参議院選挙で自由民主党の大敗が決定的となった。それでも30議席も取っているのだから大したものである。もっと議席を失ってこそ、本当だと思っていたが結構善戦しているとみて良いだろう。し がらみから抜け出えない、日本人の体質が自民党の善戦を支えたのであろう。
27ほどの議案を強行採決し、戦争できる国に変えますと言いながらながら、この政党に投票する人たちを失っていない自民党は大したものである。今回敗北してもこの程度なら、いずれの時に、復活してくることであろう。
「逆風の中」と、多くの自民・公明の与党が訴えていたようであるが、逆風とは国民の声のことでないのか。これに抗するとは、国民の声を聞かないということである。この利権政党の凋落に危機感を抱く、土建業者たちが盛り返す時期と方法が見ものである。
自由競争、市場経済が弱者の切り捨てになることは自明の理である。強者は強者と戦うのではない。強者は弱者をたたくことで強くなる。弱者とは地方である。一次産業である。
そして、一人区は地方である。へき地である。一次産業が支える地域でもある。その地方では、市場経済至上主義の自民党が大敗をした。思ったより自民党が善戦しているのは、大都市のたくさんの議席を献上しているからである。
それでは、自民党の受け皿になる民主党はどうかというと、まとまりがなく基本的な政策にぶれがある政党である。国民党法案が提出されると、急遽海外視察に出かけた、高坂極右翼の教え子の前原代表などそのいい例である。
日本の不幸は、フランスの大統領選挙のように真っ向から対立しての政策論争がないことである。そして投票率が極めて低いことである。