お宿&かふぇ 布屋 《主人のひとりごと》

120年経った京町家を改修した民宿『布屋』

残念な中華ランチと仏光寺へお茶を。その2

2015年05月28日 15時43分36秒 | 京都で食べること飲むこと
暑い日が続きます。昨日の京都はなんと33度を超えたようです。7月下旬並みだったようです。ただ気温は7月下旬なみですが風もあり割とさらっとしているのであの夏の京都に比べるとまだ我慢できる暑さでした。さてつづき。



仏光寺は四条通の2本南側にある東西の通りです。大丸デパートのある高倉を下がるとお寺の門があります。特に文化財がある訳でも禅寺のような庭がある訳でもないのであまり中に入ったことがある人は少ないかも。このお寺の境内に最近なんとカフェ&ライフスタイルショップがオープンしました。東京のデザイン関係の会社である 「D&DEPARTMENT」が京都造形大学とコラボしてお寺の既存の建物をリノベして始めたお店です。



浄土真宗のお寺なので本堂前はかなり広々としています。玉砂利の境内に昔のお寺の宿舎だった建物がカフェとして使われています。







dd食堂の暖簾をくぐると



お寺のなかに癒される空間があります。低い椅子と低いテーブルが落ち着いたレイアウトで並んでいます。お昼ごはんも(京都定食¥1000)もありますがお昼を済ませてきたので



クリームあんみつ¥650にします。



窓の外は ゆっくりと時間が流れています。繁華街に近いにも関わらずにそんなにたくさんの観光客が来るわけでもなく、時折外国人やこの店を目指してきた若い人たちが訪れます。拝観料がいらないから近所の人が散歩に来たり、近くで仕事の人がちょっと息抜きに来たりしています。そしてもう一つの建物が



京都造形大学の学生とともにスタッフがセレクトした「流行や時代に左右されないロングライフデザイン」をテーマにした品々が並ぶショップです。メイドイン京都の小物から各種食器類とか相当なボリュームが並んでいます。錦市場とか四条の繁華街の人波に疲れたらちょっと立ち寄ってほしい空間です。

さて布屋は明日5月29日から6月1日まで 臨時でお休みします。うちの奥さんが東京である同窓会に出席するので僕も便乗して出かけてきます。ご予約等のご連絡は6月2日以降にお願いします。それでは 旅の準備に取り掛かります。


残念な中華ランチと仏光寺へお茶を。その1

2015年05月26日 16時26分54秒 | 京都で食べること飲むこと
5月の或る日にぽっかり宿泊が入らないのでお昼ごはんとお茶に出かけました。例によって前日のお客様がお帰りの後にささっと片づけを済ませ予てから行きたかった祇園のお店にバスで向かいます。でもてきぱきと片付けても八坂神社の前でバスを降りたら午後1時近いです。めざすお店は午後2時までの営業なので急ぎます。



八坂神社の前は平日ですが修学旅行生が一杯です。行列発見。



お米に拘ったお店のようです。結構並んでいます。



鯖寿司で有名な「いず重」も店の外までいます。外人も並んでいる。



祇園石段下にあった「弥栄中学」は更地になっていてビックリ。



うちの客室の照明はここ「三浦照明」さんです。親切です。そして四条をそのまま進みます。「よーじや」を通り過ぎ「鍵善」の横に



めざす看板が見えてきました。



この路地を入ります。こんなところに中華料理店があるの?なんて思いますよね。



かの有名な「盛京亭」です。平日なので誰も並んでいません。カウンターには2席空いているのが見えます。「こんにちは」「すみません。今満席です」ええっ。「どれくらいで空きますか」と僕。「さあ今満席なのでちょっとわかりません」仕方なくお店の前で佇んでいたら「すみません。ここは私有地なので並ばないでください」ええっ。お店のご主人も奥さんもだいぶ年齢がいってきて、いつまでやってるかわからないなんて情報もあり、なんとか入りたかったけどどうやら僕たちを受けると午後2時を廻ってしまうのか残念ながら入れてもらえませんでした。ガッカリ。メニューまで決めてきたのに・・。また近いうちに来よとうちの奥さんになだめられ路地をとぼとぼと四条へでます。気分は中華なので四条通りを鴨川まで来て立派な建物の「東華菜館」前で少し悩みますがそこそこお値段がするので却下。高島屋の前まで来ました。時刻は午後2時ちかい。もう中華でなくてもいいや。そうだ洋食の店にしよう。



