ベランダ菜園を始めると、トマトやきゅうりなどが面白いように取れる。調子に乗ってやりたくなるのが、すいかである。ところがこれほどバクチな苗もあるまい。
トマトの苗を買って、実がなったら茄子でしたと言うことはない。ところが、すいかだと「ちがうもの」が生ってしまうことがある。
すいかは連作すると、つる割れ病が発生しやすいため、かぼちゃやユウガオに挿木して栽培する。この挿木の段階で「挿したつもりが、挿していなかった」ということがたまにある。
私のプランターでは、ユウガオがそのまま生ってしまい、待てど暮らせど、叫べど、祈れど!すいかの縞々は出てこなかった。
今年知人が、すいかを育てているという。「へ~ちゃんと『すいか』が生るといいですね」とニヤニヤしていた。何も知らない知人は、この人、何を言っているの?と、不思議そうな顔をしていた。
予言などしないほうが良かったというか、そもそも違ったのだが、知人が先週「すいかがなったのよ!ちゃんと縞々よ!」と言うので、あ~良かったと、胸をなでおろした。「だけどね、凹凸のある縞々よ。そして、丸くないの」雲行きが怪しいですよ。知人がバックから取り出したのは、見事なゴーヤでした。ちゃんちゃん。
気をつけよう、当たるも八卦、当たらぬも八卦、すいかと宝くじ。
すいかは江戸時代に、上陸したようだが、その経路は良くわかっていない。ポルトガルから長崎に入ってきたとか、隠元禅師が中国から持ち帰ったとか諸説ある。
由井正雪の乱が起こった直後にすいかが出回ったため、「すいかが血のように赤いのは自殺した由井正雪の祟り」とか、生首を連想させるなどとして、江戸では嫌がられたという。そんな訳で、夏にはすいか売りが出て、切り売りしていたそうだが、最初はなかなか食べる人がいなかったそうだ。
すいかは薬としても、その効用が早くから知られ、腎臓の薬や利尿作用に効果があるとされ服用した。
明治以前のすいかは、今ほど甘くなかったようで、砂糖シロップのようなものをかけたり、塩をちょっとかけて食べたそうだ。利休が飛喜(ひき)百翁の茶会に呼ばれたときのこと、砂糖をかけたスイカがだされ、「百翁は人に饗応することをわきまへず」と門人に語ったという逸話が残されている。『雲萍雑志』柳沢淇園 [a]
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