زَيْت(ゼイト)
エジプト料理は何にでも油を使っていると言っても過言ではない。
作ってすぐ食べれば、それほど気にならないのだが、時間が経つと仰天することがある。固めるテン○ルで固めたのかと思うような、油の層が鍋や皿に出来ていて、気分が悪くなることがある。
スーパーなどでは、大きな洗剤の入れ物サイズの油が沢山売っていて、こんなに大きなボトルで買っては、酸化してしまうのではないか?と心配したころが懐かしい。
今では、どんなに沢山あってもすぐ消費してしまうことをよく知っている。
基本的には、植物オイルを使っていて、オリーブオイルは高級品である。エジプト人は、いいオリーブオイルが手に入れば、サラダにかけて、大事に食べると言う。
オリーブオイルは、国産の他に、チュニジアなどから輸入されたものもたくさん置いている。中でも、壜も美しく、高いのはスペイン産のものである。
写真は、街中で見つけたマルサマトルーフ産のオリーブオイル。オイルソムリエの友人にエジプトのオリーブオイルをプレゼントしようといろいろ見たが、ステキなボトルはどれもスペイン産。このボトルは、なんだかガソリンタンクみたいで面白いかと思った。さて、ご本人はどう思われたか?[a]
بِيرَة (ビーラ)
これは、私のカイロの部屋のベランダ。
時折聞こえる「ベッキアー!」(金物修理)という声と、子ども達の声以外しない、静かな地域。
歩き回って帰った夕方は、さわやかな風と、緑を眺めながら、冷たいビールが美味しいものです…
と言うほど、実はビールが好きではないのが残念。
味はもっさりした感じ?ドライビールとはほど遠い。とはいえ、ビール好きではないので「旨い」表現がわからない。
このビールは、「こんな暑い日は帰って一杯やりなさい」と、上司が買ってくれたもの。
アルコールを飲んだら地獄に落ちると信じている彼が、買ってくれたのはもちろん、ノンアルコールビール。
BIRELLという、エジプトではポピュラーなブランドである。
上司はこれが大好きだが、ファーストフード系4星レストラン(ケンタやピザハットなど)には置いていない。置いていないのに、必ず聞く。
「いつでも、どこに行ってもあったためしがないじゃない」と言うと「あるかもしれないじゃないか。聞いてみなければ判らない」と言う。こういう、なんでも「聞いてみる」と言うのは、エジプト人の特徴と言える。
街中のキオスクにはよく置いているので、ランチの後、食事と一緒に飲めなかった彼は、立ち飲みしている。
キオスクで立って飲むのは牛乳…というイメージの私は、エジプト人にはどう見えるだろうか?
ノンアルコールと言えど、道の真ん中で瓶ビールを傾ける姿に、私はいつになったら慣れるのだろうか?[a]
アワアワ~
ذُرَة(ドーラ)
エジプト人はよく、とうもろこしを食べている。
実が白いので、日本人的には、あまり食指が動かないのだが、とにかくどこでも食べている気がする。
夏は海に行くと、焼とうもろこしと焼イカの匂いでいっぱいなので、日本の海の家にいるのかと錯覚することがある。
路上でも、炭火で焼いてあちこちで売っている。その場で食べているのはいいのだが、私が困るのは、満員電車で食べている人がいること。
食べ終わった芯はどうしているのだろうか?エジプトでは整列乗車と言う概念がない。ドアが開くと一斉になだれ込んでくる客と、降りる客がぶつかり合う。そんな時、とうもろこしを食べていた手で、触られたらちょっとイヤだなと思う。
すぐに何でもカラッカラに乾いてしまう国である。あまり気にしていないのだろう。
パン屋では、黄色いパンを売っている。挽いたとうもろこしが入っている。
たいていは乾いて、硬いパンである。これは朝起きぬけに、甘い紅茶やミルクティに浸しながら食べて、学校や職場に行く人が多い。
夜中に小腹がすいた時にも食べている。
日本食材に海外で飢える事がない私だが、この焼とうもろこしを見ると、しょうゆがあったら食べてもいいかなと思うことがしばしある。[a]
コーンのツブツブ…クリーック