地球散歩

地球は広いようで狭い。言葉は違うようで似ている。人生は長いようで短い。一度しかない人生面白おかしく歩いてしまおう。

コーヒー(UAE)

2011-04-26 15:38:22 | アラビア語(UAE)

قهوة (カフア

 アラブのコーヒーと言えば、甘くてどろっとした、トルココーヒを思い浮かべる人も少なくないだろう。
 
恐るべし、オスマントルコ。料理やお菓子のみならず、飲みものまでも制覇している。そしてそれが「トルコ」文化であるのに、私たちはそれを「アラブ」文化と錯覚している時がある。
 アラビア半島に降り立って初めて、この錯覚に気がつく。
 アラジンと魔法のランプみたいな、いかにもアラブ!的なコーヒー魔法瓶。UAE中で使われている。
 滞在中私は、このポットを買いたい衝動に何度もかられたが、そのたびに「中国製」の文字を見て、どうせ買うなら本物のコーヒーポット!と、自分に言い聞かせた。
 ここでまた、知識が邪魔してくる方もいるだろう。「砂糖で甘いコーヒーを魔法瓶に入れていたら、ベタベタして、さぞや洗いにくかろうと。
軽く炒ったコーヒー豆とカルダモンだけで入れたコーヒーは、それほど苦くもなく、芳香豊かである。そう、砂糖ははいっていない。
日本の茶道に通じるところがあると思うが、大抵一緒にナツメヤシや甘いバクラバなどが一緒に出てくる。甘いものを食べてから口にするコーヒーは格別である。
 おちょこのようなコーヒーカップに注がれたコーヒーは一口か二口で飲む。そうすると、すぐにまた注いでくれる。まるでわんこそばの様だ。
 もう十分と思っても「まあまあ、そう言わず」と、注いでくれる。これをストップするには、茶碗をひっくり返して、振ると納得してやめてもらえる。アラブ式茶道。
博物館やお店など何処へ行っても、このコーヒーセットは置いてあった。
 暑い時は特に遠慮せずにごちそうになりたいものだ。[a]

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2011-04-21 17:39:57 | コラム

 東北関東大震災から1ヶ月が過ぎました。亡くなられた多くの方々に謹んでお悔やみを申し上げ、心からご冥福をお祈りいたします。また被災されて今も苦しんでおられる多くの方々に心からお見舞いを申し上げます。

 ギリシャからも電話やメール、手紙での祈りと励ましが現在も途切れることなく届いています。「私達は日本の人々の痛みに思いを馳せ、祈っている」と。アテネのサッカーチームがチャリティ試合を行ったそうです。こうやって文章にするまで時間がかかってしまいましたが、遠いギリシャの地でも祈ってくれている・・ということをお伝えしたいです。

 読売新聞の編集手帳(3月25日)に山村暮鳥の詩「桜」の一部がとりあげられていました。先日、「いちめんのなのはな」という詩をご紹介した大正時代の詩人です。群馬県高崎市で生まれた暮鳥は、キリスト教の伝道師として東北と北関東で活動していました。現在の苦難の地を歩いていた暮鳥に見えた桜の風景は今年の春と重なってくるようです。

<さくらだといふ  春だといふ  一寸(ちょっと)、お待ち  どこかに  泣いている人もあらうに>

 被災地からも桜の便りが届き、お花見の様子も伝えられています。暮鳥の「日本」から。

<小さな国だ 小さいけれど その強さは 鋼鉄のような 精神である>

 私も祈り、できることをやっていきたいと思います(さ)

 

*碧が主催している「被災地に笑顔を咲かせよう! 化粧と花の支援プロジェクト」 是非、ご覧ください。

 http://www47.atwiki.jp/paperflower/pages/15.html

 

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水(ヨルダン)

2011-04-17 00:00:00 | アラビア語(ヨルダン)

 ماء(マー)

