お宿&かふぇ 布屋 《主人のひとりごと》

120年経った京町家を改修した民宿『布屋』

2017 秋の乗り放題パスの旅 その4

2017年10月24日 19時24分41秒 | 旅先で
朝晩冷え込んできました。だんだん木々が色づいてきました。紅葉シーズンも間もなく突入ですね。さて「大はし」のおじさんに別れを告げて一夜あけた朝、今度は上野に向かいます。今回の最大の目的が



上野の東京国立博物館で行われている「運慶展」なのでした。9時30分の開館に合わせて早めに上野駅に降り立ち博物館方面に歩きますが、なんだか雨の平日なのに同じ方向に歩く人の多いこと。案の定国立博物館の前はチケットを買う人で長蛇の列。火曜日の雨の朝ですよ。当たり前ですが東京は、やっぱり人が圧倒的に多い。幸い事前にチケットを入手していたので9時30分前ですが門から案内されます。広い博物館の中を進むとなんと開館前にやはり列。少し並んで入場します。さすがに「史上最大の運慶展」だけあっていきなり入り口に奈良円成寺の「大日如来坐像」が迎えてくれます。だいぶ以前に柳生街道を歩いて円成寺にお参りしたときはお堂の柵越しに見えたのを記憶しています。やはり穏やかな光が当たるなかでぐるっと廻りを見れる展覧会は値打ちがあります。しかしなにしろスゴイ人。雨の平日でこれだから土日はどうなってるんだろう。でも伊豆のお寺にある「毘沙門天立像」が見られてよかったです。高野山の「八大童子立像」が最大の見どころですが関西人は高野山はまだ見れる可能性があるが伊豆のお寺まではもう行けないかと思うと何度も見返してしまった。しかし運慶展のたくさんのヒトの中で、これから京都まで鈍行を乗り継いで帰らないといけない人はこの僕くらいだから早々に退館します。



出てきたらさっきより列が増えてる!そして上野駅へ向かいます。何しろ今日は上野を13時29分発の熱海行に乗り遅れたら今晩中に京都にたどり着けなくなってしまう。(実は多少の遅れは大丈夫ですが遠路はるばる何が起こるかわからないので少し余裕を見ています。もう若くない証拠です。)これから乗り換えを繰り返すのでここでしっかりお昼ご飯を食べておかないといけない電車男が向かうのは



上野駅構内にある「三代目たいめいけん」です。駅の中にこんな洋食屋があるのがさすが上野だ。京都駅なんて構内の立ち食いソバ屋しかありません。でも実は駅で写真を撮るときは愛用していますが・・。お昼前なので店前の椅子に座ってしばらく待ちます。並んでいてもすぐ案内されます。そしてここは



オムライスとミンチカツのコンビネーションです。うーん満足。食べ終わってからたいめいけん名物の「コールスロー」と「ボルシチ」(どちらも50円)を頼むの忘れたことに気づいて愕然としますが先は長いのでホームへ急ぎます。しかし東海道線の熱海行はなんと15両編成です。



この電車最前部と最後部がセミクロスシートで真ん中は通勤用のロングシートなんです。勿論最後部の車両に乗車。



熱海近くで海が眺められます。(一瞬ですが・・・)



JR東日本もここまで。熱海から



JR東海の電車です。またロングシート。この辺りは結構本数が出ているのでほどほどの込み具合です。静岡の手前の興津で下車。ここ始発の浜松行に乗り換えます。



今度は国鉄時代の電車です。この211系もそろそろ新型に置き換えられはずです。発車までホームで待っていると「間もなく1番線を貨物列車が通過します。危ないですから黄色の線より下がってください」おっとカメラを取り出し



ラッキー!EF64の貨物の撮影に成功。そして各駅停車浜松行の最後部に座って終点を目指します。ところがこの電車の女性車掌がスゴイ。駅から発車するときの一連の動作が大声の指差し確認の元でてきぱきと行います。「出発信号ヨシ」「乗降ヨシ」「ドア閉めヨシ」「発車!」前方確認のうえ合図ブザーを押します。なにしろ一番後ろの席で始発から終点まで変なおじさんが乗ってるからやりにくいかもしれませんがなかなかこういった車掌さんを見ないので気持ちよかったです。そして浜松から豊橋へ。さすがに通勤時間帯でこの間だけ座れません。豊橋からは



