Flor(フロー)
コルドバに行くと必ず案内されるのが「花のこみち」。元祖ガーデニングの町としても知られるコルドバでは、毎年5月にパティオコンテストが開かれる。花の小道にある土産物屋さんは世界の言葉で話しかけてくる。お店で売っている商品の説明を日本語で書いてからはや何年…去年尋ねた折りには、まだ黄色くなった紙が頑張っていた。おじさんは再会を喜んで、お土産をくれた。
コルドバに限らず、アンダルシアの白い家には、緑の葉っぱと赤いゼラニウムの花がよく映える。
スペイン人はベランダといわず、壁にも鉢を掛けるのが大好きだ。灼熱の土地で元気に咲くゼラニウム。これで香りがよければ言うことないのだが。
スペインで香り高い花といえば、薔薇。この地がかつてアラブ世界であった名残。春、アルハンブラ宮殿内の庭園、各地の城の庭園は薔薇の香りでむせ返るようだ。「Jardan de flores(花園)」という言葉がため息のように、人々の口からもれる。そして、噴水の水音が人々の心を溶かし、穏やかな顔になっていく。
スペインにおいて、日本人にとって故郷を思い出させる花は、アーモンド。それは桜と見まごう、木に咲く真っ白な花。コルドバのメディナ・アサーラには、かつてアラブの王が妃のために植えたアーモンドが残っている。
そして、スペイン人にとって花を贈る日がある。それは日本のバレンタインともいえるサン・ジョルディの日。カタルーニャ地方では、この日、男性から女性に花を贈る。。そして女性から男性には本を贈る。サン・ジョルディの日は4月23日。あと2ヶ月、どんな本を贈ろうかしら?その前に、本を喜ぶ殿方を探さないと…
男性は女性に美を求め、女性は男性に教養を求めるという意味がある。スペインだけでなく、日本人にも通じる考えでは?[a]
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