股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

ジョン・F・ドノヴァンの死と生

2020年11月15日 18時50分26秒 | 映画評論サ行

製作年:2018年
製作国:カナダ/イギリス
日本公開:2020年3月13日
監督:グザヴィエ・ドラン
出演:キット・ハリントン,ナタリー・ポートマン,ジェイコブ・トレンブレイ
映画『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』公式サイト

人気のテレビシリーズに出演し、瞬く間にスターになった俳優のジョン・F・ドノヴァン(キット・ハリントン)が、29歳の若さで亡くなる。やがて謎に包まれた死の真相が、11歳の少年ルパート(ジェイコブ・トレンブレイ)との間でひそかに交わされていた100通以上におよぶ手紙によって明らかになる。
『Mommy/マミー』『たかが世界の終わり』などで知られるグザヴィエ・ドランが監督を務めた人間ドラマ。ニューヨークを舞台に、人気絶頂のさなかに夭折したスター俳優の謎に満ちた死の真相が描かれる。主演はドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」シリーズなどのキット・ハリントン。真相の鍵を握る少年に『ルーム』などのジェイコブ・トレンブレイがふんするほか、ナタリー・ポートマン、スーザン・サランドン、キャシー・ベイツらが共演する。

11歳の少年との手紙での交流が明らかになったことで、スター俳優の死の真相が判明していく物語。29歳の若さで逝ったスターは華やかな舞台にいながらも、孤独に押しつぶされそうになっていた。「ホテルに泊まれば自分のような孤独な人ばかりだから安心する」と思ってしまうほど、ジョンの心には常に孤独があったのだろう。ジョンも少年ルパートも共にゲイであり、母親から愛されずに育ったと思っている。だからこそ共通する部分が多くて文通が始まったのだろう。スターと11歳の少年が手紙の交換をしているなんて、そりゃあ世間や友達は信じないよね(笑)でも、どういうキッカケで手紙のやり取りが始まったのか、その最初の導入部分をもっと丁寧に描いて欲しかったです。もっと言えば100通もの手紙の内容をもっと知りたかった。
風呂での母と息子の最後のやり取り。最後の手紙で「眠りたい」と伝えるジョン。孤独の中で生きていたジョンが少しだけ人の温もりを感じられた気がして、悲しくもなり嬉しくもありました。生き辛さを感じている人、自分らしく生きることに悩んでいる人が観たら、共感できる部分が多いと思います。
日本の芸能界でも今年は自殺が多い…。どれだけ華やかな世界にいようとも、孤独を抱えたり、繊細な気持ちを持ったり、人それぞれ人生を懸命に生きているんだなと色々考えてしまいました。繊細な映画です。しかし一度観ただけでは登場人物全員の感情を理解するのは難しいような気もします。
ラストシーンがとても美しくて素敵でした。ジョンの意志を受け継いでルパートが前を向いて生きていく姿がとても良かったです。そして子役のジェイコブ・トレンブレイ君の演技が上手すぎる!

この作品の評価・・・・★★★★★☆☆☆☆☆(満点は★10)
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