地球散歩

地球は広いようで狭い。言葉は違うようで似ている。人生は長いようで短い。一度しかない人生面白おかしく歩いてしまおう。

2006-01-26 14:55:39 | ギリシャ語
Χιονι(ヒィオニィ)

 アテネにも雪が積もったと友人からFAXレターが来た。1月23日(月)の午後から降り始めて24日(火)は終日。手紙には、この日、学校も仕事(彼女の御主人は市役所勤め)も休みになり、部屋の暖炉に火を入れて窓の外の景色を眺めながら家族揃ってリラックスした時間を過ごしていると書いてあった。雪は思いがけない休みをプレゼント。
 友人の話では雪が積もると学校も仕事(職種にもよるのだろう)も休みになるという。確かに滞在中、積雪で英語の学校が休みになったことがあった。雪は道路にまだ残っているものの、日本なら十分に外出できる程度。でも郷に入れば・・でギリシャ人に倣い、家でゆっくり過ごした。そういえば大雪の後に公立学校が一週間も休みになったという話を聞いたこともある。ただし、仕事はそこまで休みではない。念のため。
 何事も頑張りすぎず、無理をしないで、というギリシャらしいエピソードの一つである。ゆったりした時間の流れは、こんなお国柄からきているのだろう。

 雪は見慣れた風景を別世界のように変えてくれる。ビザンチンの教会もオレンジの街路樹も郊外に広がるオリーブや葡萄の畑もいつもとは違った表情。そして遺跡に降り積もった雪は更に美しく、心を静かににしてくれた。
写真は雪がうっすら積もった古代アゴラ遺跡。遠くに見えるのはヘパイストス(愛と美の女神アフロディーティの夫)の神殿。(さ)

  今日はギリシャ語入門。天気に関する言葉を覚えてみましょう!
      
καιρος<ケロス>天気
ωραιο καιρο<オレオ ケロ>良い天気
ασχημο καιρο <アスヒモ ケロ>悪い天気
ηλιο<イリオ>太陽・晴れ         συννεφια<スィネフィア>くもり
βροχη<ブロヒ>             χιονι<ヒィオニィ>雪
αερας<アエラス>風

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2006-01-12 09:48:58 | ポルトガル語
flor(フロール)

 冬のポルトガルの街。散歩をしていて目にとまったのは「アズレージョ」。これは14世紀にイスラム圏から伝わって以来、街を彩ってきた装飾タイルのことである。アズレージョのアズール(azul)は青い、または青という意味。そしてアズレジャー(azulejar)で青色にする、彩色タイルを張るという意味があるそうだ。
 タイルは建物の壁、店の看板や道路表示、教会やカフェ、レストラン、駅の内装、公園のベンチや噴水のある水場にまで・・街の至る所でで見ることができる。
 
 アズレージョを眺めながら歩くのは楽しい。大きさ、形、色、デザインが様々、それぞれに趣向を凝らしている。それらの特徴は制作の時代を表しているということが調べてみてわかった。
 16世紀後半は、フランダース地方(ベルギー西部、フランス北東部、オランダ南西部)のタペストリーの影響を受けて教会、修道院、貴族の邸宅などの壁面装飾に使われた。17世紀後半はオランダから伝えられた中国風の白地に青のモノクロタイルが主流になり、18世紀には病や災害から守ってくれる聖人や聖書を題材にとった絵画をタイルで描くことが好まれる。そして1755年のリスボン大地震のあとは多彩で華やかなタイルが人々の都市再興への想いを支え近代都市へ。そして現在に受け継がれているという。(金七紀男『ポルトガル史』より)

 名もない職人達が長い年月をかけて作ってきた美しい文化。出会った全てのアズレージョは冬枯れの街に咲く花のようであった。(さ)

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2006-01-07 22:41:11 | 日本語

日本語で「はな」といえば鼻、端などものの先端を意味する。花も草木の先端につくので「はな」と言う。
 日本の花といえば桜である。しかし、これは江戸時代になってから。古くは百花に先駆けて咲く梅が日本人の花だった。

 新渡戸稲造を5千円札になるまでしらなった人は多いと思う。私もその一人。彼は江戸時代に生まれ、明治に活躍した。9歳から英語教育を受け、妻もアメリカ人という、ちょっとオドロキの人物。もしかしたら、日本語よりも英語で物を考える方が楽だった人かもしれない。
 彼が1900年に刊行した『武士道』という英文で書かれた本は、世界の人々に日本や日本人を伝えるために、今でも広く読みつがれている。トム・クルーズが「バイブルのようになんども読んだ」と言っていたそうだが、果たしてどれだけの日本人が、この本を読んだのか?
 彼がこの本を書いたきっかけは、ベルギー人に「日本には宗教が無いのか?精神的な支柱はどうなっているのか」と聞かれたことだと言う。

 Like its symbolic flower, after it is blown to the four winds, it will still bless mankind with the perfume with which it will enrich life.
                                               『bushido-The Soul of Japan』より

 「その象徴たる花と同様、四方の風に吹かれたのちにも人生を豊かにするさの香りで人類を嘉するであろう」(古家淳:訳)

 花はもちろん桜。「花は桜木、人は武士」世代の親を持つ彼は、私たち以上に強い気持ちで、世界に日本の心を伝えた。[a]
  (2004.1.18 ASAHI WEEKLY参照)


 地球散歩も風にのって、今年も地球を駆け巡りたいと思います。
 今年も宜しくお願いしますね。
 

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