新快速の大垣行。ここから転換クロスシート。大垣で30分の待ち合わせで米原へ。米原21時13分の



お馴染みJR西日本の電車で京都を目指します。上野を12時39分に乗って京都に着いたら22時22分でした。今日はこれで537.8キロの乗車でした。今回の電車旅はトータルで1176.9キロ正規運賃は合計で¥19,330なのでこの秋の乗り放題パスの元が十分取れました。春の四国とこの秋の東京で満足の電車男でした。つくづく変な人ですね。おわり。




2017 秋の乗り放題パスの旅 その3

2017年10月21日 20時09分10秒 | 旅先で
台風が近づいています。今のところ激しい雨ではありませんがずーっと雨が降っています。(これは下書き段階でしたが、今はもう台風一過、無事通過しました)
さてつづき。甲府でほうとうを食べて満足した電車男は駅のホームで



特急「スーパーあずさ」を撮影。デビュー当時は新世代車両として華々しく活躍してきましたがそろそろ新型の車両に置き換えられます。そんなことどうでもいいことですが関西圏の電車男としては記録に留めておかなければ・・。そして午後3時前の



大月行に乗ります。ここからはJR東日本になります。東日本は営業範囲が広いのでまだまだ古い車両が走っています。勝沼のブドウ畑を通り過ぎ中央線は山の中に入っていきます。1時間ほどで大月到着。ここでまた乗り換えです。



ここから富士山のふもとに向かう「富士急行」が発着しています。トーマス電車を孫のために撮影。ラインで送ります。便利な世の中ですね。大月から八王子経由で立川へ。なんと大月から東京行の特別快速が出ています。新型の通勤電車ですがこのあたりから乗る人は少なく車内はガラガラです。でも立川に近づくころには相当混みあってきました。立川から西国分寺で再度乗り換えて「武蔵野線」で松戸へ向かいます。中央線をそのまま乗れば東京に行けるところをわざわざまわり道します。物好きにもほどがあります。うちの奥さんの友人に「何が面白いのかしらね、ただの通勤電車なのに」なんて半ば呆れられますが電車男は今まで乗ってない線に乗ることが楽しみでもあるんです。そして武蔵野線の新松戸で常磐線に乗り換えて目指すは「北千住」です。そうです。本日の最大の目的地に向かいます。



東京の下町の居酒屋の王者「大はし」です。時間は夜7時。空いてるかな?がらがらこんばんは・・。「はいよっ!何人?」「独り」「はいよっ!そこ」なにしろ威勢がいい。たまたま空いていた指示されたカウンター席に着きます。なにしろカウンター席はぎちぎちのぎゅうぎゅうづめですがみんな笑顔でお酒を楽しんでいます。なにしろ素早く注文しないといけないので「瓶ビール、肉豆腐、串カツ」「はいよっ」スタスタスタスタ。そして今回の目的のご主人が元気にカウンター内をスタスタ仕切ってるのを見て安心します。4代目のご主人はなんと御年88歳‼信じられない動きです。なにしろこれは行って目にしないとわかりません。65歳で止めようかなんて言ってられない。まだまだ頑張らないといけないと元気をもらえる「大はし」でした。「マグロぬた、白子ポン酢、お酒ちょうだい」「はいよっ」帰りにお勘定はそろばんパチパチして「はいよっ、2670」お釣りをもらってご主人に「お元気で!」と声をかけて店を後にしました。つづく。

2017 秋の乗り放題パスの旅 その2

2017年10月20日 19時38分00秒 | 旅先で
台風接近で10月22日に行われる予定だった京都三大まつりのひとつ「時代祭り」が中止と発表されました。順延もありませんとのこと。今年は日曜日開催で結構それを楽しみに来られる方も多かったと思われます。お気の毒ですが台風では仕方ないですね。さて浜松の朝は雨です。旅先で雨は本当にがっかりですね。ところで浜松のホテルは朝食が無料でサービスされます。ま、朝食代をブレークダウンの中に取り込んでいるが敢えて朝食無料と謳っているのかは不明ですが朝7時ころにラウンジへ行くと場所柄ヤマハのジャンパーを着た外国人が結構いて皆さん静かに朝食を召しあがっています。なるほどこのホテルにはこういうニーズがあるんだ・・なんてことを相変わらず考えてしまいます。



