そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

ドナルド・トランプが一方的に引き起こしたイラン危機こそ問われるものである

2019-07-26 | 中東

国連常任理事国とドイツがやっとこぎつけたイラン核協定であるが、トランプは一方的にこれを離脱した。オバマの努力は周防法に帰した。トランプは離脱しただけではない。経済性差に踏み切った。国内の支持者とイスラエルに向けての、トランプのパフォーマンスである。そのアメリカが引き起こしたホルムズ海峡の危機である。撃沈する気のないなんちゃって砲撃を受けたタンカー。国境を侵犯したとして撃墜された無人偵察機。イランが英国タンカーが侵犯したと拿捕したことを公表した。
日本のメディアは懸命にこれらの危機を煽る。中東依存の石油の安全保障が必要だ、自国の船は自分で守れというのである。そこだけを引き出して論じるのはトランプの策動に乗るものである。
このホルムズ海峡を航行する船舶の安全を守るため「有志連合」の結成に、アメリカが動きだした。日本政府も米側から有志連合への参加要請を受けている。いくらかの国が、アメリカの軍門に下て参加する。日本は躊躇するだろうと、韓国は真っ先に名乗りを上げている。

本来航行の自由は、武力などによって担保されるものであってはならない。コストが高くつくばかりでない、相互不信が自由を保障することなどあるはずがないからである。
日本がアメリカの同盟国、友好国ならそんな危険なことやるべきでないと、忠告することが本来の姿である。イラン核合意に戻ってこそイランに注文を付けるべきだと忠告するべきであるが、安倍晋三にそのような度量があるとは思えないが、友好国イランとの歴史的な関係に終止符を打つ危険を知っておくべきである。
イランの危機はトランプとその取り巻きの策動である。あるいは世界を色分けしたいのであろうが、これが平和のためとは到底言えない。イラン包囲網はイランの暴発を招くかもしれない。現実的には上海会議の、中国やロシアなどの結束を強める結果になる。

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