お宿&かふぇ 布屋 《主人のひとりごと》

120年経った京町家を改修した民宿『布屋』

人類史上最高の「やきもの」展へ

2017年01月14日 15時18分22秒 | 旅先で
今日から大雪になると天気予報が報じています。今のところ京都は小康状態です。さて今月は宿泊予約の無い日がつづいています。とういことで昨日は大阪へ独りでやきものの展覧会へ出かけてきました。今回も京阪電車の特急で向かいます。朝の少し遅い目の京阪特急は1両だけ連結している2階建て車両の2階席も比較的空いていて窓側に座れます。大阪へはJRの新快速が一番早いですが別に急ぐわけでもないので京阪特急の2階席でちょっと旅の気分を味わいます。京橋で中之島線に乗り換え「なにわ橋」で降りると目の前が



大阪市立東洋陶磁美術館です。



ここで開催されている「台北國立故宮博物院・北宋汝窯・青磁水仙盆」===「もう二度と出会えないかもしれない、たった6点、世紀の展覧会」と別コピーがついた青磁の器の展示を見に来ました。オモテの案内にも「人類史上最高のやきもの」とあります。入り口にほど近い展示室にその6点が展示されていました。金曜日の昼間ですが予想外に静かに鑑賞できます。それぞれを比較できるようにうまく展示されています。やはりその中でも一番の見どころの「青磁無紋水仙盆」に見入ってしまいます。素人がとやかく言えないので興味のある方はぜひ3月26日の会期中にご覧ください。この美術館のほかの展示もすごいボリュームがあります。国宝の「油滴天目茶碗」と同じく国宝の「飛青磁 花生」もさりげなく展示されていますのでお見逃しなく。11時過ぎに入館して出てきたら2時を過ぎていた。あまりの空腹に向かいの



中央公会堂の食堂へ駆け込みますが???昔あった洋食の食堂はなくなっていて今風のレストランに様変わりしています。あらら・・どうしよう。淀屋橋の駅近くの



ちょっとレトロな「MJB珈琲店」へ。川口葉子さんの「京都 大阪 神戸の喫茶店」という本を事前に調べてきたのがここで役立ちました。なんとかランチタイムにも間に合い「オム・ストロガノフ」珈琲付きでひと休みです。



時代が止まったようなお店の内観です。スタバとかもいいんですが(禁煙なので)こういう昔風の喫茶店もこころ落ち着かせますね。(ちょっとタバコ臭いですが)



大阪のど真ん中にいることを忘れて、どこかの小さな町の喫茶店に迷い込んだような旅をしている気分にさせてくれます。ちょっと落ち着いたので寒いですが大阪の街を歩いてみます。淀屋橋から御堂筋をなんばに向かいます。御堂筋は歩いても面白くないので並行しているわき道を歩きます。



途中にある道修町にもちょっとレトロな喫茶店があったり本町を越えると船場とかなかなか大阪らしい商店や飲食店が連なります。「30分飲み放題」なんて店もあります。30分なんて京都では考えられない設定です。そうこうするうちに心斎橋筋に来ました。しかしここは日本??というくらい外国人だらけです。ちょっとユニクロに入ったら日本人は店員くらいかと思われます。



道頓堀に来るとスゴイ。



割れるような騒音です。ここに来たのはその喫茶店巡りのもう一軒があるからです。その人混みから少し入った中にありました。



うーんこの喧噪の大阪のど真ん中の道頓堀の中にあって



このショーケース。純喫茶「アメリカン」です。中に入ると吹き抜けの豪奢なシャンデリア。手入れされたミッドセンチュリーな内装がなんとも味わい深い。



ホットケーキと珈琲のセットをオーダーします。このホットケーキが実に丁寧に焼かれていて美味しい。珈琲は大阪独特の濃厚さです。外の喧騒が信じられない時間が流れています。ひと休みしてオモテに出ると



熱気は最高潮です。このあと梅田に戻り駅前の第3ビルの地下に向かいます。以前も書きましたが大阪駅前には第1から4までの高層オフィスビルがありその地下にちょっとディープな地下街があります。喫茶店、ラーメン店、居酒屋、チケットショップ、ネイルサロン、コンビニ、ドラッグストア、中古レコード屋、古本屋。何を売ってるのかわけわからん店とかがひしめいていてちょっと異様な風景です。そして僕が向かうのが鉄道部品と本、切符とかの普通の人には理解できないお店です。ここで電車の本を2冊買ってお店のおばちゃんにちょっと聞いてみます。「最近ナンバープレート」とか出ました?「つい最近売れた」「何?」「C62のナンバープレートが売れた」「50万くらい?」何言うてんのこの人という顔でおばちゃん曰く「530万」・・・・・・・・機関車のナンバーープレートが「ご・ごひゃくさんじゅうまんえん!」だって。まC62のプレートなんてめったに出ないから高いんでしょうが。久しぶりにびっくりぽんでした。ちなみに京都の鉄道博物館の入り口の壁面にはナンバープレートが30枚くらい貼り付けてあった筈でそれだけでも時価イチ億円???しかも現金で買ったらしい。恐ろしい世の中。帰りの阪急電車でため息をついていた電車男でした。

