半透明記録

もやもや日記

最近みた映画(その2)

2008年04月17日 | 映像

ここ1か月の間に観た映画。(その1)のつづき。


『東京ゴッドファーザーズ』


『パーフェクト・ブルー』『千年女優』『パプリカ』などなど、出す作品出す作品が注目される今敏監督のアニメーション。『東京ゴッドファーザーズ』はとても面白いらしいと聞いていたので、ずっと前から観てみたかったのです。で、結論から言いますと、これまで観たなかではこの作品が一番楽しい! 非常に楽しい映画です。実によく組み立てられた物語です。とにかく、全体的に明るく、爽快な疾走感があるのが素晴らしい。それに何と言っても、絵がきれいだし!

主人公たちは3人のホームレス。それぞれに悲しい過去を抱えていますが、そういう悲しさや侘びしさというものを語る彼らは、悲しいのだけれど自分でも「そういう自分ってちょっと間抜けかも」と思っているように見えます。私が思うに、真剣なメッセージを伝えるのに必要なもののひとつには、この「間抜けさ」というのがあると思います。そういう訳ですので、私にはこの物語がとてもストレートに伝わってきました。自分の間抜けさとか、人生の間抜けさとかというものを考えたなら、苦しみや悲惨にもちょっとは耐えられる気がする。いや、違うか。間抜けなものでしかない人生を、わざわざ苦しめたり悲惨なものにする必要はない。そう思いたい。

しかし、いやー面白い。もう一度観たい。

声優さんも豪華キャストで器用な方ばかり。主演の3人の役は江守さん、梅垣さん、岡本綾さんがなさっています。特に、岡本さんは異常に上手だったので、私はてっきりプロの声優さんだと思いました。

いやー、面白い。もう一度今度はクリスマスに観たいです。
(クリスマスからお正月にかけての物語なのです)




『マイケル・コリンズ』


アイルランドの英雄マイケル・コリンズの生涯を描いた歴史大作。
実は、私は史実ものが苦手…しかもアイルランド問題、暗そう……(/o\) と思いましたが、何となく見始めてしまい、何となく見終わりました。

やっぱり暗かった……!

まあ、でも観て良かったです。アイルランドの悲しい歴史の一端をうかがい知ることができましたし。1900年代当時、アイルランドはイギリスに統治されて既に700年、ようやく独立が実現しようとしたその時に活躍したのが、マイケル・コリンズです。波乱に満ちた彼の生涯が、たったの31年間だったということに、私は驚きを隠せませんでした。そして反省も。
人間の31年をどのように使うべきか、そういうことをちょうど私の31年が過ぎ去ろうとしている時に深く考えさせられるのでした。

そして、物語のなかではとにかく人間がばたばたと死んでいきます。ということはつまり、実際に当時のアイルランドではばたばたと人が死んだということでしょう。どのくらい歴史的事実に忠実な映画なのかは分かりませんが、イギリスと戦っていたはずのアイルランドの人々が、やがては仲間割れのために互いに滅ぼしあうようになるさまは、とても見ていられませんでした。

本当に、人類というのはほんの100年前にも意見の相違を乗り越えられず、相手を滅ぼそうという勢いでもって殺しあわずにいられなかったのです。そして、それは今でもそのまんまなのです。はあ。アイルランドの戦いは未だに終わってないようですしね。ということはもう800年になるのか。うーむ。




『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』


そろそろみなさん、だいぶ大きくなってきました。ハリーは14歳という設定らしい。お年頃ですね。ですので、お年頃らしい物語の展開でした。ロンがいちいち拗ねるのです。昔は間抜けで可愛かったのだがなあ。大人になってしまうんだなあ。しみじみ。

変わっていってしまう。

まったくです。そういうのはちょっと寂しいものですが、年齢を重ねてみると、「変わっていってしまう」ことがはっきりと目に見えていたあの頃というのは、懐かしくもうらやましくもありますね。成長しているのを自覚できる(少なくとも肉体的には)というのは、うらやましい。

それにしても、私は原作を読んでいないためか、物語のところどころでよく分からない箇所に出くわしました。何となくは分かったけど、これはやはり原作を読んだ方がいいのかもしれません。あれだけの分量を2時間でまとめるとなると、どうしたって端折らなければならないのでしょう。それは仕方がない。
原作の方は聞くところによるとネガティブパワーが炸裂しているらしいので、ちょっと興味があります。面白いんだろうなあ。第一、【魔法学校】とかいうだけで興奮できるじゃないですか。いいなあ、私も入学したい。お城のような学校に寄宿したい。天井から無数の蝋燭が吊りさがっている食堂でお食事したい。ああ~。




ということで、わりと有名どころを重点的に観たので、だいぶ世の中の流れに追い付いたような気がしています。

ちなみに次に観るのは、『不思議惑星キンザザ』の予定。
カルトでどうも。




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