私はよくブログなどでKarate kidについて話題にしている。私が好きなのは古い方のやつで、ひとりの少年が日系のおじいさんを通して成長していく物語である。私がこの映画が好きなのはこの映画にはたくさんの教訓があるからである。映画で主人公は理不尽なことでトラブルにまきこまれてしまうのだが、しかし何があっても力にたよるのではなく、平和的な解決を求める徹底した非暴力を貫き、生きていくためにはバランスが大事だと説く、そして私も実際日系人からボクシングをならったので主人公と自分を重ねてしまうのである。
私とジョージの出会いはカラカウアジム、ヒスパニック系の人間とスパーをしてまったく相手にならず、くやしくてくやしくてなぜかリングを見ていたら声をかけてくれたのがジョージで、そこから彼にボクシングを教えてもらった。今でもよくおぼえているのは合気道の達人とか言ううさんくさいじいさんを連れてきて特別プログラムを組んでくれたことだ。私はそのじいさんの指導でフラフープを改造したへんてこな道具を使う運動と誰がこんな歩き方をするんだと言う歩き方を30分から40分ぐらいさせられたのだが、時々成果が出たかどうかじいさんがチェックするのだが、その時「お前そこでかまえてみろ」と言ってかまえたらここに力が入っとると容赦なくじいさんのツキが入る。いきなりの攻撃に「何するんじゃくそじじい」と思わず出そうになったがそこは我慢、でもじいさんの修行のおかげでパンチのスピードがめちゃめちゃはやくなって、不器用でフックとかうてない私でもジャブクロスだけで勝つことができたので本当におどろいた。プロボクサーだったたけちゃんがよく私の体の使い方はまねができない特殊だとほめてくれているそうであるが、そういう指導を受けたら力をぬくことがいかに大事かと言うことがわかる。私なんかはボクシングにも合気道の練習を取り入れたらいいと思っている。
そのジョージは今はこの世にいないが、私は学生時代にここでジョージとボクシングができたことは私にとっての大きな財産だ。たぶん彼は私のことを強烈に覚えているだろうし、私はもしもう一度生まれかわったとしても彼と一緒にここでボクシングをするであろう。今日あげた動画でひととおり空手のレッスンが終わった後にミヤギがダニエルに”Come back tomorrow”と言う。確か最初ジョージと会った時ジョージもそう言って私を受け入れてくれたと思う。