謹賀新年 2017

2017年01月06日 19時35分51秒 | 旅先で
新年あけましておめでとうございます。暖かかった今年のお正月三が日が終わり今日はもう6日です。今夜から布屋の仕事始めです。さて昨年は秋に思わぬトラブルでいろいろ大変でしたが心機一転今年も頑張りますのでよろしくお願いいたします。大晦日の31日はうちの奥さんと娘でおせち料理を作るので「孫」と一日どこかに行ってきてとの指示がでました。孫も3歳になり僕の指導よろしく立派な「鉄ちゃん」に育ってくれたので二人で電車に乗りに行くことにします。まづ京阪出町柳から特急で大阪淀屋橋へ。御堂筋線でなんばへ。マクドでハッピーセットを食べていざ



「ラピート」に乗ります。このラピートのプラレールを最近買ってもらったので大喜びです。しかもホームではアテンダントの女性が写真まで撮ってくれます。こういう子供連れが(僕の場合は孫ですが)多いんだろうな。そして「ラピート」でなんと関西空港まで行きます。帰りはJRの特急「はるか」で京都まで一本で帰れます。京都に帰ってきたらもう暗くなっていた。僕も孫も満足な大晦日でした。

新年をむかえ1月2日は恒例の「上賀茂神社」へ初詣に行きました。そして1月4日に僕一人で京都駅へ。今回は諸般の事情で経済的な電車旅をします。駅の切符販売機で京都駅から東海道線(大阪方面)の一つ目の駅「西大路」までの¥120の切符を買います。改札を通り向かうは奈良線のホームへ。



西大路とぜんぜん逆方向の「みやこ路快速」奈良行に乗ります。



普段は空いている奈良線の普通電車がえらい混みようです。そうかみんな「稲荷」へ初詣に行くんだ。仕方ないので混んでいる普通電車をやり過ごし空いている快速で宇治まで乗ります。宇治で普通電車に乗り換えます。奈良まで余計に時間がかかりますが電車男はこのうぐいす色の電車に乗りにきたのです。



専門的にいうとこの「103系」電車は首都圏ではもちろん遠い昔に淘汰されましたがここ関西ではまだ現役で走っています。でもオレンジ色の大阪環状線も新型が投入され、スカイブルー色の阪和線もそろそろ秒読み段階でこのうぐいす色の関西本線系の電車も近いうちに置き換えられるので撮影も兼ねて乗りに来た訳です。奈良の手前木津でホームに降り立ちます。蒸気機関車が活躍していた時代は結構にぎわっていましたが今は乗り換えの通過駅で長いホームがその名残りを示しています。



こういう木製の屋根を持つ駅も段々姿を消しています。よくよく見ると屋根を支える柱が「古いレール」だと気づきます。



分厚くペンキを塗られているので年号が読めませんがかなり古そう。僕もここまでは知識がありませんが結構その道の人は こういう誰も気づかないところまでマニアックに調べています。そして奈良へ。



奈良駅で桜井線の電車を撮り丁度お昼なので駅そばでもと見回しますがこの駅のホームには売店すらない。県庁所在地のJR駅なのに何たること。でもこういうこともあろうかと事前に京都駅で「おにぎり3個セット」を買ってきたので次の大阪行きの「大和路快速」のガラガラの車内でお昼ご飯にします。なにしろこの切符の使い方は「途中下車はできない」「後戻りもできない」という切符の利用に対する「裏ワザ」的利用法なのです。通称「大回り」と言います。最近は「大回りの利用ガイド本」まで出ているので興味のある方はご一読を。そして奈良から関西本線(通称大和路線)で王寺まで快速に乗ります。なにしろ例のウグイス色の電車は王寺からしか出ていません。王寺から久宝寺までのります。



昔はこんな駅なかったのに駅前には高層マンションも建っていて新しい駅ができています。そしてここから「おおさか東線」に乗ります。聞きなれない線ですがここはむかしの貨物専用線を旅客も通れるようにした新しい路線です。東京でいう「湘南新宿ライン」みたいな線です。(規模は全然ミニですが)そして向かうは「高井田中央」駅です。



がらんとした駅のホームの先っぽに行くと



なかなか駅撮りのポイントです。駅撮りとはホームの先っぽの方に陣取って電車の写真を撮っているヘンなヒトのことです。1月4日のお昼過ぎのこんな高架駅の先っぽに立っているとなんか自分の行動に???ですがこの時間に通る予定の「貨物列車」を待ちます。ところが同じ目的の人がいるんですね。ここでは2人でしたが途中駅で何人も見ました。ところが予定時間になっても貨物列車は現れません。うーーんちょっと予想していましたが正月で運休のようです。でも予想外に電気機関車の「単機回送」を2本撮れたので引き上げることにします。おおさか東線で「放出」にむかい東西線で「尼崎」へ。尼崎から東海道線を乗り継いで



120円で降りる予定駅の「西大路」に降り立つともう暗くなっていました。7時間余りかけて回ってきた「新春大回り」の旅も終わります。西大路駅からちょっと寄り道して帰ったらうちの奥さんから「ようやるわ」とお声をかけていただきました。謹賀新年。今年も元気に頑張ります。おわり。