お宿&かふぇ 布屋 《主人のひとりごと》

120年経った京町家を改修した民宿『布屋』

西国三十三か所巡礼の旅 21番 その②

2015年04月30日 16時28分03秒 | 旅先で
もう四月も今日で終わりです。外は夏を思わす日差しです。この暑い中娘とうちの奥さんはランチに行ってしまいました。さて巡礼のつづき。穴太寺から亀岡の市内までは国道を歩きます。時間は12時30分を過ぎたあたり。お寺から3,40分ほど暑い中を歩いて目的地に到着。



亀岡駅からだと歩いて10分位にある「楽々荘」です。明治のころ困難を極めた鉄道建設をやり遂げて亀岡から京都まで山陰線を開通させた実業家の田中源太郎の旧宅を改装して現在は旅館とレストランとして営業しています。ここにあるイタリアンの「チンギアーレ」を目指して歩いて来たわけです。今回の巡礼ではこのイタリアンで「パスタランチ」と「ワイン」を!という予定でクルマではなく電車でやって来たわけです。なかなか重厚な門を入り玄関に向かいます。アレレ・・・なぜかイタリアンのメニュー案内板が隠れています。定休日はちゃんと調べてきたのに案内に出てきた女性スタッフが申し訳なさそうに「今日は代休でイタリアンはお休みなんです。和食は大丈夫ですが・・・」がーーーん。「穴太寺から歩いて来たんです」「それは遠いところから・・」気分はイタリアンでここで和食という気にもならない我々は途方にくれます。折角なので自由に入れる洋館の美術館を拝見。





広い庭園も手入れが行き届いて、余計残念感で一杯です。仕方がないので駅の方にトボトボ歩きます。電車で市内に戻ってどこかイタリアンに行こうかと思案するも名案も浮かばず、取りあえず市街地を歩くことにします。商店街(と言ってもご多分に漏れずほとんど閉まっていますが)をしばらく行くと食堂が目につきます。日替わり和定食¥870の看板につられて突入。ところがここが意外とよかった。お刺身も煮物も焼き魚と出し巻、ごはんと味噌汁で京都市内なら¥1000は確実。後でガイド地図をみるとしっかり掲載されていて地元民ご愛用の「池佳」です。お店のご主人も感じがいい。気を取り直して街歩きを再開します。亀岡はかの明智光秀の城下町で旧市街地は結構古い家が残っています。1時間ばかり散策して



地元の「丹山酒造」に立ち寄り日本酒を購入して駅へ戻ります。時間はまだ3時。そうだトロッコ列車に乗ろう。最近うちの奥さんは川下りもトロッコもフルで乗っていますが僕は20年くらい前に乗ったきりです。JR亀岡駅からひとつ京都寄りの馬堀で下車。この駅から徒歩10分でトロッコ亀岡駅にむかいます。



実は高校生の頃に(45年くらい前!)まだこの山陰線では蒸気機関車が走っていてこの馬堀駅から保津峡駅周辺で撮影していました。トンネルをぶち抜いて新線に切り替わった後の古い線路をトロッコ列車が使っているので懐かしさもひとしおです。



トロッコ亀岡駅発15時35分に間に合いました。



京都から来る列車にはかなり外国の方も乗ってましたが折り返すこの列車はガラガラです。



一応座席指定ですが車掌さんが席はどこでも車両を変わられても大丈夫です。とアナウンスが入り出発進行。進行方向左手に











お天気もよく風も爽やかで新緑もキレイで見晴らしがいいところで一時停止もしてくれます。



昔SLの撮影でよく降りた保津峡駅も懐かしい。この駅を出るとすぐトンネルに入りますが高校生当時は列車の合間にトンネルの中を通って反対側の鉄橋側に抜けたこともあります。トンネルの中は途中カーブしてて真っ暗です。壁を伝って反対側の出口にでたら手がSLの煤で真っ黒になったのを思い出します。今どきこんなことをしたら新聞ざたですね。のんびりした時代だったんですね。トンネルを出ると景色は右手に変わります。







車掌さんが「右手に見えるのが星のリゾートの旅館です」なんて案内します。しかし新緑がキレイ。



あっという間にトロッコ嵯峨駅終点です。





みなさんの真似をして機関車の前で記念撮影。秋のシーズンは席を変わったり出来ませんがこの時期はなかなかおススメです。電車男としてトロッコ列車なんてちょっと馬鹿にしていましたが大きく反省。時間があったらぜひ乗ってみてください。夕方になりこの後どうするか悩んだ末に嵐電で四条大宮に出て大衆串カツの「串八」で今日の反省会をしました。久しぶりの「串八」ですが大衆価格の割に丁寧に出してくるので思わずビール6杯も飲んでしまいました。こうして21番巡礼も無事終わりました。メデタシ。