無料の割には結構品数が豊富です。寝坊しないで来てよかった。そして駅へ。



いよいよ電車男の旅が始まります。なにしろ乗り放題切符なので遠くへ行かなと意味がないので一路東に向かうことにします。東へと向かう列車は(どこかで聞いた唄だ)8時10分発の各駅停車「熱海」行きです。しかしJR東海の電車はこの写真の「313系」が大勢を占めていて電車男としてはあまり面白くありません。なにしろ来る電車がほとんどこの顔なので・・・。普通の人は快適な車両で満足するわけですが。しかも浜松から熱海までの長距離運行にもかかわらず車内は通勤電車仕様の「ロングシート」でがっかりです。JR東海は熱海~浜松間の電車は全部ロングシートで豊橋から米原間は転換クロスシートだと判明。ロングシートだと旅の気分が半減します。通勤客は乗り降りが便利ですが・・・。そしてあいにくの雨で車窓風景もつまらないしwショックです。静岡も越えて乗ること2時間あまりで富士に到着。ここで20分の待ち合わせ10時20分発の甲府行に乗り換えます。そうです「身延線」です。2両の車両は今度は転換クロスシートで電車男も満足です。



富士川に沿ってどんどん山の中に分け入ってゆきます。でも雨で視界は最悪。富士山もあったものではない。



しかしさすが富士川。川幅が全然変わらない。乗ること1時間半でやっと身延に到着。半分来た。ここで20分余り停車します。ホームに出て軽く体操をします。これをしないとうちの奥さんみたいに「腰痛」が出ます。



さすがにローカル線。乗車率は10%もいかないのでは。実際身延線身延周辺では2時間に1本しか走っていません。3時間かけて



甲府に着きます。物好きもほどがあります。でも甲府駅で



駅のホームの端っこにEF64の茶色が止まっているのを発見。ロクヨンの茶釜が見れただけでも甲府に来た甲斐があります。(鉄ちゃん以外どうでもいいことですが)おっと本来の甲府に来た目的のお店へ向かいます。



「ほうとう」です。



野菜不足の旅人のお昼ごはんに最適です。信玄セット(かぼちゃのほうとうと松茸ごはん)と生ビールもいっちゃいます。そして午後3時前の電車で 次の目的地へ向かいます。つづく。




2017 秋の乗り放題パスの旅 その1

2017年10月19日 19時53分38秒 | 旅先で
雨がしょぼふる京都です。最高気温が16度という11月並みの寒さです。暖房が必要なくらいです。さて鉄道の日(10月14日)に合わせて毎年密かに?JRグループが発売している「秋の乗り放題パス」で出かけてきました。前後2週間くらいしか利用期間がなくて、しかも3日連続使用で基本ひとりで乗らないといけないという制約付きのいわゆる秋の青春18きっぷと言われるシロモノです。もちろん普通列車(快速とかは可能です)限定で3日間どこまで乗っても¥7710という秋の観光シーズンに大盤振る舞いの切符なので京都観光シーズン真っ盛りにお休みしました。もう宿を始めて15年が経ちましたのでそろそろ僕の我儘もなんとかご理解くださいという訳で、前日のお客様の出発後の日曜日の午後3時ころから出かけます。 早朝からでかければもっと遠くへ行けますがこの時期4連休は避けて3連休なのでここは仕方ないですね。京都駅から米原行の新快速に乗り向かうは「浜松」です。米原から大垣へ。大垣から豊橋へ。豊橋から浜松へ。東海道線はうまく乗り継ぎができるので浜松には夜の7時過ぎには着けます。



浜松も駅が階上になり味気ないですがそんなこと利用者にすれば便利が何よりです。



駅前のビジネスホテルにチェックイン。



じゃらんで定価¥5000のところ例によってポイントを使って¥4000で泊まれます。そして向かうは



浜松といえば当然「うなぎ」です。ただあまり遅い時間だとお店が閉まってしまうので駅前で吟味した結果がこちらです。明治25年創業の「藤田」です。ちょっとわかりにくいところにありますが情報化社会なので難なく探し出せます。入り口からして高級感がありちょっとたじろぎますがいざ入店。入口すぐにガラスショールーム的に炭火で焼いているところが見え、期待が膨らみます。カウンター席で瓶ビールを飲んで、待つことしばし



