半透明記録

もやもや日記

混線する

2006年12月18日 | もやもや日記
ある朝のこと。

K:ヘゲモニーって何だっけ?

N:え? ヘモジー?
 (注:懐かし過ぎるプレステのゲーム『アーク・ザ・ラッド』でキャラが罹る症状のひとつ。
   これに罹ると極度にやる気をなくしてしまう。私の普段の状態ではない。断じて。)

K:いや、「ヘゲモニー」だってば。

N:なにそれ、何語?

K:(訊いても無駄と分かったらしく、自分で調べ)ああ、「覇権」ね。

N:へえ「派遣」。それがどうしたの?

K:(なにかの記事を見ながら)いや、こういう人たちに限って、
  「覇権」のことをわざわざ「ヘゲモニー」とか言いたがるんだよな。(朝から因縁つけ)

N:ああ、ソリューションとかのように? わかる、わかる。
  偉そうに「派遣」を「ヘゲモニー」だなんて、なめんな!(なぜか怒り)



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そんな微妙に噛み合っていないやり取りのあと、私はいつものように読みかけの本を手にしたわけです。前日の夜に読んだ頁から読み進め、次の頁にさしかかったところ、すぐにある一文が目につきます。

「私はつい先頃この摩天楼でヘゲモニーを握っていたのではないかと錯覚して奇妙な寂寥に落込んだ。」
  --島尾敏雄『摩天楼』より

ハッ! 「ヘゲモニー」! ここでも!


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N:ねえ! 君、さっきはこの本を見て「ヘゲモニー」とか言ってたの?

K:え? なにそれ? 知らないよ。

N:だって、ほら、見てよ! ここに書いてあるよ!
  (と興奮して、問題の頁を見せる)

K:ほんとだ。気持ち悪い……。

N:きゃー、不思議だ! なんでだ!? 面白い!


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とまあ、こんな不思議なことがありました。面白いですね。しかし、このようなことは実に不思議ではありますが、意外とよくあることでもあります。ちょうどある問題について気になっていたら、開いた本の頁にそのことがやはり書いてあったりすることは、これまでに何度も経験しました。面白いなあ。


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N:ふむふむ。何にせよ、意味が分かった上で読めるのはありがたい。
  「ヘゲモニーを握っていたのではないかと……」
  あれ? ……握る…?
  もしかして「ヘゲモニー」って、「派遣」じゃなくて「覇権」?(←遅い…)

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