地球散歩

地球は広いようで狭い。言葉は違うようで似ている。人生は長いようで短い。一度しかない人生面白おかしく歩いてしまおう。

2007-09-29 15:02:14 | 沖縄方言

 クミ

 沖縄は「食」の部分でも十分に旅人の心と胃袋を満たしてくれた。とにかく何を食べても美味しく、特に「沖縄そば」(写真の右下)は毎日、時に昼・夜と続いてもOK。本土のようにチェーン展開されるファミリーレストランやファストフード店がまだ少なく、ローカルな食堂や味が健在なのが嬉しい。

 米料理で思い出すのは、まず黒紫米を炊き込んだ御飯(写真の左下)。黒紫米は古代米の復刻として東北の米処から順次作付けしたが、うまくいかず南下して西表島や石垣島で初めて着床したそうで、ポリフェノール、ミネラルなどが豊富ということもあり近年の健康ブームで話題になっているらしい。インディカ米のモチ米で、白米に少し混ぜると(米3合に対し大さじスプーン1杯程度)淡い紫色に炊きあがり、もちもちとしたお赤飯のような御飯ができる。ラフテー(豚の角煮)やターンムディンガク(田芋の田楽)など沖縄ならではのおかずと共に出された定食は郷土の味わいに溢れていた。

 次はタコライス。これはタコを炊き込んだ「たこめし」ではなく、メキシコ料理のタコスと日本の米をミックスさせたオリジナルフードである。平皿に御飯を盛り、タコスの具材であるチリパウダーのきいた挽肉とチーズ、千切りのレタス、角切りのトマトを順次のせて、サルサソース(パラペーニョという唐辛子と野菜のピリ辛トマトソース)をたっぷりとかけていただく。意外な組み合わせのようだが、これがまた癖になる美味しさである。

 名前が印象的だったのがジューシー。メニューを見た私の中では子供の頃に食べたお菓子が浮かんでくるが、これは炊き込み御飯のこと。こんな風に何だろう?と思う料理を店員さんに尋ねてトライするのも楽しかった。

 黒紫米とタコライスは空弁(空港で販売されるお弁当)にもなっている。最後まで沖縄フードにこだわる方にはオススメ。勿論、私も購入して帰りの便に乗り込んだ。(さ)

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2007-09-19 15:12:13 | ギリシャ語

ρυζι(リジ)

 ギリシャの米料理の中から夏野菜と組み合わた「イェミスタ」をご紹介する。はちきれそうにしっかりと実って赤く熟したトマト、どっしりと実ったピーマン、花がついたままのズッキーニ(写真)を出来たら市場で用意したい。それぞれ上から1㎝くらいをカット、中の種と中身を出してイタリアンパセリやミントなどのハーブを混ぜ、塩胡椒した米を詰めた後、耐熱容器に並べ、トマトの果肉・汁とオリーブオイルをかけオーブンで焼く。ズッキーニの花も、おしべとめしべを取り同様に料理するのには驚いた。

 暑い日でも下ごしらえの後はオーブンに放り込んでしまえば楽々。火のそばで汗をかきかき料理する必要のない、理にかなった夏料理である。焼いている時に漂う良い香りの中でゆっくりとコーヒーブレイク。早めに作って冷蔵庫で冷やしてもよし。野菜の旨味が米に染みこんでいて、肉料理の付け合わせなど脇役の多い米を存分に堪能できる。ギリシャ人は旬の味にこだわり、冬に作らないそうだ。

 ギリシャの米料理は中東の影響を受けていて、同じものをトルコやエジプトなどでも見かけると聞く。「イェミスタ」もそう。また、米を混ぜた挽肉を葡萄の葉に巻いて作る「ドルマデス」もその一つ。ヨーロッパでありながら、どこか漂う中東の匂いを味わえるのもギリシャの魅力である。

 「ドルマデス」、冬には旬のキャベツで巻くので日本で言うロールキャベツとなる。それを卵とレモンを使ったホワイトソースで味わうのがギリシャ流、とても新鮮な味だ。他、ほうれん草(スパナキ)と一緒に煮込んだスパナコリゾはイタリア料理のリゾットに近い。忘れられないのは、復活祭の前の肉を断つ期間に友人宅で御馳走になったイカに米を詰めた料理。トマト味だったが、まさに日本の「いかめし」だった。(さ)

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 皆様、大変ご無沙汰しております。一身上の都合により、ご挨拶もなく長らくお休みさせていただいておりました。留守中はaoiが頑張って更新、コメントも沢山いただき本当にありがとうございます。これからギリシャ語はじめ記事を再開しますので、是非、また遊びにいらしてくださいね。よろしくお願い致します。 さらさ

 


2007-09-08 11:05:40 | アラビア語(エジプト)

 أرز(ロッズ)

 エジプトにおいて米は、主食に近いがやはり副菜である。
 子どものうちはご飯だけ食べれば、お腹一杯という子もいる。その場合、親は無理にパンを食べさせることはない。子どもとご飯を食べていると、ご飯におかずで、これでおすましでもあったら日本と変わらないと思うことがある。
 米の炊き方は、まず一握りの米を炒って、香ばしさが出たところに残りの米と水をいれ炊く。水加減はいい加減である。「赤子泣いても蓋とるな」という日本の炊き方を仕込まれた私などは、気絶しそうである。それでも炊き方は日本式に近い。
 エジプトの米はエジプトコシヒカリ。ジャポニカ米がほとんどで、インディカ米は2割程度しか流通していない高級品である。JICAなどが農業指導に行っている事もあり、天気予報で有名な、農具のメーカーも水田近くでは見ることができると言う。
 モチモチしたジャポニカ米は、水分を含ませた方がおいしい。だから、炊き方も日本式に近い。彼らが高級で(高級だからという刷り込みがあるように思う)、もっとおいしいというインディカ米をエジプトで食べても私はおいしいと思わない。
 それは、かつて日本が米不足だった時、タイ米を炊飯器で炊いて「マズイ」といったことと同じ理由である。インディカ米などは、炊くのではなく、茹でる米である。ちょっとしたことだが、おいしさはまるで違ってしまう。
 エジプト人にとっても、米は炊くものである。
 白いご飯、混ぜご飯、豆ご飯は一般的な食べ方。
 ナスや、きゅうりをくりぬいてご飯を詰めて蒸したり、鳩に混ぜご飯を詰めてオーブン焼きにしたものはご馳走。
 ロールキャベツの中味もトマトとコリアンダーがたっぷりのご飯である。
 ツアーでエジプトを回ると、肉、肉、肉!の嵐で野菜不足を感じるそうだが、地元の人たちと行動を共にしていると、野菜中心で肉に飢えてくる。
 居候生活の中でどうしても肉が食べたくなった。
 市場の脇の食堂においしそうなソーセージが釣ってあった。座って待っていると、出てきた腸詰めははち切れんばかりにぷっくりとしている。かぶりついた私は、流れ出す肉汁を想像し目をつぶった…
 「エーダ?ロッズ!??(なにこれ?米!?)」と叫んだ私に、店のおじさんは「そうだよ。米さ」とにんまり笑った。
 この店、レバーなど肉料理の店だから入ったのに、勝手に騙された感で一杯になった一品、モンバール。
 エジプトコシヒカリのお陰で、どれだけ滞在してもホームシックにかからない。[a]

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