そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

遺伝子組み換えの表示はしなくなる不安

2019-09-20 | ゲノム編集

日本政府は遺伝子組み換え食品、植物も動物も商品表示を義務付けにしないと決定した。遺伝子組み換えによって、抗病性の高い植物や生産効率の良い食肉や生産量の高い食物を消費者に提供し、生産者には農作業の効率化や規模拡大ができるということになる。ここには、食品としての安全性や環境への賦課などは眼中にない。
消費者に示される安全性であるが、閾値を示しているに過ぎない。これは現代社会が選択したほうしきで、ここまでなら安全だというのが安全基準である。つまり上限である。放射能についても、食品添加物にについても、堤防の高さや津波襲来なども安全基準は、単純に上限でしかない。食料や医薬品についても、使用されることを前提にした上限なのである。
しかも、医薬品や食料などは、極めて短期間の因果関係が証明されなければ、安全基準は堂々とまかり通り、国家が決めたこととして業者は使用することになる。
これには大きく二つの問題点がある。一つ目は、原因に対して結果が一つしかないことにある。例えば、マウスを木と土の環境で飼うのと、鉄とコンクリートの環境で他は同じにしても、木と土の環境の方が圧倒的に繁殖がよく、一年もすれば頭数が倍も異なるのである。これを科学的に医学的には証明できず、単純にストレスとして扱うしかないのである。つまり因果関係の結果の方が、複雑多岐にわたる場合を想定していないのである。
上図はそうしたことで作られた警告のグラフである。なぜなのかは判らなくても、増えているというのである。
もう一つが世代を超える判断基準はないのである。放射能汚染が次世代にまで及ぶことは当初はは考えられなかったのである。安全委準も同様である。農薬のネオニコチノイドはその典型でる。ネオニコチノイドは植物内に残り、さらには次世代まで細胞内に残るのである。動物の駆虫薬も糞便にまで残り、昆虫の繁殖も抑制して分解を遅らせるが、こうしたことへの評価は全くない。
数十年先に癌を発病したり次世代に奇形児が発生したり癌になったりすることや、予測されない病気や病気といえないようなことまでの評価は、安全基準にはないのである。遺伝子組み換え動植物はまさしくそうした危険性を孕んでいるが、上記のメリットばかりが業者基準で行われるのである。
妊娠女性の93%、胎児の80%から遺伝子組み換え作物が作り出す殺虫性のタンパクなどの有毒成分(Cry1Ab)が検出されたという調査結果が20111年にカナダのはシェルブルック大学病院センターの産婦人科の医師たちが発表している。
世界で癌が急速に増えてきたのは、1950年代から世界各地で行われた核実験が大気中に大量に放出した放射能との因果関係を指摘する学者は少なくない。こうしたことは、漠然としか説明はできない。直截的ではないものなのである。

下は処分の過程で最も厄介な、羽根むしりをやらなくてもいいように、羽根が生えないよう遺伝子を組み替えられた鶏である。次は見た通り本来使わないようなところにもお肉を付けてくれるように遺伝子を組み替えられた牛である。
私はこんな動物を食べたくはない。が、表示されないので判断できなくなる。

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1 コメント

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Unknown (のの)
2019-09-28 09:14:28
絶対に日本もはっきりと表示を義務付けるべきです!!

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