お宿&かふぇ 布屋 《主人のひとりごと》

120年経った京町家を改修した民宿『布屋』

祇園祭 その5

2007年07月31日 19時45分07秒 | 京都観光
祇園祭が山鉾巡行だけだと思っておられる方が大半だと思いますが、僕も数年前まではそうでした。ところが巡行の終わった日の夕方に3基の神輿が八坂神社の前に揃い踏みして、それぞれ所定の氏子区域のコースを巡り、四条の高島屋の少し横にある御旅所に奉安され、24日に又、氏子区域を巡り、八坂神社に戻るという「神幸祭」「還幸祭」があります。午後6時少し前に四条通に行くと既に歩道の手すりには場所取りの人の列。徐々に人が増えてゆき、午後6時30分には通行止めになった八坂神社前はちょっと異様な雰囲気。そして3基の神輿が石段下で豪快に「差し上げ」を行うと見物の皆も前へ出ようとして、中々祭りらしくなってきます。そして「ホイットー・ホイットー」のかけ声で神輿が四条通へ進みだします。思っていたより大きな神輿とたくさんの担ぎ手で、祇園祭の違った顔がみれます。でも黙っていたら京都人と思われるうちの奥さんは実は東京の「三社祭」の神輿を担いでいたらしく僕が「中々勇壮な神輿やね」と言っても、「やっぱり京都の神輿は雅やね」と小さくつぶやきます。三社祭みたいに神輿の上に人は登らないもんね。

祇園祭 その4

2007年07月29日 21時07分27秒 | 京都で食べること飲むこと
何年ぶりかで見る祇園祭巡行は思いのほか時間が経ってしまい、気になるお店のランチタイムは全て終了している時間になりました。こういったとき我々の間で険悪な雰囲気になります。目的がある時は、あのお店、このお店と決めているうちの奥さんは、こういう時「どこにするの?」と攻めてきます。空腹も重なり二人とも不機嫌ななか、ふと思いついたのが「晦庵河道屋」。キョースマという雑誌の今月号に誰かの推薦で「みぞれそば」なるモノがあったのを思い出しました。蕎麦屋は昼も閉めないのでこの案にうちの奥さんも賛成してくれて一件落着。麩屋町三条のお店に向かいます。この時間の蕎麦屋は人も少なくいい雰囲気で、奥のお庭が見える部屋に通されます。うーん渋い。ものすごく分厚い昔のクーラーがついていますが、窓は開放されていて自然な風が抜ける中、まづビール。そして写真の「みぞれそば」。名前からして夏らしい。茶そばの上にたっぷりの大根おろしと鶏の山椒焼き。冷たいビールが又美味。ここの蕎麦は、何処そこの十割蕎麦とか言われる方には向きませんが、このひなびた雰囲気でいただく「みぞれそば」は大変結構でした。そして今日の第二の目的がこの後、待っています。

祇園祭 その3

2007年07月28日 20時22分16秒 | 京都観光
巡行を終えた山鉾はすぐに解体してゆくと新聞にありましたが、「南観音山」の先にある「放下鉾」もすぐに飾りをはずし始めていました。ぶらぶら歩いていると、京町家作事組の「Y」さんのご主人に会いました。なんと「函谷(かんこ)鉾」の役員として裃姿で巡行のお世話をしたとのこと。うーん、羨ましい。又、函谷鉾は平成女鉾のお囃子の練習会場にもなっていて、ホテル時代の同僚の「T」さんが今年も練習に行っているはずです。新町四条から隣の室町四条にある「菊水鉾」に行ってみました。丁度、鉾の後ろ側を飾る「見送り」をはずしています。すごい急なはしごをかけて、はずしていますが、考えられない身軽さで「トントン」とはしごを降りてきます。鳶の仕事をしているのかな。飾りをはずされると、釘を一本も使わず「縄がらみ」という伝統手法で組み上げられている山鉾の胴体が現れます。これをじっくり観察するのも祇園祭を知る上で大切なポイントでは。そろそろ3時近くなり、昼食がまだなのを思い出し、さて何処へ行くか・・・。

祇園祭 その2

2007年07月27日 17時50分52秒 | 京都観光
巡行を終えて、新町通りを南下してゆく山鉾を追います。御池新町はまだ人が一杯なので、一筋西の釜座通りを急いで南に向かいます。三条新町角から新町を南下すると北観音山、その下(しも)が南観音山のお町内です。写真は南観音山が町内に戻ってきたところです。狭い新町通りを大きな山鉾を間近で見れるので、ここもポイントの一つですね。巡行を終えて帰ってきた山鉾に向かい、お町内の人々が皆さん家から出てきて、しきりに「おかえり」と声をかけて行きます。山鉾の囃子方が最後のお囃子を終え、町会所に山鉾が止まると、お町内の代表の方が鉾に向かい、今日の巡行の無事を祝い、「三三七拍子」を皆さんでします。中々感動的な場面です。四条や河原町で巡行を見るのと違い、より親密感が増します。実は南観音山は京町家友の会の「K」さんのお町内で、何時にもまして「きりっ」とした着物姿で帰ってきた山鉾を迎えられていて、ちょっとご挨拶は差し控えてしまいました。

祇園祭その1

2007年07月25日 20時40分51秒 | 京都観光
いろいろなことが有りまして長くお休みをしていましたが、再び「ひとりごと」を再開させていただきます。7月の京都は祇園祭に始まり祇園祭に終わります。7月17日と決まっている山鉾巡行が今年はかふぇ布屋のお休みに当たり、お泊りのお客様を見送って、あたふたと掃除を終えたのが午後1時。巡行開始は午前9時ですが四条~河原町~御池と進み、巡行を終えた山鉾が御池新町を終点に自分たちの町内へ帰ってゆきます。ホテル時代は河原町三条で順番どおり来る山鉾を見ていましたが、いつも疑問に思っていたのは、たとえば巡行最後の「南観音山」がどうして先を行く「北観音山」より前に出るのかが見たかったので(この辺は説明が難しいので山鉾位置図を見てください)急いで1時過ぎに御池新町に向かいました。丁度船鉾の辻回しをしていましたが、うーーんなるほど御池室町で巡行が2列になり、帰りやすいように南にある山鉾から先に調節して進めていました。写真は河原町通りではありえない「北観音山」を追い抜いてゆく「南観音山」で、御池室町が巡行の最高のポイントであることに気づきました。新町の辻回しも近いし、時間もそんなに早くないので、来年の巡行は是非この辺りでご覧ください。