京呉服わき ごふくや日記

着物って楽しい!
呉服屋の女将の独り言?楽しいことや裏話、思うままに・・・

娘、30年前の私の着物で結婚式に・・・

2016-03-02 14:41:04 | 女将の日常
先日、娘が友達の結婚式に出席しました。

招待状が届いたとき、振袖でも着てくれるといいな・・・と期待したのですが
娘は毎回着物は嫌だと・・一度くらいはドレスを着てみたいらしく
内心がっかりしながらも、その意向を尊重して黙っていました。

ところが直前になって、やっぱり着物にするという・・・
結婚式の格など考えた上で・・
それにドレスを買うお金がないとか・・・
ハイハイ、確かに。
着物で行けば、着物もヘア着付け・・全部タダ・・・賢い選択かも。
親が喜ぶのは目に見えてるしちゃっかりしてます。


というわけでさて、何を着ていくか?
同じ着物は嫌そうなので、ふと、思いついたのが、私の若い時の訪問着です。

そういえば、その着物で、同僚の結婚式に出席したのですが
くしくも今の娘とちょうど同じ年齢でした。

美容師をしていたそのころ、同僚と着物の一枚くらい揃えておかねば・・・と相談し
頑張って一緒に誂えた着物です。


当時は、若い娘だったら花柄のピンクや赤・・みたいな世間の風潮があったのですが
どうしても可愛いのが苦手で悩みながら選んだのが、ブルーグレー地。
花は、百歩譲って、絞りで表現した抽象的な花柄を選びました。







そう考えたものの、私と娘は、体型も着るものの好みも全く違います。

私は、若い時から、色は寒色系、マニッシュでシックなものが好み、
着物でいうなら、紬系。
娘は、私より10センチ近く身長も低くて、オレンジ系の暖色でフェミニンな物が好き、
着物なら柔らかい染のもの。

果たして、ブルーグレーの地色の着物は似合うだろうか、着るというだろうか・・・
と思いながら羽織らせてみると、
私が妥協した(笑)花の色と柄が、娘には似合ってこれを着ると言います。


帯も、私は当時よくあったシルバーのさっぱりした袋帯でしたが
娘は、これも私の帯ではありますが、どちらかというと私らしくない花尽くしの袋帯を
合わせることにしました。





娘は、小物をあれこれ合わせながら、自分らしいコーディネートにして納得。
半衿・・・ピンクの刺繍衿。    
伊逹衿・・薄いサーモンピンク。  
帯揚・・・優しいピンク系のぼかし。
帯〆・・・白地の淡い柄入り。     
     




いつもは着ない色ですが、こうすると全然大丈夫です。
こうして、娘に私の着物を着せることができて、30年前の着物が日の目を見ることに

娘は、お昼過ぎから出かけ二次会まで、日付が変わるころに帰ってきました。
呉服屋の娘としての使命は多少果たしたでしょうか

娘が幼いころ、大人になったら
「ちょっと貸してね」って洋服やバックなど貸し借りができるかな~
なんて密かに楽しみにしていたのですが
先ほど書いた通りに、体型・好み、まったく違うので洋服に関しては、
その夢はかないそうにありません。


でも、着物なら何とかなりそうです


ぜひ、皆さんも親子で着物、共有してみてください。
コーディネート、ご相談に乗りますよ



恥ずかしながら、セピア色にこそなっていませんが、30年前の写真引っ張り出しました





同僚の結婚式、京都のホテル。花嫁さんの控室の前で。
同僚である花嫁さんのお支度のお手伝いをしながら、あわただしくでした。


さすがに娘と同じ年、自分でいうのもなんですが若いです

娘と違い、半襟は白。
伊逹衿は、ブルー。
帯揚げは、確かクリーム系。
帯〆は、あまり可愛げがないのも・・・と不本意ながらピンクにしたのを覚えています
私もその頃は、自分の好みを前面に出して人からおかしいと思われたら・・・って
無難な線でまとめてました。
今なら、帯〆はピンクじゃなく、もっと自分らしいコーディネートにしてたに違いありません






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