啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「春の長雨・・カタクリ」

2024-04-06 19:39:13 | その他
「カタクリ」
 「菜種梅雨」ともいわれる春の長雨。春先は天気がぐずつき、曇りの日が多く、強い雨ではないけれど、しとしとと降るやわらかな雨が続いている。こんな日は気分が晴れないが、草花は日一日と成長し、木々の枝先には、柔らかな薄緑の若葉が艶めいている。とても素敵な季節で、いろいろな植物のささやきが聞えてきそうだ。
 高崎市吉井町に、知る人ぞ知る「カタクリの里」がある。山の北斜面に、5万株のカタクリが、木々の葉が茂るほんのいっとき、陽の光をうけて、斜面一面をピンク色に染め、春を告げている。
 カタクリといえば、この草の球根からは、本物の片栗粉がとれるのは言うまでもない。カタクリは種が落ちればすぐに咲くように思うけれど、実際は開花まで8年はかかるという。下向きに可憐に咲くカタクリ、今年もまた見ることが出来ました。

「源氏物語 美の世界」作品展

2024-03-28 17:45:19 | その他
 渋沢栄一生誕の地、深谷において、宮脇代表による「源氏物語、美の世界」作品展を鑑賞した。受講生による花、書、絵の展示会だ。源氏物語は多くの草花が登場し、花々の魅力を伝えながら、その当時、平安時代の「女君の心」をお花で表現したというもの。1000年前の古の女君の心を、お花でどのように表現するのだろうかと、興味深く鑑賞した。物語に登場するほんの一部の女君、数点であったが、源氏物語、受講生のお話によれば、花びらや葉っぱ、茎に至るまで、布を染めることから始まり、作品にするには2カ月かかったという。細かい一つひとつの花びらをつくるには、大変なご苦労があったに違いない。個人的に興味を持っていたのは、六条の御息所。物語では、強い嫉妬心で生霊となるが、お花では艶やかな大輪の牡丹で表現されていました。何となく、ホットした気分。アップしたのは、藤壺の中宮と記されていたお花でした。
源氏物語は人間関係が複雑で、理解に苦しむけれど、微妙な女性の心情は、現在にも通じる。その心をお花で表現していることに感銘しました。素敵な作品展でした。

「春は名のみ」

2024-03-02 18:53:43 | その他
 春は名のみ・・・歌の文句にもあるように、ここ数日は気温が上がらず寒い日が続いている。せっかく咲いたわずかな早春の花々も、冷たい北風に吹かれて、心なしか元気がない。里は雨、山は雪。小さい頃から見慣れている浅間山は、まだまだ深い冬の装い。
 高崎から北軽井沢に向かうルートで「二度上峠」という場所がある。深い山に抱かれたこの峠には展望台があり、ここから見る浅間山は実に美しい。つい先日も訪れたが、相変わらずダイナミック。こうした景色は、いくら見ていても飽きないし、心が清められる。後ろ髪を引かれる思いで峠を後にし、向かった先は「鎌原(かんばら)観音堂」。江戸時代、1783年、浅間山の大噴火で、鎌原村は、土石なだれの襲われ、一瞬のうちに埋没し、高いところにあった観音堂だけが、唯一の建物として残ったという。犠牲者477名、唯一残ったのは、観音堂に駆け上がれた93名。この明暗を分けた階段からは2人の被災者が発見されたという。
 そして向かったのはバラギ湖。氷上では、色とりどりのテントを張り、ワカサギ釣りを楽しんでいる人がちらほら。氷の上で、しかも肌を刺すような冷たい風が吹いていて、寒いのではないかと思うが、陽がさしていさえいれば、テントの中はとても暖かいのだという。個人的には、寒いうえにじっと動けず、いつ手ごたえがあるかも分からない魚を、ずっと待っている忍耐力がないので、釣りは興味はあるけど・・無理かも・・です。あっ、そうそう・・二度上峠に向かう途中、カモシカにあいました。かなりの近距離でしたが、逃げる様子もないので、写真を撮ろうと私がモタモタしている間にどこかへ行ってしまいました。残念‼

