる=東=アガリ」、太陽が沈むのは「西=はいる=イリ」、動きそのものが方角を示す言葉になっているのが興味深い。だからヤマネコで有名な西表島は「イリおもて」と読むのである。

 ちなみに南北。南風(フェーヌカジあるいはフェー)がそのまま南を表す言葉に、本土と90度も変わってしまった北(ニシ)は、北から西までを全てニシと呼ぶ奄美諸島から言葉が南下していく過程で方位が時計回りに変わっていったという説があるそうだ。沖縄で道を聞くときは要注意。方角で答えられたら更に道に迷ってしまいそうだ。

 強烈な夏の太陽。最も暑い時間、頭の中が真っ白になるような状態を「まふっくゎ」と表現する。昔ながらの農家では朝早くから畑仕事をし、一度家に戻って昼食+昼寝をし、夕方再び農作業をするそうだ。これはまさにギリシャのシエスタ。「まふっくゎ」な時間は無理をして働かず、太陽の恵みを効率的に生かす生活リズムだ。沖縄はもともと独立した琉球王国。忙しい日本のリズムに毒されず、このような素晴らしい伝統を継承して欲しいと願ってやまない。(さ)

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2009-03-09 00:06:46 | 沖縄方言

ミジ(水)

 初めての沖縄旅行は3月。島にふりそそぐ日射しが本土よりも強いせいか、冷えた水や冷たいさんぴん茶が乾いた喉を潤してくれた。

 旅という非日常が「ただの水」を特別なものにしてしまう。「沖縄の水」といって思い浮かぶのは、何と言っても琉球ガラスの涼しげなグラスに入って出てきた冷水だ。シチュエーションは、こんな感じである。南部へのドライブはさとうきびの畑が続くのどかな風景。昼食の為に寄った店はブーゲンビリアとシーサーが出迎えてくれる沖縄らしい民家風。おばちゃんは「メンソーレ」と庭テーブルに案内してくれた。ギリシャに暮らした頃を思い出させる久しぶりの外での食事。珍しい庭木に近づいてみると実っているのはパパイヤ!おばちゃん曰く、沖縄では庭のある家にはパパイヤの木があることは普通で、果物ではなく野菜として料理によく使われるそう。運ばれてきたのは赤米や沖縄そば、ゴーヤーなどローカルフードの素朴な定食。

 昨日、慌ただしく本土を発ったのが遠い昔のよう。完全に沖縄時間と空間に魅せられて、琉球ガラスに入った水までが格別に美味しく記憶に残ったことは言うまでもない。米軍の廃ビンを利用したことから始まったガラスは様々な不純物で気泡ができる上、厚みを持ってしまうのが難点だった。しかし、海をイメージするような空気の泡や存在感とと共に手に優しくおさまるポッテリとした厚みが沖縄らしい特徴となり、今では紅型(びんがた・染め物)、壺屋焼き(陶芸)などと共に代表的な工芸品の一つとなっているそうだ。次回は是非、琉球ガラスで泡盛を飲んでみたいと思っている。(さ)

参考:『沖縄なんでも事典』 池澤夏樹編 新潮文庫

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2009-02-05 00:00:00 | 沖縄方言

イユ(魚・沖縄方言)

 本土と異なる食文化を感じる那覇の市場。興味深いのは、豚の顔やら耳とあらゆる部位が並んでいる肉売り場だけではない。魚コーナーを歩いて目に飛び込んでくるのは、熱帯魚?と思われるような鮮やかな青や黄色、赤の魚たち。「活魚」という看板に引き寄せられて近づくと水槽で泳いでいるのはダルマオコゼ。皮をはがれて並んでいる独特な表情の魚は「味噌汁用アバサー」。店の人に尋ねるとハリセンボンであった。伊勢エビはともかく、内地で見かけない珍しい蟹や大きな貝に圧倒され・・水族館を歩くようで楽しい。

 しかし見るだけではない。観光客に沖縄の魚料理を試してもらえるように市場の各店で気に入った魚類があれば値段を交渉、近所の店に持ち込んで調理してもらうことができるのだ。私は伊勢エビと金目鯛のような赤い魚の刺身、30㎝ほどのマングローブ蟹、20㎝くらいある夜光貝の調理をお願いした。

 案内された小さな店で待つこと30分。大きな貝殻と伊勢エビの頭、中央にはたっぷりの海ブドウを中心に刺身が並んだ豪華な盛り合わせが登場した。この他に夜光貝はバター炒めもあり、更に茹でたマングローブ蟹の一皿も加わって6人でもお腹が一杯になる量。蟹は想像以上に身がジューシー、貝はアワビを思わせるような味だ。海老の頭は途中で引き上げて味噌汁にしてくれ、心ゆくまで沖縄の海鮮料理を堪能することができた。

 また、別の日。定食屋のランチメニューで沖縄の県魚と言われるグルクン(和名タカサゴ)の唐揚げに挑戦。市場で見たグルクンは背の部分が青緑、その他が鮮やかな赤、金粉を散らしたような輝きを帯びた熱帯魚系の魚。見た目は食べるのに少し抵抗を感じるような派手な姿だが、味は白身で淡泊な味わい。唐揚げにピッタリである。グルクンは珊瑚礁域に住み沖縄沿岸で唯一多獲できる魚だそう。沖縄の旅では、内地では食べることのできない珍しい魚料理も待っている。次に行ったときはハリセンボンの味噌汁が飲んでみたい!(さ)

