京呉服わき ごふくや日記

着物って楽しい!
呉服屋の女将の独り言?楽しいことや裏話、思うままに・・・

十三参りのススメ と お着物の肩揚について

2013-02-10 14:08:10 | 仕事
冬晴れ

今日は定休日ですが、午前中は着付けのお仕事でした。

小学6年生のお嬢さん
十三参りのお支度をさせていただきました。












小学六年生といっても、身長は156センチ
最近の女の子は体格がいいので、一歩間違えば成人式?といわれそうです。
どこかかわいらしさを残さないと・・・と
帯揚げはちょうちょに飾り、帯結びは、お文庫を華やかにしました。


かわいい柄のお振袖はお母様のお友達のものだそうです。


「十三参り」
関東あたりでは、耳慣れないかもしれませんが
関西生まれの私にはなじみのある行事です。

女の子が数えの13歳で、これまで大きくなったお礼と知恵を授かりにお参りするというものです。

京都では嵐山の虚空蔵菩薩にお参りし、
お参りしたあと振り返ると授かった知恵がなくなるという言い伝えがあって
渡月橋を渡り終えるまで、振り返ったらいけない・・・というのが有名です。


13歳というと、今と昔では体格も成長の度合いも違うと思いますが
女の子が子供から大人になる区切りの年齢になります。


そこで、着物も大人と同じ本断ちにして、肩揚をするのが決まりです。


しかし・・・
今日のお嬢さんはもうお母様よりも大きくて、実はお着物の裄も短いくらい・・・

・・いつものことながら、悩みました
肩揚をすると裄がさらに短くなるし・・
昔とは体格が違うのだから、このまま大人のように着せようか・・・


肩揚というのは成長の早い子供の着物にするものです。
昔の人の知恵ですね。

そして、その肩揚には「子供だからまだまだ成長します」という意味もあるのだそうです。
大人になって肩揚を取るときは成長の止まるとき・・・と。
いえいえ、今日のお嬢さんも、まだまだ心も体も大きくなって欲しい・・・
ということは・・・、肩揚はどうしてもしなきゃ



「十三参り」の意味を考えると、絶対肩揚は必要と結論し
少しですがつまんでカッコウをつけました。
同じようでも、成人式とは大きく違い、初々しさも出ます。





東京では、浅草の浅草寺などにお参りされるかたも多いようです。

女の子の成長をお祝いするいい慣わしだと、私は思います
もっと、全国的に広がればいいのに・・・

お母様のお振袖や、お若いときの訪問着、小紋でもいいと思うのです。
もう着られないとたんすにしまってあったら、肩揚をして
ぜひ、お嬢さんに着せてあげてください。

七五三以来着物は着たことがないと、成人式のお嬢さんのほとんどがおっしゃいます。
呉服屋目線の意見ですが、着物に触れていただくいいチャンスで
日本の文化に子供たちが興味を持ってくれるきっかけになればうれしいと思うのですが・・・。

そういえば、節分の丸かじりも関西から広まったらしいですね
関西生まれの私たちも子供のころには、そんな風習はなかったのですが
こういうものはあっという間に、広まるのにね・・・

十三参り・・・もっと広まるといいな~~
かわいいですよ



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コメント
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