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インプラント治療で重要なことの一つに締結力、があります。
今日の上げている上記のリンクの動画で、非常に重要な増し締めのことを出しています。
インプラントは簡単に言えば所詮ネジですから、骨に噛み込んで、その後で細胞レベルでの骨統合と言う状態、接着状態が生じて生着するもの、です。
なので、手術時の初期固定が非常に重要です。
逆に言えば、手術直後から最初の2~3週間が何物にも代え難く重要で、しっかりと固定されていることで骨の細胞がくっ付くのです。
ですから、初期固定がない、弱いインプラントは、骨細胞がくっ付くことが出来ずグラグラしている状態になって失敗に至るのです。
それは丁度、骨折の治療と良く似ていて、骨折した場合にもしっかりとした固定をしておかないと、骨折している部位が偽関節と言う骨細胞がしっかりとくっ付いている状態にならないでグニグニしている治り方になってしまう、固定が甘くて動かしてしまうとしっかりとくっ付かない、と言う困った状態になるのとそっくり同じです。
でも、それは実は当たり前の話で、骨にくっ付けるように治す、つまりは骨折を治すネジ固定、と同じモノで、インプラント治療は骨折治療と概念的には同じなんです。
しっかりと留める。
つまりは締結させる力、のコントロールと動かさないでじっと待っていること、が何より重要、と言うことです。
私が得意にしている即時荷重インプラント治療では、35Nと言う他のメーカーでは通常ない強い締結トルクを出せるように植立をしてあげれば、乱雑にインプラントの部位を扱わなければ、そのまま色々な刺激にも耐えて、3週間後には骨の細胞がくっ付いて治癒してくれる、と言うモノです。
植立手術時の締結トルクが最低でも35N。
そして、即時荷重する時にインプラント体に締結するアバットメントも35Nで当然締結します。
これで、最終的なセラミックの工程まで進めば良いのですが、実はそうは行かない場合も結構あるのです。
35Nで締結していた筈のアバットメントが、治癒期間で使われるうちに、ネジ留め構造の中で金属同士の磨滅が起こることがあり、最終的な型取りする前に必ず増し締めして、もう一度35Nしっかりと掛けて締結しない、実はネジが緩んでいて長い時間の後に中ネジが折れて上部冠、もしくはアバットメント、最悪の場合インプラント体にトラブルを起こすことがあるのです。
このことを私はもう15年前、即時荷重を本格的に始めた時から言い続けています。
実は、誰もそのことを言っていなかった時から言っています。
そして、35Nと言うかなり強めの力で締結するのがストローマン流で、昔からこれは変わっていません。
今では、他のメーカーも真似し出しているようですが、元祖はストローマンです。
35Nと言う強い締結しても、直ぐに最終的歯の型取りをしてはいけない、と言う意味でもあります。
私の不勉強かもしれませんが、他のメーカーでは25Nとか15Nとか所もありました。
そんな弱い力では、咬む力の前では直ぐに緩んでトラブルを起こすことでしょう。
私は35Nの即時荷重インプラント植立、35Nのアバットメント締結、型取り時の35Nの増し締めで、有難いことにネジの緩み関連のトラブルは殆ど経験していません。
データ―的には、他社ではその手のトラブルが10~25%発生しているそうですから、それに比べるとなんとトラブルの少ないことか、とストローマンに感謝しています。
インプラントは所詮ネジ。
ネジにネジ重ねて作ったら、何処が緩むのか、何処が壊れるのか、心の休まる時がありません。
工業界の方々の方が、そこは良く分かって下さることでしょう。
こう言う細かなことでも、私はこだわってインプラント治療を手掛けています。
そう言う所から考えたら、選ぶインプラントは決まっています。