鎌原観音堂

「早春のウオッチング」

2024-02-24 19:53:05 | その他
「オオイヌノフグリ」
 風もなく穏やかな早春、ぐんま百名山に選ばれ、また、上杉謙信の再三の攻略にもゆるがなかったという堅城で、関東7名城の一つに数えられている太田金山城跡へのハイキング。標高236mという低山なのに、行けるところまで車で登っていくという超省エネ、ものぐさハイキング。
 金山城跡は、国の史跡指定を受け、日本100名城にも選ばれ、「城」に興味がある人にとっては、歴史の価値を見出すのだろうが、自身はそのあたりは、ひょいひょいやり過ごし、遠くで雪化粧をした山々や景色に心を動かされてしまう。それでも、「月ノ池」や「城門」、「日ノ池」をとおり、新田義貞公を祀る新田神社の近くにある巨大なケヤキを仰ぎ見れば、長い歴史の流れを感じる。登山コースはいくつかあるが、山道はよく整備され、家族でもハイキングを手軽に楽しめる。
 ハイキング中、城址の陽だまりの一角に群生していたオオイヌノフグリ。4枚のブルーの花びらがなんとも可愛い。寒さの中にも、ホット心を和ませるような、早春の訪れを感じさせる花だ。これから本格的な春になれば、一気に野の花が咲き始まる。愉しみな季節だ。

「春よ来い」

2024-02-03 20:35:15 | その他
 ザクッ ザクッ・・標高1470mにある赤城山の小沼はすっかり結氷し、静かな湖畔はまるで鏡のよう。慣れないアイゼンをつけ、一歩氷上に足を踏みだせば、なんとも心地よい氷の響き。友人は初めてのアイゼンをつけ、子供のようにはしゃぎ(?)飛び跳ねる。どうやら、氷の世界が気に入ったようだ。当日は、異常に暖かく、ここは赤城山なのかと思うほど。雲一つない青空を背に、電波塔のある地蔵岳が、陽に照らされ眩しい。冷たく澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込み、目指すは小滝の氷瀑。慣れないアイゼンも、時間の経過とともに足に馴染み、自然がおりなす雪道を楽しみながら歩くこと1時間。そこは、地層からしみ出している水が左右に幅広く氷柱をつくっている。昨年に比べると、氷壁もブルーで美しかったけれど、地層からしみ出てきた幾筋もの水が、陽に照らされ、キラキラ輝きながら落ちていく様に、自然の芸術というには、少し大げさかもしれないが、そこに美を感じてしまう。そして、そこで飲む暖かいコーヒーは、格別に美味しい。美しい冬景色を堪能した。
 今日は節分。豆まきです。「福は内、鬼は外」と言いながら豆をまく。家族揃っての豆まきだ。そして、自分の歳の数だけ豆を拾って食べる。歳の数だけ・・・この歳になると、なかなか厳しいものがあるが・・。明日は立春。気候が冬から春に移る。新しい季節に入るので、1年間、無病息災を願い、私も豆をまこうかしら?。

小沼の氷結  友人のYさん・・楽しそうでした。

映画「PERFECT DAYS」

2024-01-20 18:20:29 | その他
 「梅の花」
 毎日、決まった時間に起き、決まった時間に仕事に出かけ、そして仕事を終わると銭湯に行き、地下街で酒を飲む。帰宅すると本を読み、そして睡眠。主人公の仕事は、公共トイレの清掃。毎日同じことの日常を繰り返す日々・・のように見えるが、しかし全く同じことの日々ではない。身の回りの植物を愛し、ふとした木漏れ日の美しさを目や皮膚で感じ、いま生きている実感と大切な何かを手に入れた喜びを味わっている。仕事に行く車の中では、いつも音楽が寄り添う。懐かしいカセットテープ。私の時代には、あのケースから出す音はあまりにも懐かしく、昔の思い出のシルエットが浮かぶ・・あんな時代もあったのかと。同じことの日常のようでもあり、まるで「日常」という一枚の絵の中に存在しているような錯覚を受けるけれど、決してそうではない。一人で暮らしていても、身の回りには人々との接点があり、自然があり、知的な芸術もある。主人公をとおして、人としての生き方といとなみ、そして心の豊かさ、「生きる」ことの大切さを教えられた映画だった。
 プールの駐車場の隅に、今年も梅の花が咲いています。他の花に先駆けて咲いているので、何だか心が和みます。白色の清楚な花びら、少し甘ったるい香りがなんとも言えません。花、香、果実、いいとこどりの梅。各地に名所があり、人々をたのしませている。物を言わない樹木ゆえに、厳しい冬を耐え抜いて咲く花に心を奪われる。

