大森インプラントクリニック松元教貢歯科医院腫れ痛みなく早く、骨不足でも骨ができて直ぐに歯が入る幸せのブログ

松元教貢歯科医院は骨が不足で骨造りしても腫れ痛みのとても少なく早く治せる方法をしてる即時荷重インプラントパイオニアです。

複合的な歯科治療とインプラント治療を上手に組み合わせて

2008年01月31日 | ニュートンドクター見て下さい。
インプラント治療を希望して来られる患者さんの口腔内は、インプラントだけして差し上げれば、それで万事解決と言う方は極少数派です。
殆どの患者さんが、何がしか色々と悪い所を有していて、いよいよ駄目に成った部位が出来てしまい、審美的理由、機能的理由でインプラントを望んで、起死回生を考えて来られるのです。

しかし気の毒なのですが、そうそう簡単な話、良い話はありません。
インプラントの所だけの治療をして、一先ずの解決を望む方もいますが、それも全く同じで、そう言う事には行かない場合の方が大多数なのです。

そこにインプラント治療の難しさが有ります。
患者さん自身は、インプラントしたいと決めて、ある程度予想をして来られますが、悲しいかな素人さんである患者さんの知識では、全てを見通して何処をどう治せば、長期に渡って安定した良い状態に治せるかは分かりません。

患者さんの意識と、専門医の治療しなければいけないと言う見通しの差の折り合う中でしか治療は成り立ちません。
そして、私などは申し訳なのですが、見通しを立てて治療すべき天然歯の治療とか歯周病の治療とか噛み合わせの治療を包括してギリギリの所の話、説明をしても尚、患者さんとの折り合いが付かなければ治療を辞退させて頂くしかない事もあるのです。

結局の所、その患者さんの為には、ギリギリここは外せないと言う最終ラインが有りますが、それを患者さんご自身が出来ないと言われる場合には、治療をお引き受け出来ないのです。

勿論、私は神に賭けてその患者さんの望みをお聞きし、費用を抑えたい場合には出来る限り自分の歯を残し、インプラントを支えとして使う選択肢を説明しますし、治療期間を極限まで短くしたい方には集中して効果の出る方法を説明します。
絶対に、必要以上のインプラント本数を植立しようとしたり、高い補綴物を強く勧めたり、弄る歯や外科の数を増やして金儲けに走る事をしていません。

複合的な天然歯の治療、歯周病の治療を熟慮して如何にすればその患者さんにとって最も痛みが少なく(外科の数が少なく)、治療期間が短く、費用を抑えられ、美しく長持ちするように治せるか、と言う極限に挑戦し続けていると誓えます。

これらを達成するには、個別の歯牙の治療、根の治療、歯周病の治療、噛み合わせの治療、最終補綴物の治療の全てに物凄く高いレベルを必要とされるのです。
見事な一筆書きのような、理路整然とした整合性、正当性のある治療をして差し上げよう、真に患者さんの為になる治療を提供しようと一所懸命なのです。

究極的な歯科治療を求め、直向に進む事しか、他人に出来ない前人未到の治療を成功させ続けて行く道はない、と私は感じています。
何処まで行けるか分からない道程ですが、一縷の望みを賭けて来られる、分かって下さる患者さんの為に、我が生涯はあるのでしょう。

参照:http://www.km-implantcenter-matsumotoshika.com/



インプラント治療 1日で甦るあなたの歯と若さ

2008年01月30日 | ニュートンドクター見て下さい。
抜歯即時植立即時荷重審美インプラント治療は、最近話題のインプラント治療です。

1回の手術で、抜歯してすぐに病巣を取り除き、骨部を綺麗にして、その患者さんのお口の中で何処に歯が来れば良いのかを精査してインプラント植立をし、プラスチックで仮歯を審美的に作り、同時に骨の不足する所には骨造成をし、歯肉の再生の出来る環境を整え、帰られる時には美しく快適な歯が入っている状態に成ります。

