股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

ある少年の告白

2019年10月30日 19時46分43秒 | 映画評論ア行
製作年:2018年
製作国:アメリカ
日本公開:2019年4月19日
監督:ジョエル・エドガートン
出演:ルーカス・ヘッジズ,ニコール・キッドマン,ジョエル・エドガートン
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アメリカの田舎町で育った大学生のジャレッド(ルーカス・ヘッジズ)は、あることがきっかけで自分が同性愛者だと気付く。息子の告白に戸惑う牧師の父(ラッセル・クロウ)と母(ニコール・キッドマン)は、“同性愛を治す”という転向療法への参加を勧める。その内容を知ったジャレッドは、自分にうそをついて生きることを強制する施設に疑問を抱き、行動を起こす。
ガラルド・コンリーの著書を原作にした、同性愛の矯正を強いられた青年を描く人間ドラマ。主演は『マンチェスター・バイ・ザ・シー』などのルーカス・ヘッジズが務め、彼の両親をニコール・キッドマンとラッセル・クロウが演じるほか、グザヴィエ・ドラン、シンガー・ソングライターのトロイ・シヴァン、レッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーらが共演。『ラビング 愛という名前のふたり』などの俳優ジョエル・エドガートンが長編2作目のメガホンを取った。

“同性愛=病気”だと言われ、矯正を強いられた青年の姿を描いた本作。数年前までこういうような矯正施設が実際にあったことに衝撃を受けました。同性愛が受け入れられていると思っていた現代でもこんな事が起きていたなんて…。特にジャレッドの家庭は特殊だったからかもしれません。父親が牧師であり、その息子が同性愛者というのは許されないこと。息子であっても受け入れられない事がある…。何度も訴えても「お前たちは病気だ!悪だ!」と否定され続ける主人公や施設の若者たちの心労は相当なものだっただろう。誰かを傷つけているわけでもなく、犯罪を犯しているわけでもないのに。宗教こそ悪なのでは?こんなことなら神なんていなくなれ!!ジャレッドの繊細で真面目な姿が印象的でした。LGBTQ問題というよりも本作は家族のあり方を描いていて、とても考えさせれる内容です。多様性の現代でお互いが認め合うにはどうすればいいのか。いくら宗教や信仰心があったとしても、時にはそれを壊して認め合える世界、自分らしく生きられる世界になってほしいと思いました。
内容は少々盛り上がりが弱めで淡々としたストーリーでしたが、色々と考えさせられるリアルな世界を知れて勉強になりました。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
コメント
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