Κολοκυθα(コロキサ)
かぼちゃがショーウインドーを飾る季節。クリスマス同様、上手に取り入れて楽しい季節行事にしてしまう日本らしいイベントとなってきた。ではギリシャでは?と聞かれると、キリスト教(ギリシャ正教)の国であっても全く記憶がない。ハロウィンだけではなく、かぼちゃ自体の記憶もあまりない。
秋の市場で堂々と収穫を誇るのは、ブドウやイチジク、ザクロ、栗など。道の端から端まで出ている店の中で、かぼちゃを置いているのは一軒くらい、大きいのに存在感が意外にない・・買っている人の姿を見たこともなく、どちらかというと店の飾りなのかな、という雰囲気であった。写真を探したら案の定、ザクロの背後にひっそりと隠れていた。滞在中はギリシャならではの料理法にも出会わなかったため、手にする機会がないままだった。
友人に聞いてみると、かぼちゃはアテネではメジャーな野菜ではないそうだ。しかし、他の地域ではそんなことはなく、最もよく食べられる調理法は「かぼちゃのパイ」だという話である。食べるチャンスがなかったのが残念。かぼちゃの種類は黄色と濃いオレンジと二種類あって、オレンジの方が少し甘いらしい。
かぼちゃはギリシャ語でΚολοκυθα(コロキサ)、ズッキーニはΚολοκυθακι(コロキサーキ)。ズッキーニが、かぼちゃの仲間であることを再確認させられる。語尾の「~ακι」は「小さな可愛いもの」につけられる表現で、好んで様々な言葉にくっつけ、会話の中で多用する人もいるそうだ。λουλουδακι (ルルダーキ・花) καφεδακι (カフェダーキ・コーヒー) など。ズッキーニの場合は「小さなかぼちゃ」が一般的な言い回しとして定着したのだろう。なるほど、かぼちゃの大きさが実感される。(さ)
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