うな重です。うーーん鰻、美味しい。



勢い日本酒も頼みます。ゆったりと鰻を味わいました。大満足の夜ごはんでしたが鰻は、宿代より高くつく!つづく。








京都の 秋が始まりました。

2017年10月07日 20時32分28秒 | 京都観光
気が付けば もう秋です。
今秋の京都の目玉は、なんといっても国立博物館で開催される開館120周年記念「「国宝」展でしょう。
なにしろキャッチコピーがスゴイ。「すべてが国宝!41年ぶり、夢の8週間」とあります。
10月3日から11月26日まであり途中4期に分けて、国宝を一挙公開!とあります。ということは、全部見ようものなら4回も足を運ばねばなりません。1回が¥1500なので4回行けば¥6000もかかってしまう。国宝を見るのも大変です。
この秋の多忙な時期にはたして4回も行けるんだろうか・・。夏ごろからどうしようかと算段していましたがなんとこの秋の布屋の予約状況は例年に比べて芳しくありません。そりゃそうでしょう京都中にこれだけ宿が出来れば仕方ないでしょう。なんて呑気なことは言ってられない訳ですが幸い?!国宝展の初日、つまり10月3日は予約ゼロ。早速初日に市バス一日乗車券で出かけてきました。最寄りの府庁前バス停から「202番」で向かいます。さすがに初日の午前中は避けて午後イチにします。祇園を通って清水を通るバスですが外人率が半端じゃない。京都市も市バスの混雑対策を打って出るようで来年から一日乗車券を¥100値上げして¥600にするそうです。そして地下鉄も乗れる一日券は逆に値下げしてバス利用客の分散化を図ると市民新聞に出ていましたが果たしてそんなに簡単に済む問題とは思えませんが・・なんて車内で考えているうちに「東山七条」に到着。



大きな看板が迎えてくれます。我々はチケット窓口で去年も買った「京都博物館パスポート」でこの1年間を過ごそうと思っていましたが特典たっぷりのパスポートは今年から廃止されていました。がっかりして仕方なく定価で入場します。



国立博物館の旧館はまだ耐震工事が終わってないのか新館での開催です。なにしろ初日なのでかなりの人出かと案じていましたが平日とあってゆっくりと見れました。第一期の見どころは何といっても雪舟の国宝全6点が一堂に会します。「天橋立図」を 始め「秋冬山水図」等むかし教科書で見た絵が並びます。それから建仁寺所蔵の「風神雷神図」も出ています。少し前の「琳派展」以後もう見れないかと思っていましたがあまり混みあわずにじっくり見れました。個人的には仏像派なので一階の仏像コーナーで法隆寺の「広目天立像」や浄瑠璃寺の「多聞天立像」等をじっくり拝観してきました。法隆寺の仏像は実際はお堂の中が暗くて全然見れないので博物館で見れるのがいいです。しかし全て国宝なので表に出てきたら



あたりは夕暮れです。閉館は18時なので午後からゆっくり鑑賞するのがいいかもしれませんね。このあと博物館前からバスで京都駅に向かいますが平日なのに来るバス来るバスみんな満員で乗れない。4本くらい見送ってやっと臨時の206番で京都駅へ。10月初めの平日でこれだから11月に入ればどうなることやら。しかし外国人多し!です。京都駅の伊勢丹でうちの奥さんが「黒田辰秋」展を見ている間に(僕は先週見たので)みどりの窓口で「鉄道の日 秋の乗り放題切符」をゲットします。どこへ行くかはお楽しみに?!そして今夜は錦市場近くに最近できたお店へ向かいます。



キリンビールが錦市場近くの大きな町家を改修して9月から始めた「スプリングバレーブルワリー京都」です。以前飲食店とギャラリーだった町家を大々的に改装して、チラシによると最先端のクラフトビールを生み出す醸造所を併設した和クラフト料理が楽しめるレストランとあります。入口を入ると女性スタッフがおもむろに「ご予約のお客様でしょうか」と尋ねられます。えっ、そんなに混んでるんだ・・・。何とか2階の席に案内されるとなんとテーブルは若者から年配のグループとか、明らかに業界の人とかで一杯です。そしてこの店の一押しの「クラフトビール飲み比べセット」をオーダーします。



六種類のビールとそれに合わせて小さなお皿に盛られたおつまみがついて¥2300です。確かに普通のタイプからふくよかな黒ビールや爽やかなラズベリー香るビールまで飲み比べるのは楽しいですが基本冷たーいグラスにきれいな泡が出来た美味しそうなビールをぐびっとやるもんだと思っているので(普通のおじさんの考えですね)なんだかちょっと頼りないですね。しかも価格は結構高めの設定なので。ま取りあえずこういうところかと納得して(でもレギュラーを2杯くらい飲んで)退散します。でも今市内では小さなクラフトビールを飲ませるお店が増殖していますのでトレンドを感じてきました。しかし一昔前は「地ビール」と呼んでいたのに誰が名付けたのか「クラフトビール」とはおしゃれですね。そんな秋の一日でした。