お宿&かふぇ 布屋 《主人のひとりごと》

120年経った京町家を改修した民宿『布屋』

還暦の旅 九州 長崎編 その3

2015年02月17日 12時01分08秒 | 旅先で
翌日ホテルの部屋の窓から外を見てみると



長崎の街が広がりますがよく見ると結構山の上の方まで家が立ち並んでいます。若い人たちはいいですが年を取ってから暮らすのはちょっと大変ですね.
こんなことを感じるのも自分が段々年を取ってきた証拠かも。還暦の旅に来ている僕はもう60歳なんだ。いつまでも若い心算でいますが孫もいる年齢です。それはともかく窓の下には



昨夜の中華街が見えます。ホント便利な場所にあるホテルです。さていいお天気になりました。散策日和です。すぐ近くの路面電車の停留所に向かいます。



長崎市内の移動はこの路面電車が便利です。正確には「長崎電軌」という民間の電車ですが市電と以後書きます。なにしろ一乗車がなんと¥120です。一日乗車券は¥500ですが、町がコンパクトなので僕たちのように歩く旅人は5回もたぶん乗らないだろうとその都度支払うことにします。今回の長崎散策のポイントは「カステラ」「眼鏡橋」「グラバー園」「寺町」「思案橋」「トルコライス」「平和公園」です。午前中はこのうちの3か所を目指します。うちの奥さんが出発前から長崎のガイドブックをみるページが「カステラ」です。つまりはどこでお土産のカステラを買うかが最大の問題です。基本的にお土産を買わない主義の僕の正反対です。でも「カステラ」は大好物なのでここは協力的にガイドブックをチェツクします。長崎には「福砂屋本店」「文明堂総本店」「松翁軒」「和泉屋」「清風堂」「岩永梅寿軒」と六軒もあります。福砂屋や文明堂はどこでも買えるからここは「松翁軒」か「梅寿軒」かなということに落ちつきます。その2軒が寺町や眼鏡橋に近いので市電で「公会堂」まで乗ります。昔京都にあった市電と同じように次の停留所は見えている位置にあり、しかも長崎の市電は次から次へとどんどん走ってきます。安いし早いしホント便利です。市電を降りて公会堂近くの「松翁軒」の前を通りすぎうちの奥さんが呟きます。やっぱり「梅寿軒」かな。でも本には予約が必要みたいなことが書いてあるけど(彼女はこういう点に惹かれるくせがあるのを重々理解しているので納得)でも場所がよく解らないなんて言い出します。眼鏡橋に近いみたいなのでそれでは先にお寺にむかいます。



その昔外国との交流の入口であった長崎には日本と中国の文化が交錯する唐寺がいくつか残っています。まづ「興福寺」へ。山門を入ると受付がありますが誰もいません。拝観料¥300とありますが生憎小銭がないのでどうしようか・・とりあえず中に入ると植木屋さんが境内の手入れをしているので声をかけると、なんとその植木屋さんが代わりにお釣りをくれます。時折現れる参拝者にはその植木屋さんが対応しています。島原といい長崎はおおらかですね。



黄檗宗のお寺でこの間いった宇治の万福寺のような中国的な雰囲気です。



旧正月の飾りがされています。例の植木屋さんに尋ねるとこのお寺も正月は2月だそうで、その準備のようです。万福寺同様にこのお寺もちょっとした空間にやたらベンチがあります。このあと眼鏡橋に向かう商店街の一角にありました。「岩永梅寿軒」です。



店構えはどう見ても和菓子屋です。僕が「えっ和菓子屋さん?」なんて言うのでうちの奥さんも店の前を少し通り過ぎて遠巻きに見て「どうしよう・・」なんて少し弱気になっています。しばらく考えて、意を決してお店に入ります。うちの近くの麩饅頭の「麩嘉」さんなんかも知らなかったらちょっと躊躇しますよね。店先は和菓子ばかりが並んでいて基本カステラは予約制のようです。うちの奥さんが「京都に送って欲しいのですが・・」お店の店員さんが「ご予約の場合は最短で3月27日になりますがよろしいですか?」だって。えーーつ。1月の旅のお土産が3月ではちょっと話にならない。すると優しい店員さんが「本日分でしたら少しありますが・・」と助け舟がでます。すかさずうちの奥さんが本日分をすべて買い占めて送ってもらうことになりました。メデタシメデタシ。その後のうちの奥さんの足取りが軽くなったことは言うまでもありません。すぐ近くの眼鏡橋で





珍しく記念写真に応じてくれました。恐るべし「岩永梅寿軒」のカステラ。帰ってから届いたカステラの味はたいそう美味しかったことは言うまでもありません。つづく。

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