京呉服わき ごふくや日記

着物って楽しい!
呉服屋の女将の独り言?楽しいことや裏話、思うままに・・・

わきごのみのお嫁入り支度・その2

2013-08-02 11:22:55 | わきごのみ
先日の続き・・・


附下 
小紋
長襦袢

袋帯
名古屋帯

道行コート
雨コート

バック、2点
草履
伊達衿・帯揚・帯〆 2点づつ


袷の喪服一式(喪服・白襦袢・黒共帯・草履・バック)

こんなお支度になったのですが、それぞれについて詳しく書きたいと思います。




★附下・長襦袢・袋帯

昨日書いたように、訪問着か附下の一式がまず必要と考えお勧めしました。
結婚後、着る機会を考えると、友人の結婚式、お子さんが生まれ お宮参り、七五三、入園・入学と
続きます。
このような場所に、フルに使える一枚として、こんな附下を選んでいただきました。  




古典柄でありながら、モダンな感覚の附下
赤みのかかったクリーム色で年代が変わっても長く着られる地色です。

今回のお嬢様は、お好みやお似合いのものがサッパリした感じのもの。
訪問着も花模様より、抽象的な柄のほうが個性に合うのではと


豪華な訪問着もそれはそれでいいのですが、最近の都会での結婚式は教会やレストランなど
場所もホテルだけではなくなり、あまりにゴージャスな訪問着より、着まわしがきくと思います。
八掛は、表地と同じ色を別染めし、附下ではありますが、一見訪問着と変わらなくしました。


また、その後のお子様の行事を考えると、お子様が主役。
お母様の立場として七五三や、学校の入学・卒業式でも「ちょっと控えめで、上品なママ
をイメージしての選択です。






あわせた袋帯も色使いが現代感覚ですが、古典柄です。
帯によってイメージが変わるので、選ぶのに迷いましたが、最終的にはお嬢様のお好みで。
着物のクリーム地と柄の色味にも、キレイに沿うと思います。





★小紋、
附下の一式では、カバーしきれない場所やもう少し気軽に着たいときのためにもう一枚
と考え、無地に近い感覚のぼかしの小紋を選びました。
最初、お母様は色無地ともおっしゃったのですが、お茶をしていないのであれば
色無地よりも、使いまわしのできる小紋のほうがいいと考えました。
江戸小紋のような着方ができると思います。
こちらの小紋には、名古屋帯を一本合わせておきました。

附下用の袋帯をあわせてもオーケーで、少しコーディネートを替えて楽しめると思います


そして、とりあえず、二枚のお着物に兼用できる長襦袢を一枚。


★道行コートと雨コート
それから、着物を作ったら、必ず考えていただきたいのがコート類ですので
道行コートと、雨コートを一枚ずつ揃えていただきました。
後で・・・と思っていると、そのままになりがちですが、ここで寸法を合わせて
用意しておけば、雨が降ろうが、雪が降ろうが安心です。

★喪服
そして、喪服も最近は用意される方が少なくなりましたが
作り時が難しい事と、お母様の「お嫁入り支度」の感覚では やはり喪服ははずせない物でしたので
最近のお葬式事情も考え、とりあえず冬物一式を揃えさせていただきました。


★小物類・バック・草履
附下と小紋、それぞれに合わせて伊達衿・帯揚・帯〆をコーディネートしてそろえましたが
少し気分を替えたいときは、附下用を小紋に、小紋用を附下に交換してお召しいただいて大丈夫
コーディネートを楽しんでいただけますように・・・






こちらは附下をお召しの時用に、よそゆきのバックです。
もっと、格調の高いものも考えましたが、先にも書いたように
これからお出かけする機会を考えると、このくらいのおしゃれ感のある、持ち物がたっぷり入る
バックが使いやすいかとお勧めしました。
お子さんの行事のときなどにも、いかにも礼装のバックよりステキですし
小紋でお食事会などでも持て、これも守備範囲の広いバックだと思います。






お草履はこちら、附下と小紋両方に使えるように・・







そして、こちらのバックはおまけ
道行コートを小紋でお仕立てしましたので、生地が残りました。
その生地を使って、オリジナルのバックを仕立てました。
先ほどのバックでは、あらたまり過ぎるときには、こちらで・・・。
横長のおしゃれな形、荷物もたっぷり入ります。



最近の東京でのライフスタイルを考え、
お客様に今後お召しいただけること、活用できることを願って
こんな着物の揃え方になりました。

そして、お若いうちはフォーマルな場が多いのでは・・と考えた「基本」の揃え方です。
着るチャンスが増えれば、帯を一本買い足したり、小物類を増やしたり・・していただけたらと思います。

そして、カジュアルなシーンで着る着物は、欲しくなったとき
自分で自分らしいものを選んで下さるといいと思ってます。
もしかしたら、それは、一年後かもしれませんし、子育てが一段落した20年後くらいになるかも
しれません。

ご年配の方から「タンスのこやしになってしまってる」と
着物を邪魔者のように言われ、悲しくなる事がありますが
お嫁入り道具として親がたくさん用意してくださったのに、着る事がなく
無駄になったからですよね。
そんな事がないように・・・と願っての一揃えです。

お嫁入りのときでなくても、まずは、着物をどういうときに着ようと思っているのか
と考えるのは大切です。
作っておいて良かったと思っていただけるような、ご提案や販売をしたいと思っています。


「わきごのみのお嫁入り支度」参考にしていただければと思います。



まだまだ、25周年の売り尽くしセール、まだまだ開催中です
期間も残り少なくなってきました。
まだ、ご覧頂いてない皆様、ぜひ、お待ちしています。


ブログランキング、参加してます。

応援のクリックしていただけると、また頑張れます
よろしくお願いします

にほんブログ村 ファッションブログ 着物・和装へにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする