お宿&かふぇ 布屋 《主人のひとりごと》

120年経った京町家を改修した民宿『布屋』

想い出のマッチ物語「蝶類図鑑」

2006年03月24日 16時56分59秒 | 京都で食べること飲むこと
今日は久しぶりにすっきりとした青空が広がる京都です。昨日から2泊してくれている神奈川からの仲良し8人組は高校の卒業旅行で布屋にお泊りです。昨晩は、あんなに賑やかに遅くまで話し声がしていたのに、今朝は早くから洗顔を済ませ朝ごはんの後、元気に嵐山に向かいました。行動的でなによりです。さてマッチのお話し。河原町通りも「丸善京都店」が去年の秋に店を閉めてしまい、段々魅力の無い通りになってゆきます。何処で万年筆のインクを買ったら良いのか、困ってしまいます。写真の店「蝶類図鑑」は丁度丸善の角を入ったビルの2階にあったJAZZの店です。その店のネーミングどおり店内には採集された幾つもの蝶がガラスケースに入れられて飾られていました。スタンダードなJAZZがJBLの確かオリンポスから相当な音量で流れているのが、店に入る階段のところから聞こえていたのが懐かしいです。薄暗い店内で丸善で買い求めた本を読みながら、ビールを飲むのが多かったように記憶しています。しかしあの丸善までなくなるとは・・。そのビルは、カラオケになったようで、余計悲しいですね。

「ふきのとう」

2006年03月19日 19時37分19秒 | 布屋
玄関先におかれた「ふきのとう」。写真を撮ったのがつい一週間前なのに、今では、すくっと育っています。西日があたるので大きくなるのも早いです。この一週間、パソコン不調で心身ともに疲れました。ある朝、いつものようにノートパソコンを何気なくオンにしましたが、見慣れぬ画面が現れ、それからというものパソコンとの闘い?メール予約をしているので止まってしまうと目もあてられない状況に陥ります。幸い僕には強い味方が付いていてくれるので、この難局を乗り越えつつあります。リンクコーナーにもあります「サイバープランニング21」の濱さんがいなかったら、大変なことになりました。この場をお借りしてお礼申し上げます。というわけで「ひとり言」をつぶやいている場合ではなかったこの一週間でした。予約自体は、ホテルではないので、アナログの世界です。(当たり前)そういえば昔、Rホテル時代も駅前ホテル時代も、フロント夜勤の時に、フロントシステムがダウンして大変な経験を何度もしました。250室や300室の世界と比べて、たった2組の宿ですが、なんとか早く全面解決をしたいと思います。ホテル時代システム止まって何度コンピュータ担当のお家に深夜電話したことか・・。その節はありがとうございました。

「プラム クリーク」

2006年03月10日 17時38分09秒 | 京都で食べること飲むこと
三寒四温とはよく言ったもので、4月初めの陽気の日があれば、曇り空で雨が時折降る寒い日があったりの京都です。でもいつも買い物に行く(行かされる?)近所のお店の途中にある堀川の柳の枝も芽吹いて来て段々春が近付くのが解ります。毎日、4月の予約の電話が結構かかりますが、申し訳ないですが、桜の頃の2週間は去年の10月には予約がみんな入っています。遅咲きの仁和寺の頃も既に一杯です。そして仁和寺の近くに昔あった洋食屋さんのお話。「プラムクリーク」という名前で20年位前に普通の民家の居間を改装してお手軽な洋食が食べれるところで、時折自転車でお邪魔していましたが、いつの間にかなくなっていました。ところが先日、千本丸太町少し下がった出世稲荷の前を通りかかったら、同じ名前の店を発見。雑誌の記事によると、実は信州白馬でペンションをされていたようで、最近、再び京都に戻ってこられたとのこと。お父さんと息子さんのふたりがキッチンに立つシンプルなインテリアの明るいお店で、お父さんのなつかしい「ミンチカツ」とか洋食メニューや息子さんの新しい感覚も加わり、でも家庭的な雰囲気は変わっていないお店でした。千丸ちごて、堀川丸太町にあったら良いのになあと我々は勝手なことを言ってます。

お雛様

2006年03月03日 16時26分39秒 | 布屋
3月3日ひな祭りの日です。我が家の娘は卒業旅行で早朝6時に関西空港に向け出かけました。一体、何回卒業旅行に行くの?と言うほどここ3ヶ月位の間にあちこち出かけています。(僕ががフラフラ旅をしていたので、あまりとやかく言えません)彼女のお雛様は場所がなくて飾れませんが、今年も店には僕の母親のお雛様を飾りました。このお雛様は100年位前の明治に作られたものらしいです。町内の「安藤人形店」のご主人がおっしゃってましたので、間違いは無いようです。全部出すとそうとうな飾りになるので、お内裏様とお雛様だけにしています。関東から来られたお客様は時折「あらっ逆では・・」とおっしゃいますが、京都はお内裏様が向かって右です。京都人から言わすと、この置き方が正しいそうです。先日も町内のご婦人が「東宮御所」というように、東に(北に向かって右手)宮様が来るものよとおっしゃってました。実はこのお雛様を飾る時、そっと安藤人形店に確認に行った我々です。でも昨日お茶を飲みに来られた時に「屏風が上下逆やで」と指摘を受けてしまいました。屏風に向きまであるとは・・・トホホでした。

想い出のマッチ物語「芙庵」

2006年03月01日 23時56分06秒 | 京都で食べること飲むこと
3月に入っても相変わらず寒い日が続きます。でも書店に並びだした京都関係の雑誌はみな「桜の京都」です。昨日買ってきた「hanako」も「シュシュ」も着物を着た女の子が表紙でした。去年の桜の写真を使っての、今年新しく出来たお店の紹介が盛りだくさんに出ています。毎回毎回よくこれだけお店を捜してこられると感心しきりです。でもその中から何軒かはチェックして行かないと、又お客様に先を越されてしまいます。
さて、このマッチのお店は「芙庵」。僕が襟裳岬のユースホステルで働いていた頃(30年前)シーズンオフの6月とか9月とかにちょっと買い物に出かけた町、帯広の喫茶店です。ちょっと買い物といっても襟裳から帯広は結構遠いので町にいられる時間は3時間くらいです。その貴重な時間に、帯広では先ず本屋に行きます。信号がない(当時)襟裳に、勿論本屋があるわけがなく、買い込んだ本を持って、当時帯広に2軒あったjazzのお店(芙庵かオープンドア)に行って、わずかの時間ですが、音楽とホントの珈琲(襟裳ではインスタントしか無かった)を飲んで、しばし都会を味わいます。しかし今このマッチをよく見ると「珈琲と骨董品」とあります、なんだかこの頃から今の「布屋」の原型があったのかしらん・・と考えてしまうマッチですね。珈琲を飲んだら又一路襟裳へ帰りますが、今から考えるとすごい距離が離れているところへ珈琲を飲みに行ってたものですね。