そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

土建屋の論理に翻弄される八ッ場ダム

2011-10-09 | 政治と金

前田国交大臣が、八ッ場ダム推進派の連中に突っ込まれ揺れている。民主党は、マニフェストで八ッ場ダムなどの中止、あるいは見直しを訴えて、多くの議席を得た。

民主党は、今更マニフェストのことは口は出した気ない心境であろう。ガPhoto ソリンの税金にしても、子ども手当にしても、大体が埋蔵金が十分あると言ってたが、それも当てにならな状況である。

きっと民主党は、国民がマニフェストを早く忘れてくれることを願っているに違いない。殆どのものが消えてしまっている。

僅かに原形をとどめているのが、八ッ場ダムの中止である。「コンクリートから人へ」は、今ではどこか哀愁を帯びた、懐かしいフレイズである。

土建屋たちは、徒党を組んで国交省に押し掛けた。ダム建設に掲げた40年前のデータなど、忘れた如くに洪水対策に危機管理を掲げてきた。

3.11の震災を人質に、地震に火山の噴火まで持ち出してきた。長年国から事業を引き出して、食ってきた連中である。したたかなことこの上もない。

この地域に友人がいる。先日尋ねると、この町の人たちは嫌っといわれるほど、八ッ場ダム建設に翻弄されてきた。殆どの人がどうでも良くなっているようだ。

実際事業で潤う人たちは、大手の都会に本社がある連中である。大金を見せつけられて、貧乏な地方が厭々ながら食指を動かしただけである。

日本に数限りなく建設され続けたダムによって、破壊される環境と人々の心、生活基盤、地域産業の事まで、マニフェストは考えていなかったのである。

土建屋の論理に押し戻されて、八ッ場ダム建設の再開が始まろうとしている。自民党は反対しない。壊れるのは民主党である。

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