今年の祇園祭は本来の姿に戻すべく7月17日と24日の二日に分けて巡行することになりました。17日の前祭(さきまつり)と24日の後祭(あとまつり)となります。ただし四条通が歩行者天国になり露店が出てすごい人出になる宵山も例年より1日少なく15日と16日の二日間となります。そんな15日の昼間に鉾町にちょっと様子を見に行ってきました。例によって清掃作業を終えて午後2時過ぎに出かけます。地下鉄で四条まで行き(祇園祭は自転車で行動することは無理が多いので歩きです)前よりの改札を出て仏光寺通りを西に入るともうすぐそこに「祇園祭」の世界が広がります。まずは新町通りの「舩鉾」へ向かいます。
午後3時頃なのでまだ人出は少ないです。
ゆっくりと懸装品が見れます。他の鉾に比べて形が複雑なので持参した「祇園祭手帳」を広げて観察します。雨を恐れて、ビニールで覆われている鉾もありますが舩鉾はそのままです。中高年のカメラ愛好家の集団がぞろぞろと集まり、デジタル一眼カメラでしきりにシャッターを切っています。いつも思うに皆いいカメラとでかいレンズをぶらさげていて、ちっこいコンデジの僕はとても羨ましい限りです。舩鉾は「ちまき」が¥500「鉾拝観料」が¥700とあります。お寺の拝観と同じで全部みるとすごい金額になるのでお目当ての「ちまき」を買う鉾まで我慢します。
室町四条下がるの「鶏鉾」はビニールがかけられている。
次は四条通り室町西の「月鉾」です。母からここの「うちわ」を買ってきてと頼まれたので¥1000で購入すると「どうぞ拝観していってください」と案内されます。
月鉾は「ちまき」を購入すると鉾にあがれるのは知ってましたが「うちわ」でも上がれるんだ。さっそく2階へ。鉾の内部は撮影禁止です。鉾に上るのはかなり久しぶりですが、やはり実際上がってみるといいものですね。昔は女人禁制でしたが長刀鉾と放下鉾以外は女性も上がれます。しかしこんなせまい空間(四畳半位)に囃子方(最大50人くらい乗るそうです)が乗ってギシギシ動くのだからかなりスリルがありますね。月鉾の次は同じ四条通の
函谷鉾です。
午後4時まえに囃子方が準備をはじめて
じっさいにお囃子が始まります。笛と鉦と太鼓がかなでるお囃子であたりは祇園祭の雰囲気が漂います。あんまりゆっくり見ているとまたうちの奥さんの機嫌がよくないので本日の目的の鉾にむかいます。四条室町上るの「菊水鉾」です。
盛大にちまきの販売をしています。今年はこの「菊水鉾」のちまきを買い求めます。菊水もちまきを買うと(¥1000)鉾に搭乗できます。菊水鉾はなんと町会所がマンションになっていてマンションの2階に上がると梯子で鉾に搭乗します。
搭乗口までは写真が撮れます。夕方近くなりだんだん人が増えてきました。鉾には案内の囃子方がいてちょっと説明してくれます。鉾の上は月鉾同様に四畳半位の空間しかありませんが、床板を少し外すと地上に降りられる超急な(ほぼ直角)梯子があり、巡行中でも囃子方が交代するときに使うそうです。囃子方の小学生が「おしっこ」と言った時もここから地上に降りるそうです。高所恐怖症の人は絶対無理です。
夜になるとあまり気が付きませんがゴミの処理もかなりなもので
エコステーションも各所に設けられ
祇園祭ゴミゼロ大作戦と書かれたトレーナー軍団もかなり見受けました。いままで単に祇園祭を見てきましたが、こういう風に昼間に鉾町をそぞろ歩くといろいろ発見もあっていいものですね。
帰りに烏丸通りに出ると今年から露天を出せるのが2日間になったせいか、屋台の設営もかなり「殺気立って」いました。
今日(17日)無事巡行が終わりましたが、ちなみに今年の宵々山(15日)の人出が21万人。16日の宵山が34万人だったそうです。お祭りの雰囲気は断然、夜ですが、昼間に散策するのもまた祇園祭の楽しみのひとつだと感じた日でした。