「ティタイムコンサート」

2023-12-26 18:00:15 | その他
 24日、クリスマスイブの日、自身が仲間に入れていただいている「ティタイムコンサート」が埼玉県本庄市のレンガ倉庫2F,多目的ホールにて開催された。「ティタイム」とは、アコースティックギター弾き語りを楽しむ仲間の集まりです(月1回)。この集まりは、特に「先生」という人はいないけれど、仲間内にはユーチューブで活躍している方もいらっしゃいますので、弾き方などや簡単コードのおさえ方など、いろいろとアドバイスを頂いています。自身、ギターを習うにあたって、どこかの教室で習っているわけでもないので、先生はもっぱらユーチューブ。本当に便利になったものです。
 今回は「ねがい~」あなたの願いは・・がテーマでした。私の願いは・・ギターがもっともっとうまくなりたい‼です。年齢のせいにはしたくはないけれど・・指が思うように動かない、コードを度忘れする、声が出ない・・・もっと早く始めればよかったけれど・・と悔やまれるけれど、今はそれなりに楽しいし、やることが多すぎて忙しい。一人3曲の演奏。「ホワイトクリスマス」「この野原いっぱい」「いい日旅立ち」を演奏させていただきました。人前で演奏するのは、かなりの練習時間を必要とするし、それなりのプレッシャーがあるけれど、きちんと明確な目標がないと挫折してしまうし、自分を甘やかしてしまうので「ちょっと、きつい」と感じるけれど、これからも続けていきたい。「継続は力なり」を信じて。

「贅沢な大人の時間を」

2023-12-09 18:08:50 | その他
 高崎観音山の高台、黒い大きな門をくぐると、瀟洒な佇まいの建物。趣があり、俗っぽくなく、すっきりとあか抜けている外観。一歩、足を踏み入れると、大正ロマンの趣を感じさせるアンティーク調のインテリア。シンプルでしかも優美。すっかり日々の暮らしを忘れさせるような素敵な内装。一目で気に入りました。ここはカフェ。けれど、金曜日、土、日、祝日も休み。場合によっては、この日以外も休み。営業時間も5時間程度。友達と気楽に待ち合わせするには、やや不都合の面もある。
 このカフェで、月に一度イベントが開催される。今月は、トランペットとオカリナ演奏。一人二役。トランペットというが、実はフリューゲルフォン。トランペットに似ているが、ちょっとやんわりした巻き方で、音もやわらか。
 クリスマスに因んだ名曲の数々・・そしてリカード・ボサノヴァ・・感動‼ 一方、オカリナは冬景色、いのちの歌、𠮟られて、アメージンググレース・・・。そしてジャズ。スターダスト、星に願いを、賛美歌「さやかに星はきらめき」「You Raise Me Up」は今回のLast Number.とても感動した素晴らしい演奏会でした。生の演奏は迫力があるし、息づかいまで聴こえる。しかも、まじかで聴かせてもらいました。30人も入れば満席。演奏の合間に、美味しいコーヒー。心温まる演奏会でした。

演奏していらっしゃる方は、牧師さんだそうです。ご本人の許可を得てアップさせていただきました。

「冬の鉢花の女王」

2023-12-02 19:56:26 | その他
 「○○からのお届けで~す」。宅配便のお兄さんの元気な声。玄関には、大きな縦長のダンボール。「頼んだ覚えないのに・・?」よく見れば、発送元は花の生産者が自園栽培する、ハーブを主体としたナチュラル化粧品の会社。ここの商品は、化粧品独特の香がないので、とても気に入っている。長年、愛用しているお礼という。突然、届けられた素敵なプレゼント‼お花を頂くのはとても嬉しい。
 冬の鉢花の女王といえば、シクラメン。園芸店の店先には、大小さまざま、色とりどりのシクラメンが所狭しと並べられている。今回頂戴した鉢は、高さ40㎝もあり、それは、それは立派。大きめの鉢は1鉢でも華やか。葉っぱも多く、中をのぞけば小さな蕾が、窮屈そうにひしめき合っている。花は、真ん中にキュッと寄っていて、花びらは、レースのようにヒラヒラしてゴージャス。うつむき加減に咲く花色は、自身の好きな色。窓辺が一層華やかになった。勿論、気分も華やか。笑顔と幸運が運ばれてきたような心持。

「日本庭園の秋を楽しむ」

2023-11-21 20:54:25 | その他
 高崎市箕郷町にある旧下田邸の紅葉が、見頃を迎えている!という情報を得、早速見学に出かけた。特に、23日まではライトアップが楽しめる。
 箕郷町は、当家から榛名に行く道筋なので、何度も通っているところだが、こんな素敵な庭園があると、初めて知った。しかも、この庭園、忠臣蔵で名高い剣豪、堀部安兵衛が作庭したといわれている。園内は、想像していたほど広くないが、モミジが色づき、その他樹木が植えられ、武家屋敷の格式ある風格を構えている。夜の見学の為、書院を拝見することが出来なかったけれど、県内では数少ない江戸時代の庭園、県指定重要文化財に登録されている。自身が知らないだけで、身近なところに、立派な歴史があることに気づかされる。勿論、ライトアップ、美しかったです。