お宿&かふぇ 布屋 《主人のひとりごと》

120年経った京町家を改修した民宿『布屋』

「立木観音」

2006年02月24日 18時20分51秒 | 旅先で
琵琶湖の水が京都、大阪方面に流れ出すあたりを石山、南郷といいますが、そこから車でしばらく下流に行った山の中に「立木観音」があります。厄除けでお参りに行きだしてから、かれこれ20年くらいになります。川沿いの宇治へ抜ける道の途中に車を止めて石段を700段上がります。我々はいつもは正月明けにお参りしていましたが、今年は節分も過ぎた21日にお参りしました。正月明けは、人が一杯で、駐車場所もかなり離れた所になりますが、先日は平日でもあり、石段の直ぐそばに、駐車できました。(流石にここまでは自転車は無理です。でも宇治川ラインの道は、本格的なサイクリストの練習場所です)700段の石段はお参りし始めた頃は、とてもきつかったけれど、慣れれば大丈夫です。人が少ないせいか、本堂をお参りした後、鐘をつくんですが、待つ人も無く静かな気持ちで鐘がつけます。奥の院にお参りして、お札を求め、休憩所でお茶をよばれて、下まで降りて約1時間です。でも熱心な方は、月参りといって毎月お参りされています。確か「俵屋」さんも、月参りされているはずです。我々はまだしばらくは、1年に1回しか来れませんが、上賀茂神社と立木さんは、これからも毎年お参りします。

想い出のマッチ物語「伴天連茶屋」

2006年02月19日 00時02分27秒 | 京都で食べること飲むこと
春近しとおもいきや、ここ数日また寒気のせいか寒い日が続きます。先日は北の町「盛岡」からのお客様にお泊り戴きました。知恩寺の手作り市に行かれたり、「唐長」に行かれたり、毎日盛りだくさんの旅をされていました。そして盛岡で思い出したのが、このマッチのお店です。その名も「伴天連茶屋」という蔵を改造したJAZZの店です。今あるかどうかは解りません。場所は全然思い出せません。マッチの住所が「八幡」としか書かれていません。この店は、僕が学生の頃(30年位前)北海道への行き帰りに時折立ち寄った店のひとつです。お店の中のこととかはあまり記憶が定かではありませんが、このマッチがインパクトがあり大事にとってありました。東北のいくつかの町のうちでは、多分盛岡が一番住んでみたい町です。仙台はその頃(学生の頃)から大きすぎる町だったし、青森は青函に乗るときの通過点であったし、弘前や山形、花巻や福島よりも盛岡が町歩きするのにちょうどいい大きさで、ちょっと立ち寄りたい喫茶店がいくつかありました。そんな中の一軒「伴天連」でJAZZを聞くことでした。今でもあれば、ふらりと出かけたいですね。

「春ちかし」

2006年02月16日 23時46分24秒 | 布屋
つい一週間前の京都の最高気温が4度という日がありました。朝、台所に立つと、その寒さが実感できます。ところが一昨日の予想最高気温が17度。今朝も台所のストーブをつけるのをためらうほどの暖かさです。(でも町家は寒いので結局つけました)写真は床の間に活けられた「梅」です。この間までつぼみが、とても堅かったんですが、ここ2,3日の暖かさで一気に開花しました。天神さんの梅の開花が遅れており、梅花祭までに梅が咲くかと危ぶまれていましたが、どうやら間に合いそうです。町家に住むようになって、こうして宿を始めてから感じるのがこういった、ちょっとした花の移り変わりや、暑さ寒さを実感できることです。ホテルにいる頃は、会社への行きかえりにふと感じるくらいで、建物の中に入ると外が雨だろうが、晴れていようが全然関係ない世界でした。そんな自然が感じられない仕事が嫌になったのも辞めた一因だったかも知れません。今は、ホント春が待ち遠しいです。最近やっと手や足のひび割れが減ってきて、これも季節の移ろいを感じるうちのひとつですね。椿や梅が今、布屋のあちこちで咲き出しました。

「さらさ」

2006年02月14日 17時59分46秒 | 京都で食べること飲むこと
先週のかふぇ布屋は、結構忙しかったのと数年ぶりの風邪の為「ひとりごと」がお休みがちでした。今日は雨がパラパラ降っているのでお客様は少ないです。雨でも雪でも、いつも混んでいるカフェが写真の三条富小路にある「さらさ」です。入口は自転車屋さんと洋服屋さんでちょっと解りにくいですが、階段を上がると、町家のカフェとしてはひょっとして元祖ではと思えるウッディな店があります。僕がまだ駅前ホテルにいた時からあるから、かれこれ20年は経ちます。先日久しぶりに行ってきましたが、相変わらず混んでいました。実はその前の週にも訪れましたが一杯だったので再度チャレンジしました。お昼のランチが目的です。ここも「六花」と同じオオヤコーヒーを使っています。結構ボリュームがある2種類のランチはコーヒーをつけると100円増しですが美味しいコーヒーが飲めます。3時位まであります。「西陣」や「かもがわ」の「さらさ」よりも木の使い方とかが、僕たちの好みに合うので「さらさ」はここが一番落ち着くというのが、我々共通の意見でした。

「千枚漬」

2006年02月03日 16時54分26秒 | 京都で食べること飲むこと
昔から節分の頃が寒いと言われますが、今日2月3日は、やはり結構寒い日になりました。表を行く人がまばらでいつものように?我が「かふぇ布屋」は14時以後お客様が・・・ありません。寒いと近所の方々が全然来られないのが原因です。自転車で通り過ぎる人も殆ど見かけません。さて冬場のお漬物のお話し。布屋で今、朝ごはんにお出ししているお漬物のうちのひとつが自家製千枚漬です。これは僕の母親が趣味で、賀茂のおばちゃん(毎週水 金に軽トラで上賀茂から自分の畑で採れた野菜を売りに来るおばちゃんのこと)から買う「蕪」を薄く切り昆布と塩で漬け込んだ品です。時折お客様から「これどこで買えますか?」と尋ねられますが、「これは、うちのんやし買えませんねん」と答えるほど上手に漬けています。一番近い味が、四条西木屋町下がったところにある「村上重本店」です。というか、もう何十年もここの千枚漬を食べているので、ここの味に近づけているほうが正しいのかな。昔から我が家の冬の贈答品が、ここの千枚漬です。市内には「D」さんや「N」さんとか超有名店から小さな店までいっぱいありますが、変に甘い千枚漬ではなく、自然の味に一番近い「村上重」を、お奨めします。何処にも店を出していないので、わざわざ足を運ばないといけませんが、他の浅漬けや柴漬けも美味しいので、河原町に行く時は立ち寄ります。そして村上重の左側の路地奥直ぐにあるお豆腐屋さん「近喜」のおぼろ豆腐もやはりお奨めです。ここは又機会があればご紹介します。