京呉服わき ごふくや日記

着物って楽しい!
呉服屋の女将の独り言?楽しいことや裏話、思うままに・・・

伊達衿はつけなければならないの?

2012-02-16 23:00:13 | 着付あれこれ
って、先日、聞かれました。
卒業式に袴をお召しになる方からでした。

伊達衿はつけないつもりだったのですが
美容室で伊達衿を用意してくださいといわれたのだそうです。

答えから言いますと、伊達衿はつけてもつけなくてもいい  です


伊達衿(重ね衿ともいいます)は、
大まかに言うと、重ねることによって、格をあげる、おしゃれで色目をプラスするという
2つの目的があります。

そもそも、昔は着物を二枚重ねて着たりしました。
留袖も、本来は同じ形の白の重ねを留袖にぴったり重ねて着ました。
それが簡素化されて、現在は衿と袖口、振り、裾周りだけに
重ねたように見えるようにつけた仕立てになり「比翼」と呼んでいます。

伊達衿はその衿の部分のみ ということです。

意味合いからして、重ねることでお祝いのときや礼装のときにつけます。
一般的に喪服にはつけませんし、紬やウール、木綿など普段着の着物にもつけません。



だからといって、必ず訪問着や紋付などにつけなければいけないかというと
好みでつけなくてもいいのです。

華やかになるので、振袖にもつけることが多いですが、付いてなくてもオーケーです。

小紋の場合は、その着物の雰囲気によります。
普段着っぽい柄にはつけません。
江戸小紋や無地感のもの、飛び柄などよそゆきっぽい着物にはつけても
いいかと思います。
私の個人的な好みを含めて言いますと、小紋の場合は若いお嬢さんは襟元に
伊達衿の色目を加えて華やかにするとまた素敵ですが
一般的にはないほうがすっきりすると思います。


訪問着や附下、紋付の場合も
きれいに色が合ってると、おしゃれで素敵ですが
無理やり合わない色の伊達衿をつけるとかえって野暮ったくなってしまいます。

貸衣装などでは、振袖や訪問着、袴などの場合ほとんど伊達衿もセットされていることが多く
附けなければいけないのかと思われてしまうかもしれません。

また、先日、お客様が着付けをお願いした美容室で
この帯〆と同じ色の伊達衿を探してきてくださいと言われたと来店されました。
もしかしたら、美容室では伊達衿はつけるものという傾向、またはそう思っていらっしゃるのかも
知れません。
もしも、附けたくない時には「つけなくていい」といってもいいのですよ


帯〆、帯揚を含め、伊達衿も素敵にコーディネートすると一段と素敵な着姿になります。

色のお遊び、おしゃれは楽しいものです。

今日は思うままにまとまりのない文章で長くなってしまいましたので
伊達衿の色あわせについては、また今度・・・。

または、お店でいつでもお話しますから


お店のホームページもございます。ぜひご覧ください。








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