これらを達成出来る為には、治療をした事によって骨や歯肉がどう変化するのか、どうして差し上げれば満足頂けるのかの的確な予想が出来る事が重要に成ります。

つまり、かなりの腕を必要とすると言う事です。

最近、抜歯即時植立がかなり持て囃され、しかも即時荷重までが出来ると言う宣伝がかなり出ていますが、危険であり、易々と出来るようなものではないと、気を付けた方が良いと言う事なのです。

腕があるかどうかは、素人さんの患者さんでは、なかなか判断は難しいと思います。
結局、行ってみなければ、分からないと無責任な発言になってしまうのが残念ですが、現在国内で巻き起こっている失敗の増加を見るに付け、余り簡単であると考えて受けるべきではない、と言わざるを得ないと思います。

私自身の成功率97~8%は私だけのものであり、そのまま簡単に他でも出せるようなものではない、と強く宣言して置きます。

失敗されて痛い思いをして、不幸になるのは患者さんです。

DRは嫌な思いをするでしょうが、痛い思いを体でする訳ではありません。

抜歯即時植立即時荷重を軽々しく考えて受けたり、したりすべきではないのです。

1日で解決して差し上げるには、かなりの凄腕が必要だ、と明言します。




生半可な理解で即時インプラント治療やGBR骨造成、審美治療してはいけない。

2008年01月29日 | ニュートンドクター見て下さい。
昨年1年間は、まさに即時インプラント治療が花開いたと言える年でした。
昨日書いたALL-ON-4が紹介され、マロ王子が皆さんを救いに来た、とまで紹介していたHPも散見されたくらいです。
それ以外でも、林先生のHAインプラントに拠る、即時インプラント治療が各地で講演され、皆が即時へ即時へと靡いて行きました。

後に現れたものは、累々たる屍、と言ったら言い過ぎでしょうか。
失礼を省みず言うなら、それぞれ開発者のDRはそれ相応の腕を持ち、その素地の元でやるが故に出せる成功率である、と言う落とし穴に皆が嵌ってしまった、と言う実態ではないかと思われます。

保険点数も挙がらない、ジリ貧になって、ワーキングプアーとまで報道されてしまう最近の歯科界。
その救世主的にインプラントが脚光を浴び、我も我もと雨後の筍のように、皆がインプラントインプラントではないのでしょうか。

その結果が昨年だとしたら、巻き込まれてしまった患者さん、DRが余りにも気の毒でしょう。
その為、私も最近は警告を発する内容ばかりに成りました。

今年はクイントが指摘したように、検証の年のようです。
検証に耐えられるものと言って限って行く事が、未来を必ずしも明るくする訳ではない、と言う指摘は以前しました。

なので、私はどちらかと言うと、その反動の方が怖いと感じています。
安易にしてはいけないという事は間違いないですが、かと言って慎重過ぎて、介入時期がずれ込む事にも大きな問題があると、明言して置きたいのです。

現時点で検証して、治療方法を考察すれば、どうしたって歴史のある方法に軍配が上がる筈です。
新しい方法は、数も少なく、しかも充分に使いこなせるDRも限られ、データの差が著しいからです。

エムドゲインが良い例で、今でもGTR膜を使用する事を好むDRも歯周病専門医ですら多数いるくらいですから。
実績だけで考えれば、必ず斬新過ぎる概念、方法、プロトコールは不利です。

昨年のA0やPRDが実に詰まらなかったのは、参加したDRは一様に認めています。
EAOも腹立たしいくらいだったようですね。

なので後向き研究は、気を付けねばいけない面が、かなり強く有ります。
既に新しい概念や方法により過去のものとなりつつあるものが、困った息の吹き返し方をするからです。

その事を弁えているDRは、必ず今はこう改善している、と出すでしょうが、古いのにしがみ付いているDRは、やっぱりこれが良いだろうとやってしまいます。
代表例が、かのゴッドハンドDR,ブーザーです。

