地球散歩

地球は広いようで狭い。言葉は違うようで似ている。人生は長いようで短い。一度しかない人生面白おかしく歩いてしまおう。

2005-11-29 22:20:07 | 英語
 Tree(トゥリー)

 木は宗教と密接である。キリスト世界はりんご。イスラーム世界はオリーブ。インドではいちぢく。仏教世界ではザクロなど木は必ず出てくる。そして、十字架が永遠の生命を現す一本の木として表現されることがある。
 宗教と私たちの生活は密接である。どの地域でもどの民族でも宗教の無いところは無い。その中心に必ず木があるように思う。
 木が中心のシンボルという考え方は実に紀元前4000年ごろからあるといわれている。それは宇宙軸(axis mundi)という天と地を結ぶもののという意味である。地球の中心から根を張り、天に向かってどんどん伸びていく。そして、縄文杉のように不死の命を持つ木。
 系図のことをfamily treeという。枝葉の伸びたところと、人が連なっていく見た感じが似ているので、そういうのだろうとずっと思っていた。しかし、そこに秘められた願いは子孫繁栄ではないのだろうか。[a]

 
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砂糖

2005-11-23 18:28:53 | ポルトガル語
Acucar(アスーカル) 
 
 ポルトガル・スイーツの代表は写真の「パスティス・デ・ナタ」、カスタードクリームのタルト。街のあちこちにある菓子店で見かける。中でも世界遺産であるジェロニモス修道院近くの「ベレン」という老舗が有名。修道院に古くから伝わるレシピ通りの製法を今でも守っているとか。タルトには好みで粉砂糖とシナモンをたっぷりとふってくれる。甘さは控えめで日本人好み、2つはペロリという感じだ。

 話を日本に移してポルトガルとゆかりの深い菓子といえば「カステラ」。室町時代に長崎の出島に伝わった。名前もポルトガル語の「castella」(城)からきているそうだ。修道院で尼僧が作り、主に祭礼の時に食したという「パン・デ・ロー」という菓子が原型。また一説にはスペインのカスティーリァ地方の「ビスコチョ」が起源とも言われている。(福砂屋「カステラの文化誌」)
 旅行中、このカステラの原型に出会うことはできなかったけれどグラニュー糖をまぶした揚げドーナツやスイートポテトによく似たものを見つけて食べた。懐かしい味であった。

 15-16世紀の大航海時代にスペイン、ポルトガルは世界の海へ繰り出し日本へも渡来、キリスト教はじめ多くの西洋文化を伝えた。欧州の言語に対しての日本最初の辞書はポルトガル語の「日葡辞典」(1603年)というから深いつながりを感じる。ボタン、シャボン、コップ、ブランコ、オルガン、タバコ、ボーロ、金平糖、パン、カルタなどはポルトガル語が語源の日本語と言われている。中でも面白いのはミイラ。「mirra」は没薬(もつやく)という名の防腐剤だ。(フリー百科事典『ウィキペディア』・「英語教師の基礎知識」)
 遠いポルトガルをとても身近に感じることができる。(さ)

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2005-11-14 23:58:27 | 英語
 Flower(フラワー)
 
 花は古来より春の象徴であった。春のイメージは、生命の誕生と若さ、初々しい赤ん坊や乙女…白やピンクの世界ではないだろうか。
 結婚式に花を持ったり贈るのには、ギリシャ神話の花の神、クロリスがゼフュロスと結婚する際に密と花の種を人間に贈ったのと関係している。 
 花は神々や聖人がかかれるときにその台座や周り、そして手にしていることが多い。
 若々しい生命力の象徴、そして神々と共にある花が、人間にとって最初のお守りになったのではないかと思う。世界の多くにある家紋や紋章に花が多く使われているのはそのためではないか。そして、何処の国も自分の国をイメージする花を持っているのは面白い。
 花を見ているとやさしい気持ちになるのは、誰しも同じであると思う。
 世界の平和のために、穏やかな生活のために、誰かのことばを借りて「いつも心に花束を」[a]
Thank you very much!(^0^)/
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2005-11-09 23:19:28 | ポルトガル語
Caminho(カミィーニョ) 