 沙漠の国に行くと、肌がカピカピになる。バックパッカーに挑戦して、ぬるま湯シャワーだけで廻った時は、ひどい目にあった。そこで出来るだけバスタブがあるホテルに泊まるようにしている。
 ヨルダンでは久々に「お湯が出ればバスタブは目をつぶる
」に挑戦した。一週間の旅だから良いと思ったのだ。ヴィタミン入り乳液やクリームなどをたくさん持って行ったが、あまり必要なかった。
 空気もしっとりしていて、水も柔らかい感じでくせがなかった。
 夏は暑いと思うが、気候としては悪くない感じであった。
 思わず「永住してもいいかも~」と、友だちと口走るほど「水」が合う国であった。

 写真は、ぺトラの水道。
 
ぺトラのあの有名な「エル・ハズネ」に向かうには、遺跡のゲートから30分は歩かなくてはならない。その道すがら、両側にあるのが水路である。
 この長い道を、水の音を聞きながら歩いたらどんなにか気持ちがいいだろう。
 現在ぺトラは、ディズニーランド状態で、ごみを落とそうものなら、さっと拾う掃除夫がごっそりいる。そのため恐ろしくきれいだが、
4、5年前のひなびた感じの記事を散歩仲間のmiriyunさんが載せているので、ぜひ見比べていただきたい。
 薔薇の都市と言われたぺトラの赤い岩肌はつるつるとしていて美しい。それも水で磨かれたものだという。
 水路に沿っていくと、途中にダムもある。水が豊富にあった事が良く分かる。

 この他にもヨルダンでは水の思い出がある。
 アラビアのロレンスの泉など、昔は下まで落ちてきていた水が干からび、最近では山の上の方で湧いているといった所がけっこうあった。
 湧水を見に行くのに、ロッククライミングと言うのもなかなかないだろう。
 
 
 興ざめだったのは、沙漠でキャンプをしようと出かけたら、なんとテントの脇にシャワーもトイレも完備されていた事だろう。これではキャンプの意味なし![a]

 

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家(UAE)

2011-04-13 00:00:00 | アラビア語(UAE)

 بيت(バイト)

 UAEのお家はどこか懐かしい感じがした。日本の家ではなく、エジプトはシナイ半島の先端、アル・トゥールで見た家にそっくりだったのだ。
 水玉模様みたいな壁面のアクセントはサンゴ。たくさんのサンゴが埋め込まれている。
 エジプトで聞いた話だと、壁を強化するので使用しているとのことだった。
 このサンゴを見ているだけでも、あっという間に時間が過ぎてしまう。
 梁の部分には、梁板の先が壁を突き抜けて外から見える。壁の間に木を入れるのも丈夫にするため。
 UAEでは、このような伝統的なお家を、博物館として公開している所がたくさんあるが、エジプトのように誰もついてこないし、見張りもいない。
 何処へ行っても床にとんがり帽子のような直径40センチくらいの麦わらで編んだものが置いてある。
 先っぽを持って、中をのぞいてみると、コーヒーセットとナツメヤシが置いてあることもあった。ハエと砂よけのカバーである。
 通りがかった人が「どうぞくつろいで」と言ってくれるので、しばしアラブのリビングで足を休めて、コーヒーをもらう。
 やってきた観光客が、展示品の中でくつろぐ私などにぎょっとする。そこで、次の人に席を譲る。なかなかないシステムであろう。
 時には、パンケーキを焼いて持ってきてくれることもあった。持ってきたおばさんは「フリー!フリー!」と、繰り返して笑った。
 6日間の旅で、個人宅へ行くことはなかったが、博物館で十分にお家体験を楽しんだ。
 もっとも、これで良かったのでは…と思っている。恐らく、今時のUAE人のお家は、ゴージャスでアラビアンナイトな一面はあり見られないかもしれないから。[a]

 

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2011-04-09 00:00:00 | つれづれ帳

primăvară(プリマヴァラ・ルーマニア語)

中世ヨーロッパの風景が、今も色濃く残るルーマニア北端のマラムレシュ地方。
鬱蒼と茂る森林と、未だ舗装されず土埃の舞う田舎道、荷車を引く馬、積み木のような木造の教会や家屋。辺境の春の風景を淡く彩るのは、桜の花?
靄の架かった蒼い空と溶け合うように乱舞する白い花。遠目には、桜と見紛うような可憐なその花は、ルーマニアの有名な蒸留酒「ツィカ」の原料となるスモモの花である。

