そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

民主党に期待するもう一つのもの

2009-09-07 | 死刑

歴史気的大勝利をした民主党のマニフェストに、死刑制度の国民的議論と終身刑の検討という項目がある。更に民主党は、死刑廃止を政策に挙げる国民新党と社民党と連立を組むこと、鳩山代表は明言している。

国連の人権委員会は、昨年日本に死刑制度の廃止の検討を勧告している。与党である自民党081120の日本政府は、全く取り組み気がないようであった。国内世論を盾にしているが、これは明らかにマスコミの煽動が背景にある。近頃事件があると、マスコミは面白おかしく扇情的な報道をやる。極悪非道の犯人像をいとも簡単に作り上げる

国連加盟国で見ると、89年には100カ国を超す国が、死刑制度を導入していた。それが、昨年の段階では僅か24カ国に減少している。逆に死刑制度のない国は、141カ国になっている。先進国といわれる国では日本とアメリカぐらいである。イスラエルは先進国かどうか解らないが、紛争を抱えている事情がある。

人は行為においても判断においても過ちを犯す存在である。それが人間性でもある。先ごろ、DNAによる判断で、無実になるであろう人物が科学の発達で再審が始まるようである。彼に死刑を執行していれば、釈放も再審もないのである。

何よりも死刑は法律の名を借りた、非人道的な殺人行為である。日本にはかたき討ちを文化として認める風潮がある。かたき討ちは芝居になったりして文化の風潮もある。底に来て、非情な殺人事件があると、報道がこれを被害者側に立って煽りたてる。

法律は報復のためにあるのではない。応報感情は理解できるが、法律は被害者意識の清算のためにあるのではない。更にこの国には、終身刑がない。どんなに長い懲役も、減刑されて出所する。死刑廃止と併せて、減刑のない終身刑を導入することも必要である。

犯罪者に償ってもらうには、死なれては困る。できるだけ長く生きて自ら犯した犯罪を償う労働奉仕や宗教者の教訓などを、生涯かけて行うべきなのである。

死刑を軽々と行っている、中国やイランや北朝鮮と日本は同じレベルの、非人道的国家から脱却するべきである。民主党に死刑廃止を期待したい。

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