 ジブリの映画「魔女の宅急便」で主人公の少女キキが魔女としての修行をするために暮らした場所は、ポルトガルの首都リスボンの街をイメージしているそうである。街中にある小さな展望台から見渡すと赤い煉瓦の街並みが丘の上の城趾から広がり、遠くに海を臨む絵画のような風景。ほうきにのったキキが空から見た雰囲気に似ている。
 特に中世の面影が残るアルファマ地区の石畳の細い路地や坂道、色褪せた赤やピンクの壁と装飾タイルの残る街並みを散策していると物語に迷い込んだような気持ちになる。
 この映画の主軸はキキの成長。13歳になると親元から離れて自分で街を探して修行を1年間するという古いしきたりのっとり、ある晴れた満月の夜に旅立つ。新しい街で戸惑いながらのスタート。パン屋の「おそのさん」という心優しい女性との出会いをきっかけに彼女は「魔女の宅急便」という仕事を思いつき、いろいろな出来事や人との触れ合いを通して多くのことを学んでいく。
 そんな誰もが通る独り立ちの道。大事なのは心と笑顔、頑張れ!と自分のほうきを手渡すお母さん。辛かったらいつでも戻ってきていいんだよと抱きしめるお父さん。新しい世界での人々との出会い。沢山のあたたかなものに包まれてこそ健やかに成長していく。日本の全ての子供達もどうかまっすぐに、と願わずにいられない。(さ)
 
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2005-11-05 22:40:47 | スペイン語
 Camino(カミノ)

 カミノ。スペインに興味を持った人なら、一度は聞いたことがある単語だろう。
 それはカミノ・デ・サンティアゴ(巡礼街道)。中でもサンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)は近年スペインの観光で最も注目されているところである。私はパウル・コエーリョの『星の巡礼』を読んで、いつの日か全行程歩くのはムリでも、自転車で廻ってみたいと思った。帆立貝とひょうたんを持ち、巡礼のスタンプを集められるのはいつになるか楽しみである。

 スペインで大好きなのは小径。アンダルシアの小さな村にある白壁の家。ゼラニウムの鉢が壁やベランダに掛けられていたり、タイルのキリストやマリアが掛けられていることもある。うねうねとした迷路を思わせる小径。その先に広場があったり、水場があったり、どんなところに出るか楽しみな迷子道。とはいえ、本当に迷子になってしまわないのがスペインの道。どんな道にも道の角々には必ず道の名前が書いてある。地図さえ持っていれば、何処を歩いているか直ぐ判る。
 古い道の看板はとても楽しい。素敵なタイルや、飾り文字。モノクロの絵。これを見て歩くだけでも散歩のしがいがある。
 シエスタの静かな時間に小径を歩く。枯れた花を払った中に、ポキッと折れてしまったゼラニウムが、花びらと共に道に落ちていることがある。拾い上げて思わず鼻を寄せて眉をしかめる。ゼラニウムは見て楽しむものだ。香りを楽しむ花ではない。判っているのについやってしまう。
 スペインの小径は、人を詩人にさせる。[a]


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日本

2005-11-02 22:00:08 | 英語
 JAPAN(ジャパン)

 JAPANには、日本国という意味のほかに、漆や漆器など日本独自のものを指す時も使われる。「日本様式の細工や作品」という使われ方もする。
 私のイメージとしては、漆を見て「なかなかいいジャパンだ」というよりは「すばらしいジパングものだ」の方がまだしっくりくる。
 
日本ブランドは世界中の人気だ。世界のあちこちを散歩していると、いろんなMADE IN JAPANに遭遇する。スペインのバスは、運転席にレジスターのようなものが置いてあり、行き先と金額が打ち出されるようになっている。運賃を払うと、運転手さんがそのレシートをくれる。この機械がMADE IN JAPAN。
 アラブでは水タバコが男の社交に欠かせない。水タバコはガラスで出来ていて高さも80センチぐらいあるものが主流だ。なんとこれの携帯用がある。見た目は電気ポット。割れる心配もなく、何処にでも持って行けると言うが、これもMADE IN JAPAN。ナショナル製である。
 エジプトの食品と言えばモロヘイヤ。これを刻む半月形の包丁、マハラタもMADE IN JAPANが高級品。

 そして、世界の不思議。MADE IN JAPANはすばらしい。当然、日本人の持っているものは全て「MADE IN JAPAN」だろうと思われている。ところが、私たちの持っているものときたら、ブランドは確かに日本のメーカーだが、MADE IN…に続くのはJAPANではなくアジアの国々の名前が大方を締めている。
 昨今の政治情勢で、中国から工場の撤退を表明しているメーカーが増えていると聞く。私たちもMADE IN JAPANをたくさんもてる世の中が来るのだろうか?それは嬉しいような、悲しいような複雑な心境だ。

 私の持ち物を見たアラブの兄さんが言った。「側が日本製なんてダメダ。側は何でもいい。中身が日本製のものを持つんだよ」私はこの言葉を忘れないだろう。
 着ているものや持っているものは、これから先もきっと外国製のものが多いだろう。しかし、私は間違いなくMADE IN JAPANである。世界の何処を散歩していても、自分の国を誇りに思えるようにしたい。[a]


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