西国三十三か所巡礼の旅 21番 その①

2015年04月28日 16時35分55秒 | 旅先で
4月末なのにまるで夏のような日差しの中、途絶えていた巡礼に行ってきました。桜シーズンも終わりGWまでの束の間に1か月ぶりのお休みを取りました。4月初めは天候不順で雨ばかりの寒い日が続きましたがここ数日はまるで夏のような日差しです。JR嵯峨野線(本来の名称は山陰本線ですがいつのころからか嵯峨野線と呼びます。僕としてはとても不自然ですが・・)で亀岡に向かいます。20番札所は亀岡駅からバス+徒歩で20分くらいにある「穴太寺(あなおうじ)」です。嵯峨野線の電車も京都市内の観光地と同様で外国の方がたくさん乗っています。京都駅から嵐山へはバスを利用するよりも早いのでこちらがお奨めです。嵯峨嵐山駅(ここも本来は嵯峨駅だったのがいつの間にか嵯峨嵐山駅と呼びます。僕的にはここも不自然ですが利用する人にとっては解りやすいですね)で結構降りてゆきますがまだ数十人は降りません。亀岡まで行って保津川下りにでも乗るのかなと思いきや亀岡の一つ手前の馬堀で皆さん下車。この駅で降りてトロッコ列車に乗るんだ。納得。そして我々は亀岡で下車。バスでお寺の近くに向かいます。



しかし4月下旬でこの暑さ。バスを降りて10分ばかりでお寺に着きます。家にクルマがあってわざわざ電車とバスを乗り継ぎ歩いてくる人はまづいないでしょう。でもこれには理由があります。さておき



本堂にお参りして、朱印をいただき境内を拝観します。





小さなお寺ですが藤棚や牡丹があちこちに鉢植えされていて心がなごみます。本堂と書院を拝観。本堂には「涅槃釈迦像」があります。平たく言うと仏さんが布団をかけられて横になって寝ています。布団をめくって自分の病の箇所を撫でて自分にさすり返すとお釈迦様のご利益にあづかるというありがたい仏像です。僕は腰を、うちの奥さんは頭を(認知症にならないように?!とのこと)撫でてお参りします。そして書院へ。





地元に愛されているお寺だと感じます。帰りに書院の入り口の天井にツバメが巣作りをしています。そして書院の中をすーいすーいと飛び回っています。お寺の奥さんによると去年来ていたツバメが今年もまた来ているらしいとのこと。しばらくツバメ談義をしてお寺を辞します。バス停に行くも帰りのバスがないので亀岡の町まで歩いて戻ることにします。つづく。


ひとり花見 2015

2015年04月03日 19時53分42秒 | 京都観光
4月に入って暖かい日が続いています。今年は寒かったので桜も遅れるかなと思いきや、あちこちで咲き始めました。4月2日はとてもいい天気なので清掃作業終了後にひとりで花見に出かけました。いつものようにこの時期は結構お問い合わせの電話があったり、当日宿泊のお客様が荷物を持ってこられたりするので我々のどちらかが留守番をしないといけません。うちの奥さんは土曜日以降に友人との花見の予定があるので今日は私が留守番するからと申しますので自転車でちょっと桜情報を兼ねて出かけます。



東堀川通りのちょうど晴明神社前の桜を見てから御所に向かいます。



先日の御苑北側の桜(旧近衛家跡の桜)も満開近しです。4月3日から御所の一般公開が始まるので明日からは一段とここも人が増えることでしょう。ツアーの観光客を引き連れたガイドさんがしきりに解説しています。今日の僕は自転車なのでささっと出町へ向かいます。



平日(木曜日)なのに「出町ふたば」の前はエライことになっています。店員さんが歩道に並ぶ人に対して大声で整理しています。流石サクラの季節はスゴイ。さて今日は「アルチザナル」でサンドイッチでも買っておしゃれに花見をしようと思ってきたのに生憎定休日でした。かなりがっかり。出町橋を渡って柵をくぐって川岸へ。



雪柳がとてもきれいです。そして



雪柳の並びに目指す花見場所があります。



この生垣の左手に隙間がありここに入り込みます。すると



生垣に囲まれて桜の木の下に小さなスペースがあります。



河原の遊歩道からは生垣があってちょっと見えにくいところが我が家の昔からのお花見の定番の場所です。午後2時近いですがほとんど人がいません。持参のシートを広げて「ひとり花見」を始めます。



パン屋が休みで仕方ないのでこれもいつもの定番の「なかじま食堂」のお弁当です。出来立てでまだ温かい。やっぱりちょっとビールも買ってきました。タイマーはお昼寝の際の目覚ましです。準備万端。そして桜の下でお昼寝です。最高。(ちょっと寂しい?!ひとり花見です)



ふと目覚めると頭上には桜。お天気もよくとても気持ちいいですね。でもあんまりゆっくりもしてられないので(うちの奥さんがぶつくさ言うので)そろそろ引き揚げます。帰りに賀茂川をすこし北上します。











この景色をみると本当に京都の桜の頃は美しいですね。哲学の径や嵐山もいいですが僕的にはやはり賀茂川のこのあたりの桜が一番かな。