京呉服わき ごふくや日記

着物って楽しい!
呉服屋の女将の独り言?楽しいことや裏話、思うままに・・・

着物の賞味期限

2017-03-23 15:57:25 | 着付あれこれ
お彼岸も過ぎ、まだ少しヒンヤリしますが
桜の便りもチラホラ・・・、暖かい春はもうすぐですね

開催中の30周年記念帯展「特集・洛風林」
お越しくださった皆様には、いろんな帯を楽しんでいただいております

日曜日までですので、ぜひ、お出かけくださいませ
お待ちしております。

さて、こうして毎月催しをして、着物や帯をご覧いただいてますが
私たちの気持ちとしては、もちろんお気に召してお買い求めいただいたら
こんなありがたいことはないのですが
ご覧いただくだけでも、とても嬉しいのです。

毎回、おしゃれで最も新しいものをご覧いただいてます。
今の着物や帯、どんな感じなのか、目を馴らして肥やしていただけたらと思います。



最近お客様と接していて感じていること
着物は何年たっていても着られるって思っていらっしゃるかた・・増えた気がします

そこで、着物について
消費期限や賞味期限にたとえて書いてみたいと思います。


私が考える着物の消費期限とは・・・
生地が弱ったり、シミが取れなくてもう”着用不可”の着物や帯。
結婚して、振袖が着られない事も期限切れかもしれません。

一方、賞味期限・・・
食べ物がおいしく食べられる期間があるように
着物にもおしゃれに素敵に着られる時期があるのと思うのです。

若い時の着物が派手になったのは、
着ようと思えば着られるけれど、賞味期限が切れたということ。






この草履は、お客様から頂いたもので、お草履を忘れた着付けのお客様に
お家まで帰られるときの緊急でお貸ししたりしている物です。
老舗の草履やさんのいい物で保存も良かったのでしょう、何十年の前のものですが
なんともなってなくて、まだ履くことはできます。

でも、残念ながら、デザインが古臭くなってしまいました。
まだ履くことはできるけれど、やっぱりこの草履も賞味期限切れ・・です。

たとえば、洋服ならばバブルの頃の肩パットの入ったスーツ・・
ほとんどの方は、今、あのファッションは古い、時代遅れと感じると思います。
形も同じで、大きな流行こそありませんが、
同じように着物にも多少の流行があることを分かってほしいなと思います。


では・・賞味期限が過ぎたら、もう無理?

私の目から見れば、正直厳しいな~と思うものもありますが
ご本人がいいと思われたら着られます

でも、私はどうせならおしゃれに着てほしい・・と思ってます。



着物の感覚が分からないのは、普段見慣れないから・・・

ですから、もっと、着物を見て、目を馴らし、目を肥やしてほしいとも思います。


そして、帯を変えたり、
帯〆や帯揚を新しくしたり、ちょっとしたことで
賞味期限が過ぎた着物も、生き返ることがあります。

今の感覚は分からないけれど、おしゃれに着物は着たいと思ってくださるのなら
どうぞ、ご相談ください。
おしゃれにして見せます





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