ψαρια(プサリア)
海に囲まれたギリシャ、魚は料理に欠かせない食材である。家庭料理にもいろいろなレシピがあり、旅人や休日を海のそばで過ごすギリシャ人の為に港や海岸沿いには魚を食べさせてくれる店が軒を連ねる。それらは「プサロタベルナ・ψαροταβερνα」「ウゼリ・ουζερι(写真)」と呼ばれる。
ギリシャ語で食堂は「タベルナ」、日本語の「食べるな」と同じ響きなのが面白い。プサロタベルナは読んで字の如し「魚の食堂」、ウゼリは魚料理の時にギリシャ人が好む地酒ウゾ(ブドウの絞りかすから作った蒸留酒)からきた名前。ウゾは以前「水」という記事で少し触れた、水を入れると白く濁る、甘い香りのする酒である。店によっては干したタコをつるしたり、氷の入ったショーケースに魚介類を並べたりして,いかにも魚専門店という雰囲気だ。
料理は焼く、揚げる等のシンプルな調理法が多い。代表料理は小イワシ、小エビ、イカの揚げたもの。熱々が運ばれたところにギュッととレモンを搾って食す。ギリシャはレモンが豊富にとれるので贅沢に半割で皿に載っていることもしばしば。揚げ物が一気に爽やかな味となり、何度食べても飽きない定番料理である。タコは島ではよく干したものを炭火焼きにしてくれて、これまた絶品。焼いた魚にオリーブオイルとレモンのソースをかけて食べるのも美味しい。トマト味煮込みやパスタ料理などもある。
意外なのは貝。ムール貝はあっても冷凍が多く、アサリはまず見かけない。島で蛤のような貝を出す店がたまにあるくらい。全体的に魚の種類は少な目で、値段も高め。これはギリシャの海にプランクトンが少ないせいだと聞いたことがある。だから海が美しいのだとも。
プサロタベルナやウゼリは春から秋にかけて道路に大々的テーブル席を広げ、あるいは道路を挟んで港に面した場所や海岸では砂浜に店を増設する。寒い時期以外は戸外で食事をするのがギリシャ流。溢れる太陽の光、青い海の色や波音・・全てが食事の大切な要素となっている。この快適な空間は、食堂が空腹を満たすだけの場所ではないことを教えてくれる。仲間や家族と集い、食べ、飲み、笑い、喋る。長居も心配ご無用。いつも満席だった店のにぎやかさは今も私の感覚にハッキリと残っている。そして贅沢ではないけれど自然と人とつながった豊かな休日を心から楽しんでいる人達の姿が懐かしく思い出されるのだ。(さ)
今日は魚用語特集。ギリシャに行ったらプサロタベルナへ!
γαυρο<ガブロ>小イワシ τσιπυορα<ツィプラ>黒鯛
γαριδα <ガリーダ>エビ καραμαρακια<カラマーリア>イカ
χταποδι <フタポーディ>タコ μυδι<ミーディ>ムール貝
μπακαλιαρος<バカリアロス>タラ
τιγανιτο <ティガニト>揚げる ψιτο<プシトー>焼く
いつもありがとう!Ευχαριστω!(エフハリスト)
訪ねて来てくれた皆さんと豊かなつながりを持ちたい『地球散歩』です。
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海に囲まれたギリシャ、魚は料理に欠かせない食材である。家庭料理にもいろいろなレシピがあり、旅人や休日を海のそばで過ごすギリシャ人の為に港や海岸沿いには魚を食べさせてくれる店が軒を連ねる。それらは「プサロタベルナ・ψαροταβερνα」「ウゼリ・ουζερι(写真)」と呼ばれる。
ギリシャ語で食堂は「タベルナ」、日本語の「食べるな」と同じ響きなのが面白い。プサロタベルナは読んで字の如し「魚の食堂」、ウゼリは魚料理の時にギリシャ人が好む地酒ウゾ(ブドウの絞りかすから作った蒸留酒)からきた名前。ウゾは以前「水」という記事で少し触れた、水を入れると白く濁る、甘い香りのする酒である。店によっては干したタコをつるしたり、氷の入ったショーケースに魚介類を並べたりして,いかにも魚専門店という雰囲気だ。
料理は焼く、揚げる等のシンプルな調理法が多い。代表料理は小イワシ、小エビ、イカの揚げたもの。熱々が運ばれたところにギュッととレモンを搾って食す。ギリシャはレモンが豊富にとれるので贅沢に半割で皿に載っていることもしばしば。揚げ物が一気に爽やかな味となり、何度食べても飽きない定番料理である。タコは島ではよく干したものを炭火焼きにしてくれて、これまた絶品。焼いた魚にオリーブオイルとレモンのソースをかけて食べるのも美味しい。トマト味煮込みやパスタ料理などもある。
意外なのは貝。ムール貝はあっても冷凍が多く、アサリはまず見かけない。島で蛤のような貝を出す店がたまにあるくらい。全体的に魚の種類は少な目で、値段も高め。これはギリシャの海にプランクトンが少ないせいだと聞いたことがある。だから海が美しいのだとも。
プサロタベルナやウゼリは春から秋にかけて道路に大々的テーブル席を広げ、あるいは道路を挟んで港に面した場所や海岸では砂浜に店を増設する。寒い時期以外は戸外で食事をするのがギリシャ流。溢れる太陽の光、青い海の色や波音・・全てが食事の大切な要素となっている。この快適な空間は、食堂が空腹を満たすだけの場所ではないことを教えてくれる。仲間や家族と集い、食べ、飲み、笑い、喋る。長居も心配ご無用。いつも満席だった店のにぎやかさは今も私の感覚にハッキリと残っている。そして贅沢ではないけれど自然と人とつながった豊かな休日を心から楽しんでいる人達の姿が懐かしく思い出されるのだ。(さ)
今日は魚用語特集。ギリシャに行ったらプサロタベルナへ!
