そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

広島県安芸高田市議会と町長のバトルは本来は身近である地方自治を考えなおさせる良い機会である

2023-11-17 | 地方自治
広島県安芸高田市の、初当選の若い市長と老齢の市議会議員たちとのバトルが、地方における現代を象徴している。
41才の石丸伸二市長は3年前の市長選に候補当選した。2019年本ブログで何度も取り上げた、河井克行・案里夫婦が選挙に向けて金をばら撒いたが、その時安芸高田市でも市長と議長それに3名の議員が金を受け取っている。それで市長は辞任し副市長を立てたが、改革を掲げて名乗りを上げた石丸伸二氏に敗北した。
初議会の所信演説で大いびきの議員がいて30分も議会で寝ていたとツィートしたら、同僚議員が、「眠たい時は寝るさ、県議会でも国会でも寝とる」と擁護発言し、大炎上し謝罪した。
SNSと無縁の高齢議員たちは大いに驚いた。そこで議会の時寝ている議員がいたら体調を気遣えとか、休憩にしろという、的外れのお笑いの申し入れをしている。議員としての資格もない申し入れで、更に炎上というわけである。
議員たちはことあるごとに事前に知らせろというのであるが、いわゆる根回しをしろというのである。根回しのない聞いていない、事前協議のない案件は、全部反対すると表明した。メンツだけの古参議員たちの声はお笑いである。
石丸市長は密室の協議には応じない姿勢を崩さなかったので、法的拘束力のない市長の問責決議を出し可決した。それはたまらんと、直前に議会解散を念頭にした市長の不信任案を市長支持派が出し、否決されている。老齢議員は一貫していない。
更に地元紙の中國新聞が、事前協議をしないのが混乱の原因だからそれをやれと、議会支持の姿勢を露わにして、さらに混乱は大きくなり、高齢議員は狼狽するばかりである。
安芸高田市の混乱は、急速過ぎる改革に議員たちがついてゆけなかったのである。安穏とした老後の名誉職を望む彼らにとっては、石丸氏のような年端の至らない市長に目を覚まされるのは、容認できないのだろう。
国の政策の矛盾は、日本各地で起きているが、それは均等には起きない。僻地・田舎・地方で真っ先にその矛盾が露呈する。
地方では、国の一次産業軽視の結果、過疎化が進み、少子高齢化が進み、インフラが崩壊し始める。石丸市長がまっ先に手掛けたのは、インフラの整備であり、行政の議会の内部癒着の解消である。高齢議員たちは自分たちの存在が、その矛盾そのものであることに気がついていないのである。
石丸市長のユーチューブは、7月24日の議会のやり取りが最大1,200万回、中國新聞記者とのやり取りは200万回~500万回を超えるアクセスがある。2万7千人の町では信じられない数字である。全国に拡散された議員たちは、ネット配信をするなら質問を取りやめるという、ことの本質を全くわきまえない姿勢に、ネット上ではお笑いネタにさえなっている。
日本中の地方議会は(国会も同様ではあるが)、密室談合が常態となっている。当地でもあまり変わることがない。安芸高田市のやり取りをユーチューブなどで確認し、選ばれた議員の仕事の内容を身を律して、地方議会こそが改革に率先して取り組みやすいことに気が付くべきで、国の形さえ変えることも容易なことに気が付くべきである。

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