何度でも繰り返し警告を発しますが、安易に信じてGBRすべきではありません。
自家骨移植ゴールドスタンダード説も崩れました。
早期植立は、即時植立同様危険です。

今分かっているプロトコールに拠れば即時の方が、出来るDRに掛かればズーッと安全です。
出来るDRは、可能なら即時植立を選ぶでしょう。

にも関わらず、検証するなら、外人のデータでブーザー法が良い、に成ってしまいます。
腕のある、頭の良いDRなら正しい方向性は見えている筈です。
皆賢い為に、私のような馬鹿と違い世間の風が過ぎるのを待っているのです。

しかし、それでは、今救われるべき患者さん達が見殺しです。
だから、私は一人でも救えるならと、業界の姑息な足を引っ張る輩に逆らって、訴え続けるのです。

私は、真実のみを唯一つの寄る辺、として行動しています。
誰が何と言おうと、黒は黒、白は白です。

万一間違えていたら、素直に認め謝罪します。
一応そう言った事がなかった事が、私の経歴の自慢です。

方向性は見えています。
後は誰が確実であり、誰でも出来る方法、プロトコールを出すか、です。

PS.専門家諸氏へ 検証に惑わされ過ぎないようにして下さい。








ALL-ON-4中止勧告が出たそうですね。

2008年01月28日 | ニュートンドクター見て下さい。
やっぱりALL-ON-4は危険であると言う結果が出て、しないように勧告が出されたようですね。
私自身が聞いた話で話ではなく、人伝なので、確実ではありませんが、成功率が60%台と言う現代インプラントとは思えない結果だった為だそうです。

私があれは危険である、あれで即時荷重、即時負荷を語って欲しくない、と主張していた予言と全く一致してしまいました。
忸怩たる思いです。

あのような商業主義的な売込みでDR達に広まってしまったのは、悲劇と言う他ないでしょう。
たったの4本で全てを支えたらギリギリ過ぎであり、一本が失われてしまったらどうなるのか、考えるなら自然に危なさそうだ、と思うのが普通です。

うちに来た患者さんでも勧められて逃げて来た方が少なからずいます。
私の元には、お陰様で大きな治療をして差し上げないといけない患者さんが、かなりお越しに成ります。

抜歯してインプラントを必要な本数を植立して、出来るだけブリッジ形式で治せる方式を取っています。
8本の駄目に成った残存歯を抜歯して、5本時には4本で歯冠8本を作るとかを半日掛りでしょっちゅうやっています。

治療内容としては難しいですが、患者さんの喜びは素晴らしいものが有ります。
たった1日で、長年の悩みだったのが僅か半日で解決出来るのですから、そのお気持ちはとても良く分かります。

ALL-ON-4のような全てをインプラントで支え、仮歯を入れて差し上げる治療も良くやっています。
部分欠損で歯数の多い方が、私の元に多く来られる傾向がかなりあると思います。

私もそのご期待の沿えるよう、必死で頑張るしかありません。
ありとあらゆる力を結集して、患者さんを御救いするように頑張っています。

物凄く難しい治療ないような為、医院内は賑やかによる事が殆どですが、お陰様で結果は出せています。
シーンとした中ではこれ程の結果が出せるかどうか、自信がありません。

私の2つの目、眼では足りないと思っているからで、付いているスタッフの眼で、全員が患者さんに何かあるのではないかと、眼を見開いて6つ、8つの目で処置を気配でも感じています。
背中にも眼があるのではないか、とまで患者さんから驚かれるくらいに、細かい事にまで気付こうとしています。

こう言う素地が、超難しい治療でも成功率97~8%と言える理由なのです。
普通の治療ばかりしていての数字ではありませんので、そこを考えて頂ければと存じます。

ALL-ON-4するような場合は、医院全体で細かい事にチャックが出来る事が重要でしょう。
ここまで出来る医院がそうそうあるとは思えないから、止めた方が良い、と予言したのです。

詳しい具体的内容、調整、治療の仕方に関しては残念ですが助言出来ません。
素地が違うからです。
基本的な技術、歯科医としてマスターすべきものの修得の方が先に来るべき、とだけ申し上げておきたいと存じます。

