そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

官房機密費はオリンピックに誘致にも公職選挙にも使われていた

2024-05-14 | 岸田文雄

官房長官が管理する金庫は、さながら打ち出の小づちだ。毎月1億円が入ってきて、領収書なしで使える。うち1千万円は首相に渡すのが習わしとのことである。報告の義務のなく、官房長官自在の官房機密費である。
国は特に外交など、外に漏らしてはならないことがあるのは誰もが認識しているところである。しかし、アメリカでは国家機密は原則公開になっている。機密のレベルによる違いはあるものの、一定の期間が過ぎると要求に応じて公開しなければならない。沖縄の本土並みの非核返還が虚構であったことは、後程明らかになっているのも、外交の情報公開が可能な年限を過ぎたからである。
佐藤栄作のノーベルの受賞はお笑いだし、西山太吉の”情を通じた”取材が事実であっても、国家公務員法違反で収監された罪状は消えることがなかった。日本ではこうしたことは起きない。
官房機密費が東京オリンピック誘致のため、違法な買収などに使われていたことも明らかになっている。領収書もなく、収賄側の口は堅いだろうから、結局これは深く掘られることもない。官房機密費は便利な金である。
さらに、かねてから河井案里の公職選挙法違反に配布された金の原資は、一部官房機密費であるということが、中國新聞が明らかにしている。
「+(プラス)現金6700」「総理2800 すがっち500 幹事長3300 甘利100」は、検察当局が押収した案里の夫河井克行元法相 のメモである。金額は万単位で、この原資が官房機密費である。(すがっちは菅義偉官房長官、幹事長は二階俊博自民党幹事長、甘利は甘利明党選対委員長を )
以下は中國新聞より
≪2013年参院選では、当時の安倍晋三首相が自民党候補の応援に行った際に渡した陣中見舞い100万円に流用された疑いが持たれている▲機密費に関しては、元官房長官の故野中広務氏も政界引退後に証言していた。自民党の国対委員長や野党の大物議員、政治評論家らにもカネを届け、受け取らなかったのはジャーナリストの田原総一朗氏だけだったと▲正式名は内閣官房報償費。国内外の極秘情報を握る裏人脈など、支出相手をすぐに明かせないものもあろう。だが選挙で配ったり、評判を買ったりすることが機密とは到底思えない。透明化が進まないのは、このカネの持つ毒が政界に回ったからか▲いっそのこと、官邸の「選挙介入費」や野党切り崩しの「鼻薬代」、ご機嫌取りの「世論操作金」に名称を変えてはいかがだろう。支出しにくくなる効果はてきめんと思うのだが。≫
河村健夫元官房長官も、「選挙の陣中見舞いも(官房機密費)持って行くこともあった」と述べている。
毎月1億円の現金が彫り込まれるのは使う方も苦痛であろう。変な通例がこの国にはあって、執行された予算は使い切らなければならない。不正や違法に使われる根拠にもなっているが、検証すらできない公金、国見の金である。
安倍晋三の時代のように自在に、不正に違法に使われる時代は終わりにするべきで、10年程後に開示するようにしておくべきである。

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