いつもありがとう。ニフェーデービル!世界各地の魚料理、各種、取りそろえております。エジプトイギリス 、ギリシャ 、スペイン日本ポルトガルイラン、そしてクロアチア。あなたのお好みをクリックしてみてね。お帰りの際にはランキングの応援もどうぞよろしく!人気blogランキングへ

 

 

 

 


2008-11-21 12:04:40 | 沖縄方言

シシ(肉・沖縄方言)

 ボスニアの羊の丸焼きやイランの羊の頭と足を煮込んだスープの話題は、きれいににパック詰めされた肉、それも限られた部分だけを調理する日本人には驚きの食文化であろう。私の住んでいたギリシャでも市場に皮を剥いだ一頭の羊がぶら下がるし、冬になると旬のウサギがしっぽの毛をフサフサと残したまま並び、初めは目を丸くすることばかりであった。

 沖縄には似たような市場の光景がある。「鳴き声以外捨てるところがない」と言われる豚肉売り場には、ラフテー(三枚肉)やソーキ(骨付きアバラ肉)、顔、耳肉から豚足、内臓まで、本土では決して見ることのできない様々な豚の部位が並んでいるのだ。

 短い旅の中で食すことができたのはラフテーやソーキという比較的馴染みのあるもの。鰹だしに醤油、沖縄らしく黒砂糖や泡盛を入れて十分に煮込んであり、どちらも箸がすっと通って口のなかでとろける美味しさである。変わったところではミミガー(耳肉)を茹でたものを細く切って酢味噌で和えたもの。おそるおそる口にしたが、コリコリとした食感で問題なくいただけた。

 うちなーぐち(沖縄方言)の本に豚肉の部位を詳細に記したページがあるように、食文化の本には様々な料理が記されている。例えばコラーゲンたっぷりの足は鰹節と昆布、大根と煮込む「アシティビチ」で、専門店があるくらい人気があるそうだ。他、内臓の吸い物「ナカミー」や三枚肉と野菜、血を炒め物にした「血イリチー」など沖縄を知るために次回は是非トライしてみたいものが色々。このように余すところなく食すことで、命をいただいているという感謝の気持ちが自然にわいてくるような気がする。

 王朝時代に中国から豚肉が持ち込まれたのは15世紀の初め頃。全土に広がったのは1605年に甘藷が同じく中国から入ってきた後、イモの皮を餌として与えて飼育が可能になった頃から。明治13年には5万頭以上の豚の飼育が記録されているというから、本土よりもずっと早く肉食の習慣が始まっていたといえる。消費量も本土とは比べものにならないくらい多い。沖縄が異文化であることを強く感じるのは食に関しても同じ、やはり琉球王国なのである。(さ)

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肉をめぐる地球散歩のメニューはイタリア英語ギリシャスペインポルトガルアラビア語と取りそろえておりますので、ご注文ください!食後はクリックをよろしくね。人気blogランキングへ


砂糖

2008-10-24 15:46:20 | 沖縄方言

サーター(砂糖)

 沖縄の甘味といえば黒砂糖。豚肉同様、この食材が長寿国沖縄の土台になっていることはよく知られている。白砂糖と比べるとカルシウムが240倍、鉄分が47倍、カリウムが1100倍、体に良いこと間違いなし。

 豚の角煮(ラフテー)などの料理に使われることは勿論、伝統的な揚げ菓子(サーターアンダーギー)やクレープ(チンビン)は生地に練り込まれた黒砂糖の風味が素朴で美味しい。ポピュラーなお土産「ちんすこう」も最近は味にバラエティーがあり、紅芋、パイナップル、海塩などと並んで人気なのが黒砂糖。ブルーシールアイスクリームのさとうきびフレーバーもはずせない。

 また、うちなーんちゅ(沖縄の人)にとって「さんぴん茶(ジャスミンティー)と黒砂糖」はティータイムの定番で、黒砂糖そのものがお茶うけとして愛されているそうだ。イランの人が角砂糖を口に含んで紅茶を飲むのに似ているようで面白い。

 那覇の市場を歩いている時に見つけたのが、写真のように板状の塊を砕いて売っている小さな店。商品は奥の壁にぶら下がっているバナナと、店頭に据えた台にのっている黒砂糖の塊のみで注文を出すとお兄さんが木槌で砕いてビニール袋に入れてくれる。いかにも庶民のマーケットという雰囲気だ。

 すっかり沖縄が気に入った私は、買ったそばから黒砂糖を口に放り込むと自販機で「さんぴん茶」を購入して「うちなーんちゅ」のティータイムを真似てみた。この組み合わせ、美味しい!ということで、さんぴんの茶葉も忘れずに購入。本土に戻った後も、時々「さんぴん茶と黒砂糖」で沖縄の旅を懐かしんでいる。(さ)

 参考文献 『オキナワなんでも事典』 池澤夏樹 編 新潮文庫                                               

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