参照:http://www.km-implantcenter-matsumotoshika.com/

即時荷重インプラント治療の現在の到達点(3)-2

2008年01月26日 | ニュートンドクター見て下さい。
以下は、私が書いている”歯科医療”の連載原稿です。
スライド、図等が乗せられませんが、文章だけでも参考になると思いますので、載せておきます。
詳しくお知りに成りたい方は、どうぞ購入下さい。


1本欠損への抜歯同時植立を含む即時荷重治療 後編
                           
臨床編
前回は抜歯即時植立を含む、単独欠損症例への即時荷重の概念について言及した。今回も出来るだけ、読者の先生方に役に立つ事を目指して、臨床的な話で何処にもないような私見を述べたい。

1、適応症例、部位に付いて
1本欠損への即時荷重は、基本的には中間欠損であろう。しかし、7番部位への治療に関しては、余程しっかりと長い太いインプラントが植立出来ないと不可能である。
この部位は、顎関節に近く、非常に過剰な力が加わり易い部位なので、原則的には即時荷重から外すべきと明言する。そして、勿論上顎洞が近く、維持を求め難い5、6番部位も即時荷重は厳しいと言わざるを得ない。

では適応症と考えられるのは、上下供に1番から下顎なら6番までと上顎なら5番位までであろう。この辺の部位は審美性の観点からも、非咬合の即時荷重であっても植立時に歯があると言う事は、患者さん側の喜びが大きい。なので、適応はこの辺りと考えていて欲しい。書き忘れていた事だが、前々回で述べた部分欠損の即時荷重でも、適応部位、設計は基本的には全く同じである。

そして、毎度主張しているがストローマンインプラントスタンダード12mm以上、植立トルク35N以上が即時荷重出来る基準である。これをどう達成するか、それを工夫して考えて頂ければ、自然と症例数は増えるであろう。

2、植立の工夫、インプラント体の諸問題について
アダプテーションテクニックをご存知の方も多いであろう。簡単に言えば、細くホール形成して、そこにテーパー形のインプラントを植立して、初期固定をきつくする事を達成して、即時荷重を達成する手技である。
テーパー形のインプラントはインプラント全面で骨と接触して、全てのネジ部が骨のバージン面に圧迫して接する事できつくなる構造をしている。テーパー形は、確かに間違いなく初期固定がきつく得易い。従って即時荷重向きである事は、私も否定しない。これが出来れば、即時荷重は簡単そのものになる。

しかし、私はストローマンを使用することが多く、TEは全く用いていない。テーパー形が即時荷重に有利と知っていても、TEには心が向かない。理由は、TEは抜歯直後にそのまま植立する事を主張していた。あの形状は皮質骨の上部に維持を求めようという意図が見えるが、それに反対なのである。
テーパー形と言っても、私が評価出来るものは、海綿骨内でテーパーが付与されていて、骨稜を圧縮する形態の方が良いと考えているのである。皮質骨は海綿骨に比較して血流が乏しい。そこに強く圧をかける事は、尚更その部位の血流阻害を招き、骨破壊を呼び吸収させてしまうだろうと予測したからである。反して海綿骨内は当然血流が豊富である。多少圧迫されたとしても、細胞のリモデリングが起きて、適応してくれるダイナミックな組織であろうと考えられたのである。
TEが出た当初から、私は全く使用しなかった。私の考えが正しかった事は、現在に至る事実の数々が証明してくれる。テーパーは必ず、海綿骨内に治めるべきで、その意味からもアストラインプラントは、私は評価していない。

では、ストローマンはラッパ状に広がっているではないか、と反論が来るであろうから、一応、言い訳しておくが、ストローマンの基本的コンセプトではあのラッパ上の部分は軟組織に接する事を主張されていて、骨の部位はストレートなのである。しかし現実的にはあのラッパ上の部分が初期固定に非常に有効であり、即時にも寄与しているので、苦しい言い訳である事も付記しなければ卑怯の謗りを免れまい。
何故アストラインプラントが不利で、ストローマンがそうでないかは、私にも不明である。
表面正常の違いSLA、鏡面加工、細かいネジ構造の有無、違いを挙げればこれくらいであろうが、どれがその理由なのかは断言出来ない。だが複合的なものなのではないか、と感じてはいる。

