そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

入り口論議は別に語れ、本質論を忘れてはならない

2015-10-15 | 安倍晋三
2012年暮れの選挙で、自民党はTPP不参加を公約に掲げていた。都市部では多少の言い回しの違いはあったかもしれないが、少なくとも私たちの田舎で自由民主党の公認候補は、「TPPには参加しない」と訴えて当選していた。ところがその舌の根も乾かないうちに、公式参加を安倍政権はやってのけた。明らかな公約違反であるが、その後はTPP交渉の内容の論議に終始しているのである。
そもそもTPPとは、無関税システムである。大きな資本が得をするシステムである。そのことによる、農業に限ることなく国内産業の在り様を問うべきなのである。ところが影響を受ける産業をどのように援助するかということだけに終始している。入り口論議はどうした。公約はどうした。ブレない自民党ではなかったのか。
一部の製品が安くなるなどと言う論議は、トリクルダウンと同じである。消費者が利益を得る以上に、大きな資本が得をすることになる。

仲井真沖縄前知事は、普天間の県外移設を主張し、沖縄県民の支持を戴き知事の席を得た。ところが自民党の懐柔策にあって(実際は金のバラマキでしかない)、仲井真は翻意した。辺野古新基地建設を承認したのである。明らかな公約違反である。
普天間移転は口実でしかなく、新たな多機能基地の建設である。自民党は普天間基地の移転のための既成事実であると、硬直した言い分を振り回すしかない。貴重な自然が破壊されることや、辺野古に特定されることや、沖縄県民の負担や不安については金出すからとしかいうことがない。
辺野古の場合は、入り口論議に戻したのは、翁長現知事が奮闘しているからである。立派である。翁長知事が取り消した埋め立て承認は、国交省の大臣ポストをもらった公明党の新人さんが調停するらしい。

自民党が公約には全く出していなかった、安保関連法(戦争法)であるが、自民党憲法草案は明らかにしていたと言い逃れるがこれは論外である。法律の専門家の90%が反対しているのであるから、明らかな憲法違反である。しかし、野党はこの入り口論議に終始していては、この戦争法の中身の恐ろしさを十分理解できないことになる。
安倍晋三は翻意したのか、論議の果てに中国の危険性除去だけしか残らなかったが、法案が通ればそれがなくなるのだろうか極めて疑義のあるものである。
そうしている間にも、安倍晋三は防衛省に兵器の開発輸出促進省庁を作り上げた。特定機密法案もいつの間にか動き始めている。安倍晋三のやっていることは、立憲国家、民主国家の放棄であるが、このことに拘泥していてはまんまと、多数党はやりたい放題をやっているのである。

個人情報を管理することができない日本のお役所である。個人情報は業者が高い値を付けてくる。マイナンバー制度が発足すようであるが、入り口の管理能力の問題は置き去りにされたかかで、どのように運用されるととになるかばかりが報道される。日本のお役所がこんなビッグデーターを管理できるかの論議が先であろう。この場合は入り口論が忘れられたままなのである。
理解度は低いが忘却度はそれ以上に高い、と言われても仕方ないだる。

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