ここは例の居酒屋「たつみ」です。昼からビールもいいですがこの後の予定もあるので隣の



サラダの店「サンチョ」にします。「たつみ」はたまに来ますが「サンチョ」はかなり久しぶり。カウンターとデーブル3つの小さなお店は一杯。少し待って



やっとお昼ごはんです。ランチは各種ありますがこのセットで¥1050です。柔らかい肉と揚げたてのコロッケとたっぷりサラダで満足。このあとサンダルを買いにフジイダイマルへ。僕もやっと「ビルケン」の仲間入り。(僕以外の家族全員持ってる)そして次の目的地へ。四条通を南へ。



仏光寺通りを西へ歩くと町家のお店が並んでいます。フレンチも割烹もイタリアンもあります。



「カフェマーブル」がこんなところにあるんだ。知らなかった。そして



仏光寺です。通りの名前は結構有名ですが実際お寺がどこにるか知らない京都人も多いんでは・・。オモテにさりげなく看板が出ています。



長くなってきたてきたので つづく。




母の日のおひるごはん

2015年05月13日 19時22分29秒 | 京都で食べること飲むこと
毎年母の日にはうちのおばあちゃんをお昼ごはんに連れて行ってあげます。いつもはうちの奥さんと二人で行き僕はいつもお留守番役でしたがなんかいつも損してる?みたいなので今年は宿を休んんで3人で行きました。ここ数年は毎回仏光寺の烏丸をはいったところにある和食の「桜田」に行ってましたが今年の2月に皆さんに惜しまれながらも閉店してしまいました。30年位続く和食の名店で、あんなに人気があっても店を拡げることをせづに清くご自分のペースで守って来られた「味」がなくなってしまい、ご贔屓の間ではかなりショックな閉店でした。今年はどこに行こうかとかなり悩んでいましたがある雑誌に「桜田」にいた人が割と近くで店を始められたとの記事をみて今年はそのお店に行くことになりました。



町家が2軒並んでいる外観です。隣はイタリアンの「東洞(とうどう)」です。このイタリアンもなかなか人気で僕も一度だけ伺いましたが3種類のパスタが食べれるランチは秀逸です。(予約が絶対です)



そして今回伺ったのが「樋渡」(ひわたし)です。もともとこの町家で以前和食の「光安」(みつやす)さんが営まれていました。光安さんの時の町家改修工事の設計担当がうちと同じ末川さんなのです。ミシュラン2つ星に輝く光安さんが千本丸太町に移転された後に入られたお店です。



オモテの間と奥の間の二間を使った小さなお店で、なんと昼、夜とも一日一組づつもてなすというお客様主体の考えで営んでおられます。奥の間に通されて心配していた畳に座布団ではなくて低い座卓に低い椅子でおばあちゃんも安心して食事が出来ました。まず



先付は「アオリイカに土佐酢のジュレ」がかかっています。下には山菜が敷かれています。



そして吸物は「あいなめ」です。一寸豆、じゅんさいと矢羽根に切ったウドを添えて。(五月の節句を意識しての仕事がしてある一品です)



造りは「鯛の薄造り、イサキ」です。なにしろ一日一組なのでご主人が丁寧に作って着物姿の奥様がゆったりサービスするという理想的なお店です。



小さな坪庭と



小さな床の間ですが季節が感じられます。



そしてここは季節の先取り「鱧落とし」です。次に



焼き物で「鱒の照り焼き」小松菜と和食では珍しいトマトが添えられています。



まだ出ます。椀物で「竹の子に蛤と若布」です。蛤もたっぷりです。そして土鍋ごはんはまづ奥様が土鍋で炊いたご飯をプレゼンして



ひとりづつ盛って供されます。鬼浅利としょうがの炊き込みごはんです。三重の浅利がまた美味しい。お漬物も竹の子、胡瓜そしてトマト。それぞれひと手間がかけられています。原価率は大丈夫かななんてうちの奥さんが心配するくらいです。そして





えんどう豆の葛饅頭。ツルツルです。お抹茶と共に。ふと時間をみると午後2時30分です。なんだかゆったりと食べていたらあっという間に二時間半も経っていました。これも昼夜とも一日一組のなせる業です。帰りにご主人にもう一つテーブルがあるから二組受けられますのにと言うと「一組だとご家族でも結構ゆったりしてもらえるし小さな子供さんを連れられても安心して召し上がられるのでこのようにしています。」とのこと。これで税別で一人¥5000です。実はお昼の予約は一か月待ちです。4月中旬に電話したら最短で5月中旬しか予約が空いていませんでした。昼、夜それぞれ一日一組だから予約はお早めに。帰りにご主人と奥様が店の前で見送ってくれます。「桜田」と同じです。でも桜田は路地なのでアプローチが短いがここは東洞院に面しているので見えなくなるまで店の前に二人が立っていて僕たち以上に大変だなあと感じました。