そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

アフガニスタンに苦悩する欧米

2009-10-22 | 政治と金

イラクから撤退してPhoto アフガニスタンに肩入れすると、オバマは就任以前から宣言していた。現在、アメリカはイラクから撤退の段階に入っている。そして、その分をアフガニスタンの投入するのだろうか。アフガニスタンは、9.11の報復のため多国籍軍(アメリカとその同盟国が使う都合良い言葉である)が駐留しているが、アメリカがイラクに大がかりな侵攻したため、主体はEUである。

そのヨーロッパ諸国が、タリバンの復活で手を焼いているばかりでなく、すっかり厭戦気分に落ちいっている。アフガニスタン駐留の新たな意味を探ろうとしている。現地のアメリカ指揮官は、オバマに大規模な増派をしなければ、現状維持すらできないとしている。

8月に行われた総選挙も、カルザイ大統領票に不正が大量に発覚して、渋々再選挙に取り組むことになった。出来るのか不安視する向きもあるが、ほかに選択肢はない。

オバマは詳細な分析もなく、選挙の受けのためにイラク撤退アフガン増派を宣言したのではないか。そして今、ノーベル賞をもらって増派を積極的にできる環境でなくなった。少なくとも彼がNobel_peace_ 、受賞の意味を正確に理解している奈ならの話であるが・・

それでもこの8年間で、アフガニスタンの秩序はかなり改善されたと見るべきである。少なくとも女性の権利は、タリバン時代からはかなり好転してきてはいる。しかしながら、タリバン勢力は復活しつつあり、国土の3分の1を制圧していると言われている。又、パキスタンに隠れたりあるいは、パキスタンからの支援を受けながらも、タリバンはこの国からいなくなることはないものと思われる。

アメリカは一時オバマが口にした穏健なタリバンと和解は、困難ではあると思われるが、彼らがこの国から消滅することはないものと思われる。しかし、このままでは欧米諸国が混乱を与えたまま、放置することになる。地形的にも民族的にも歴史的にも、イラクと全く異質のこの国を、タリバンの存在を認めないで展開することはできないのである。ここはノーベル平和賞受賞者の腕の見せ所であろう。

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