γαυρο<ガブロ>小イワシ τσιπυορα<ツィプラ>黒鯛
γαριδα <ガリーダ>エビ καραμαρακια<カラマーリア>イカ
χταποδι <フタポーディ>タコ μυδι<ミーディ>ムール貝
μπακαλιαρος<バカリアロス>タラ
τιγανιτο <ティガニト>揚げる ψιτο<プシトー>焼く
いつもありがとう!Ευχαριστω!(エフハリスト)
訪ねて来てくれた皆さんと豊かなつながりを持ちたい『地球散歩』です。
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そして「地球散歩」1周年おめでとうございます!たくさんたこがぶら下がった姿は圧倒されますね。面白い!オリーブオイルで揚げた魚介類のフライはおいしいですね~。レモンもぎゅっと!食べたくなってきました^^
アサリを食べたい時はイタリアンレストランに行きます。
タベルナはイタリアに行ったときに「食べるな」を
連想したのですが、ギリシャもタベルナなんですね。
魚介にレモンをぎゅっと搾っていただく、
なんておいしだろうな~。
シンプルな調理と食べ方は食材が新鮮な証拠ですね。
きれいな海でとれた魚を食べて日光浴できるオープンテラスで過ごすなんて、気持ちよさそう!
ギリシャにいると精神的に満たされるでしょうね♪
本当にあの魚介フライは美味しいですよね。日本の天ぷらとは違う!相方さん、食べたがっていませんか?
salahiさんお勧めのイタリアンレストランはどこですか?
辞書を引くと大衆食堂となっています。
確かBeijinglotusさんは大の魚介好きでしたよね!
きっとギリシャのプサロタベルナは気に入っていただけると思います。いつの日か是非!エリザベート皇妃のコルフ島は伊勢エビで有名ですよ~。
本当にギリシャの暮らしは豊かでした。
日本の豊かさとは違った意味で・・心豊かな生き方を学んだと思います!
一度海に泳ぎに行ったのですけど、とても不思議な気がしました。渚にいるのに磯の香りがしません。水が透明で、本当に、海藻も生えてません。ここは海じゃないのかも、と思い、水を口に含んでみた程です。塩辛くはあったけど…
まあ、口に合わないって言うだけです。でも、ギリシャはいいですよね。
ともかく、一周年おめでとうございます。えっ、まだ、たった一年?という気もしますが…
ウゼリというお店があること知りませんでした。
そちらだと(プサロ)タベルナに比してお酒を飲むことが中心になってしまうのですか?
ギリシアが実は魚の値段が高いこと、貝をあまり食べないことは、かなり意外ですね!
ギリシアで食べた魚料理が高かったかについて、あまり記憶にないのですが、レストランだけでなく市場などで買い物をしても、やはりお肉の方が安く買えるのですね?
ダイビングでシーフード(?)を見るのは好きなのですが、食べるのは苦手なんです
皆さんの「美味しい」「食べたい!」の感想に一緒にのれないのが悲しいです。。。
海のそばで、みんなで楽しく食べてお話して…羨ましい休日ですね
私が、こちらのブログと出会って以来、ページを開くたびに、どんなに楽しい時間を送れていることか。取り上げられる話題が、丁度自分の興味の対象と一致していたり、すっかり忘れていた出来事を思い出させていただいたり、もはや私の日常生活に、「地球散歩の記事をチェックする」はかかせません。
これからも、私をいろいろな世界に連れて行ってくださいね。