脱あしたのジョー

MTオリーブフィットネスボクシングクラブのブログ

韓国紀行

2011-04-18 | Weblog
韓国のある語学学校の講師をしていた友人から連絡があった。
その学校は日本語コースと言うのがあってにわかに生徒が増えたそうで、その増えて新しい講師が決まるまでの約1週間、こちらでかわりに講師をしてくれないかということで、休みをとって行った。
まず私のここでの名前は岡崎である。普通外国人相手にはその呼び方は発音しにくいので、ホヨンという呼び名のほうを用いるのだが、しかしそうだとチェイルキョッポ(在日)と思われるそうで、日本語を習う時はキョッポよりも日本人のほうがうけがいいそうであるからそう呼んだのだが、しかし「ざ」の音がうまく発音できずもどかしかった。
毎回ここに来れば驚かされることが多い、おばさんの道端でのけんか、路上で髪の毛をつかみあっている姿を見たことがあるが、目がわるい私は最初大型犬のけんかかと思って身構えてしまったほどであるが、ここではいろいろなことがある。
今日はその旅行で体験した出来事を伝えたい。

「運転手の迫力」
ここに長くいるとまずおそろしいと思うのはバスである。
最近ではかなりおとなしくなったそうだが、しかし5車線のど真ん中で乗客を降ろしたり、まず日本ではありえないことが起こる。とにかく私は路線バスにのるのはいやだ。行ってそうそうこういう事件があった。
それは目的地に向かう途中での出来事。
私は迎えに来てくれた女学生とバスにのっていたのだが、いきなりバスが停車、何をやっているのかと運転席を見ると、どうやら運転手は接触しかけた乗用車と口論になっていた。
それは次第にヒートアップして。ののしり合いに、私はあまりにも勢いがすごかったので、何を言っているんだろうとその女学生に聞くと、その学生は日本語で「運転手がひき殺すと言ってます。私聞きました」だって。
このバスだがここでは目的地で降りる時、日本のようにバスがとまってから優雅に出口まで行っていてはだめ、降りる合図をしたら、席を立って軍隊の訓練のように出口にむかって行き、とまったら、すぐに降りる状態にしておかなくてはブーッである。

「そんなにまけたくないのか」
私が受け持ったクラスは上級クラス。みんなそこそこ日本語を話せるのでかなり楽であるが、みんな負けず嫌いでこういう話しがある。それははじめてのクラスでのこと、自己紹介とともに何年ぐらい日本語を勉強しているかを聞いたのだが、聞いていくうちにキャリアが短くなってくる。
最初は2年ぐらいからはじまって、1年半、1年、そして最後になると3か月ぐらいになっていて。3か月でそんなうまく話せるはずはないだろと突っ込みたくなったのだが、真顔で言うところがすごかった。
これとは逆にハワイのフィリピン人は体重をさばよみした。スパリングの時にだいたい体重を聞いてあわせるのだが、私よりも腕がかなり太い奴が堂々とバンタムなどと言うのだが、あきらかにこれはさばよみ、なぜなら次の試合きっちりライト級かライトウエルターででていたからで、こういう人間が結構いたような気がする。
ちなみにむこうで階級を表す時バンタムとかフェザーとは言わない。すべてパウンドで表現するが、いきなりバンタムとかいってもわからない。バンタムだったら119と言う。

「ノレバンにて」
東洋人はカラオケが好きだ。
私も語学学校の生徒たちに誘われて行ったが、韓国にはノレバンがたくさんある。
ここでは割り勘という考えが希薄で、たいてい年長者が持つ決まりになっているそうだ。
ここでも案の定私が支払うことになった。最近ではどうかは分からないが、日本だったら俺が払うと言ったら「いやいやそこまで」と普通そう言うのだが、しかしここでは、そんなことを言ってくれる人間はまずいない。
カラオケ行くかというとぞろぞろとみんなついてくる。
そしてその支払いは俺がするのかと思うとぞっとするのだが、昔サスケという忍者の漫画があって、その歌でサスケの分身の術を歌ったくだりがある。
「サスケが1人、サスケが3人、5人、7人、10人、100人、忍法影分身」思わずこの歌が頭の中にうかんだ。

「お前も同罪じゃ」
これは私の友人が思ったことであるが、むこうでは地下鉄の改札口のバーを飛び越えて入ったり、出たりする姿が見られる。
日本だったら改札口をキップも見せずにバーを飛び越えて入ったり出たりすると駅員に呼び止められるのだが、しかし向こうでケンチャナヨである。
ある時その友人は女性の大学生に聞いた「君も入る時あのバーをくぐっていくのか?」と。
しかし彼女はこう言ったらしい「跳びこえない、くぐっていく」と。
まあおおらかなのが向こうの性格、時々日本人はついていけないこともあるが、私が行くといつも思わされるのは近くて遠い国、やはり私は日本人である。

ジムでマスなどをはじめる時スタートというのだが、そのスタートの言い方が、最近「スタト」と向こうの人間のように無意識に言ってしまう。


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