ヨーロッパの童話の世界からそのまま抜け出してきたかのような、小花模様のスカーフとAラインのミニスカート姿で教会に集う美しい女性たち。そして、正十字をてっぺんに掲げ、死者の生前の生業や死因をユーモラスなタッチで木板に描いた「陽気な墓」。春まだきの冴えない色の空の下、そこではカラフルな色の競演が繰り広げられている。一方、スモモの花の落ち着いた色合は、手つかずのマラムレシュの自然と優しくリンクする。

北国の春の訪れは遅く、そして陽の光は弱い。
しかし、ウクライナとの国境に程近い、この山間の地方にも、もうすぐ穏やかな春がやってくる。
木々と共に暮らす、童話の世界の住人たちの低い祈りの声に乗って。(m)

*写真はマラムレシュ地方サプンツァ村の教会敷地内にある「陽気な墓」。
日本へ向けられた世界中の祈りの声が、天へ届きますように。

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レモン(UAE)

2011-04-05 00:00:00 | アラビア語(UAE)

لِيمُون(リムーン)

 ヨルダンでも良く見たが、アラビ半島の人たちはレモンとミントの組み合わせが好きなようだ。
 どこのレストランにいってもあるのが、レモン・ミントジュース。
 
写真はホテルの部屋にあった出前と、ルームサービスのジュースリスト。
 ホテルにレストランがあるのに、出前のお品書きがたくさん置いてあったのが不思議。
 その中の一つを見て笑ってしまった。写真の中では真ん中下の、写真のないお品書き。
 右側にアラビア語、左側に英語で書いてあるのだが、英語で「レモン・ナアナア」と書いてある。
 ナアナアはミントの事。本当は「レモン・ミント」と書かなければならないのだが、恐らくあまりにも身近すぎて間違ったと思われる。
 エジプトでレモンジュースと言えば、砂糖たっぷりの甘いレモネードだが、ヨルダンでもUAEでも甘味は抑えられた、酸っぱくて後からスッとするようなミントがやってくる。
 もっとも、日本人に受けるかどうかは微妙なところ。
 一緒にいた友だち二人は首をかしげて、一口しか飲まなかった。
 なれると病みつ気になりそうだが。暑い国で、暑いときには健康に良い飲み物として紹介したい。[a]
 

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電話(UAE)

2011-04-01 00:00:00 | アラビア語(UAE)

تِلِفُون(ティリフォーン)

 旅先で戦々恐々としているのが公衆電話があるかどうかである。近頃はどこの国でもとても少なくなっている。
 先に書いたヨルダンでは一度も見なかった。そして、ないときに限って必要になるのだ。
 家から一番近い公衆電話が無くなった時に、私は真っ先に文句を付けたが誰も取り合ってくれなかった。
 このたびの地震で私が真っ先に、訴えたのが「学校前の公衆電話を復活させてほしい」というもの。町内会を通じて要望を出してもらうようにお願いしてある。
 固定電話が使えない、携帯電話はさらに使えない、そんなときに公衆電話の復旧は早い。
 普段は利用頻度が低いかもしれないが「SOS」を発信できるところを、どこの国でも要してあると非常に嬉しいものだ。
 写真は、ドバイの公衆電話。UAEは公衆電話天国と言ってもいいぐらい、たくさんの電話が町中にあった。
 ドバイは特に人種のるつぼ。自国の人よりも外国人労働者が大多数を占める。母国に電話するのに、公衆電話はなくてはならないのだろう。
 ヨルダンでは、公衆電話がなくて大そう困ったが、ドバイではいつでもかけられるというのに、電話が必要になる事態は一度もなかった。そんなものである。

 日本も公衆電話を見直して、またたくさん設置させると良い。
 これから観光客集客を狙うのであれば、外国人旅行者の為にも必要である。[a]

 

 

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