植立の工夫に関しては、骨質に応じてホール形成を細くして行く、所謂アダプテーションテクニックが主に用いられれば、即時荷重の目的はかなり達成されるであろう。
言い換えれば、メーカー指定通りに順々にホール形成していてはきつく植立する事は難しいと言わざるを得ない。
時に上顎の骨など、名古屋の大口先生が主張されているように、何もしない、そのまま骨を押し広げる事でホール形成出来てしまう事すら珍しくない。因みに私自身は、2000年のPRDで、現在はインプラテックスから出ている十字型のヘラ型オステオトームを入手して、独自に全く同じ手法で植立する事を発案して、している。臨床結果は非常に良い。インプランとは骨を削ると言うイメージの払拭、卒業が即時荷重の入り口である。

但し、いい気になってギシギシに形成して植立するのもいけない。一説には55N以上の力を掛けるとコンプレッションネクローシスを起こし、脱落の羽目を見るので気を付けて欲しい。あんまりきつい時には、逆回転させて戻して、ネジ切り等の器具で予めネジ山を作り、それから植立する事をお勧めする。
即時荷重は、基本的にセルフタッピングであるが、ケースバイケースで対応頂きたい。
そして、この方法で行けば、特にテーパー形でなくても即時荷重出来るくらいしっかりと植立出来る。又ストレートである事で植立深度をコントロール出来る便利さが気に入り、更にはSLAの良さが気に入り専らこれを用いている。

最新のワシントンDCでのAAPでの情報であるが、かのJ,ガネルズが誇らしげに報告していたがSLActiveは成功率100%と出していた。この新しいインプラントの成績は、勿論数本レベルではない。数百本レベルで従来のSLAよりも明らかに成功率が勝ると出していた。
又、ストローマンも遂に2回法インプラント、プラットフォームスイッチング出来るボーンレベルインプラントを宣伝まではしていた。が、実物は出してはいなかった。結論から言うと、出されている絵の形から見ているとアンキロスそっくりと感じた。ストローマンも変わってしまって、ノーベル同様1社で全ての適応出来るインプラントを出して来るのである。後の違いは表面性状と、その処理の方法しかない、と言う事が結論のようだ。

いずれにしても、即時荷重では私はストローマンが一番強いと経験している。他社では、例えばノーベルは45Nと言う数字を挙げている。そしてこれも今年のAO情報であるが、ノーベルユーザーのDRが植立トルクが10N落ちると成功率が20%落ちると報告していた。
つまり、45Nなら97%以上成功、35Nなら77%成功、25Nなら57%成功、15N なら37%成功と言う事になる。これは私の臨床実感とも一致する。

ストローマンでなら35Nで97%以上成功、25Nで77%成功、15N で57%成功となるのだが、多分そうだろう。と言うのも、周囲で起きている話を聞くと、どうも機械で植立する方が大多数と何時の間にか成っており、私のようにハンドで植立感覚を触診しながらしているDRは、少数派に成ってしまっているらしいからだ。そして、機械の数値を鵜呑みにされている方々の話を聞くと、どうも狙い通りのトルクを出せていないのだろうな、と感じる所が大きいからである。

重要な話なので、もう一度繰り返す。DRは触診を怠ってはいけない。それは植立する時でも同じだ。エンジンで植立するのは格好良く見える。しかし、機械が表示している数字を信じ過ぎるのは危険である。例え、植立を機械でやるにしても、そのインプラントの半分位は手で締め付けながら植立する事をして欲しい。

とは言え、私は機械植立を全くしていないので、自論が当たっているかどうかは自分でも安心しては言えないので、何処かでこの事への論文をレビュー出来ればなー、と期待している程度なのをお断りする。

