Pescado(ペスカード)
地中海と北大西洋に浮かんで…いるわけではないが、島国のようなスペイン。そして、川が多い。フランス寄りは寒く、アフリカ寄りは暑い。なんだか日本に似ている地理的条件である。日本人がスペインを好む理由が、ここにあるといっても過言ではないだろう。そして、日本人は魚が大好きである。魚が食べられる、それも自分たちになじみのある魚。
食品の産地表示が義務づけられたとき、多くの人が衝撃を受けたのは、蛸がモロッコ産であることを知った時。これが、ちょっと上のスペイン産なら、誰も気にしなかったことだろう。モロッコは日本人にとって、まだまだ未知の国。しかしスペインとは、何百年のお付き合いだ。そのスペイン産の魚貝類を私たちは口にしているが、スペイン産ゆえに、以外に記憶していない。
マグロ、かつお、ウニ…
スペインに行って日本食を食べるなら、寿司にして間違いない。
スペイン人は魚を生で食べる習慣が元々ない民族だ。しかし、寿司や刺身を出す店は年々増え続けている。これと関係あるのかどうかわからないが、バルで寿司風 ピンチョスを見ることがある。バルセロナのバルでは、絶対に食べて帰らないと気がすまない一品である。
ピンチョスとは、切ったフランスパンの上にハムやオムレツなど、いろんなものがのっているつまみだ。これが、寿司屋のカウンターにあるガラスケースそっくりな中に入っているのだ。これはどう見ても、スペイン風寿司と言わねばなるまい。
アンダルシアには、海の中の闘牛と呼ばれるマグロ漁がある。アルマフドラバ漁と呼ばれる、2キロに及ぶ大きな仕掛け網を使った漁である。大漁の時は、網に数百尾もかかるという。あの巨体が百尾も網の中で暴れまわる姿は想像を絶する。
漁師は、二手に分かれる。この暴れるマグロの質を確かめつつ、網を破ろうものなら、すぐに補修するために潜水するのだ。水上では、網の上に飛び込んだ漁師が、手鉤を振り下ろし、マグロと格闘するのだ。
こうして、格闘の末船に引き上げられたマグロは、一路日本へ。スペイン市場の倍以上の値で買い取られる。なんと、日本人は全世界のマグロの漁獲高の半分以上を食べているそうだ。
高級魚アンコウから、庶民の味(とはいえ昨今は漁獲高が悪く、高級)鰯、川魚なら鱒にいたるまで、おなじみの魚が勢ぞろいのスペイン。スペインのどこかに、日本人は自分の故郷を発見できるに違いない。[a]
※アルマフドラバ漁…『GEO』1994年12月号参照
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TBありがとうございました。
一瞬わかりませんでした。。。
この間のTBとは別のブログだったので・・・。
こちらは、色々な言語で書いてあるんですね。
そして、何人かでリレー式?!
楽しそうですね。
スペインの魚は新鮮な物が多いので、
メルカードでマグロなどを買ってお刺身にします。
でも魚屋さんの扱いが悪くて、不安なので、
いつも最低3キロくらいの塊で買って真中の
きれいなところでサクを作ります。
日本人の板前さんがいるお店でお寿司やお刺身を食べるのは
安全ですが、最近多い、中国・韓国系、スペイン人の板前のお店は、
気をつけないと、ちょっと・・・・かもしれません。
パエジャに入れたり、魚介のスープに入れると
美味しい出汁がでるので、ある程度の高級レストランのパエジャやブイヤベースには入っていることが多いです。
我が家でも、いつも冷凍庫に入っていて、
寄せ鍋やパエジャに大活躍です。
ヒレや骨の部分だけで売っていることもあります。
食べる所は殆どありませんが、よい出汁がでるし、安いので、
売っていたら、買ってしまいます!
現地情報に生唾ゴクリです。
そうですか、お刺身用の買い方、覚えておきます。
中国系板さんのお店多いですよね~
私は日本人板さんの店はまだ行ったことがありません。
こちらでもよろしくお願いします!
ギリシャも海沿いなので魚が豊富で魚料理がたくさんなーんて思っていたら魚は、高いし余り皆さん料理をしないようです。(肉に走る)
私は、肉より魚等なんですけど。。。
スペインもおすし屋さんが増えたんですね。
ネタがよさそうですね!
モロッコの蛸のお話が出ておりましたが、
その「モロッコから蛸が入ってこなくなる
日本のたこ焼きに危機」と数ヶ月前に
幾つかのニュース番組で騒いでおりましたが、大丈夫の様ですね。
何故かたこ焼きにはモロッコ産の蛸が向いているそうです。
話がずれておりますか?
いつもありがとうございます。
メール連絡したいと思うのですが、どちらにさしあげればよろしいでしょうか?
当方のブログにて『管理者のみ通知』のモードでお知らせいただければ幸いです。
日本人はやっぱり魚ですよ!ネ!
地中海を眺めながら、魚を食べたいです
りんさん
あれ!そういえば、そんな記事を読んだ気がしてきました。鰯騒ぎですっかり忘れていました…
でもけさ、どこかの港町では、鰯が大漁とか…うらやましい限りです。
こんなにおなかのすく記事を書いたのは初めてです
気候・風土と共に、ある国との親近感を覚えるために欠かせないもの、やはり食べ物ですよね。
ピンチョス=スペイン風寿司、思ってもみなかったことなので目から「鱗」です。確かにカウンターのガラスケースに食べ物が並んでいるあの感じ、寿司バーっぽいです。
スペインのマグロ漁のお話を読んでいて、なぜか「老人と海」を思い出しました。(あまり関係ない気がしますが、単にへミングウェイつながり?)
マグロは本当にいろんな国から輸入されていますね。
台湾のものを始め、トルコのものも見たことがあります。スペイン産は今までお目にかかった覚えがないのですが、きっと気付いていなかっただけ?ちょっと意識して見てみようと思います。
『老人と海』わかりますよ!
私もスペイン産のマグロにはまだ…
知らないで食べているのかも知れませんね。
いい写真ですね。
私、こういうの、大好きです。
ありがとうございました。