オランダ語
福岡のお土産で「博多 通りもん」というお菓子をいただいたことがある。和菓子の桃山をしっとりさせたような薄皮の中にバターやミルクの風味を感じる白餡が入っている。和洋がうまくミックスされ、お茶でもコーヒーでも楽しめる美味しさだ。
商品名が気になって箱に入っている案内を読んでみると面白いことが書いてあった。まずGWの動員数200万人と言われる祭・博多どんたくで三味線や笛、太鼓を鳴らして練り歩く姿が「通りもん」。そして「どんたく」はオランダ語の「休日・Zondag(ゾンターク)」が訛ったものだそう。包装紙をよく見ると「西洋休日」の文字も。
調べてみると明治政府制定の祝日を定着させるために広めたのが「ゾンターク」という言葉で、当時の流行語でもあったという。西欧に追いつけ追い越せと国を新しくした頃。このオランダ語がハイカラな響きを持って使われた様子がうかがえる。
博多では小正月などを祝う行事として伝統的な松囃子が行われていた。明治時代に一時禁止されていた休日の松囃子を復活させる時に「ゾンターク」が訛った「どんたく」を祭の名称として用いたことに由来するそうだ。「どんたく」」は博多にだけ残ったが、午前中だけで学校や仕事が終わる半分の休日が、「半分どんたく」略して「半ドン」になって現在も全国で用いられているという興味深い話も見つけた。
前回の記事に取り上げたように日本とオランダのつながりは意外に深い。オランダ語を起源とする言葉を探してみると、柑橘の果汁を意味する「Pons・ポンス」に酢が重なってできたポン酢、ランドセル、リュックサック、スコップなど身近にある。
風車、チューリップ、木靴から出発した「つれづれ帳」での旅。「オランダ語」として独立し、更に広く散歩してみたいと思う。(さ)
参考 名月堂「博多 通りもん」 案内 ・ ウィキペディア
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