次いで、大きな課題、インターナルと、アウターナルの話を避けては通れないであろう。
結論的に言えば、やはり、私はインターナルが即時荷重には向いていると感じている。

私のやり方は、殆どが植立直後にソリッドヘッドを捻じ込み、それも35Nでしている。そして、そのまま即重レジンで仮歯を審美的に造る。当然マージンはインプラントボディそのもの上になり、しかも意図的に0.5mm弱アンダーマージンにして、仮着材(松風ハイボンドテンポラリーハード)で装着している。このやり方なら水銃で流せば、余剰が残らない。こうすれば骨や歯肉に迷惑を掛けない、と言う臨床実感を持っている。

そして、ここがインプラントの有難い事だが、既製品や技工用のマテリアルでマージンを決められるのである。口腔内ではインプラントヘッドの印記さえして置けば、口腔外でマージンを決められる。インプラントでなければ出来ない事で、これでレジンの影響すら最小限に出来る。これを初めて見たのがDR.ラムのクリニックで、正にコロンブスの卵で、自分が馬鹿である事を思い知らされた。

これらの方法を用いれば、インプラント体に直接、力が行き安定出来ると考えている。アウターナルではネジ留めである為に、そこに力が集中し仮歯が揺れ、結果的にインプラント体を揺らす力に成るのでは、と心配している。その為にノーベルは45Nと言う大きな数字を提案しているのでは、と考えている。45Nならネジだけが緩み、インプラント体は無事であろうからだ。

当たり前なので書かなかったが、仮歯は堅固に造るのが当然である。壊れる力がインプラントに掛かる事が怖い事は言うまでもない。壊れないように造る、一時的には最終補綴よりも頑丈そうに造る必要がある。中留めのネジが緩み、仮歯が折れたりするのは危険である。そう言う意味からも、咬合面に穴があるネジ留めアウターナルは、私は即時には採用出来ない。

最後の問題で、咬合の付与が、必ず答えて置かねばならないだろう。
結論を言うと、食い縛り時に漸く接触するようにするしかない。勿論、側方運動は絶対に避け、インプラント体に真っ直ぐにだけ力が加わるようにする。ある意味、これは治療途中の歯牙と全く同じで、何も違いがない、と私は良く答えている。
結局、即時荷重の定義的問題に関わって来るが、私自身は歯冠形態があれば、どうしても色々な刺激がインプラントに伝わり、それで力が掛かっており即時荷重状態なんだろうと言い訳するしかない。

臨床的な話での本論は、以上でほぼ語り尽くしているのではと考えているので、以後具体的症例解説に移る。が、もし足りないようならご質問頂ければ、次回以降で必ずお答えしたい。

3)症例解説
先月紹介したものを順に解説しよう。

症例1、Fさんの場合
右下の6番、近心根と遠心根がカリエスで分割された状態までに成っている。にも関わらず、前後の歯のカリエスはここまで深刻ではない。ブリッジにすると成ると、エナメル質をかなり削る必要が出てしまう。非常に勿体無いと言う事で、抜歯即時植立即時荷重インプラント治療を行った。

この方の場合、残根状態であり、その分残根が浮いてしまっており、有り難い事に骨の治りも上まできている事が予想され、基底部の骨を使えば即時荷重まで出来るかもと踏んだ。
使用インプラントはストローマンワイドネックインプラント12mmである。

抜歯は周囲組織を可及的に傷付けないように配慮する。ペリオトームが便利である。その後前回紹介した器具で骨面を徹底的に掻破する、そして、骨の安定して植立出来る部位にホール形成して植立する。植立トルクは、当然35Nを軽く超え、そのままソリッドヘッドを35Nで締め付けて装着して、直ぐにプロビジョナルを作製する。
周囲の歯根との隙間には、PRP+HA+自家骨の混和物を充填する。自家骨はインプラント形成時に生じる分位で、特別何処かを削る訳ではない。

これなども3DXがあれば、全く悩まずに処置出来る事請け合いである。面倒がらずに撮影される事を強く勧める。今は国内でかなり広まり増えている。患者さんを信じて大丈夫である。例え紹介で行っても、紹介元に帰る方が殆どで、そのまま紹介に成り、当院で治療に成る方は極少数である。馴染みの所で、患者さんは治療受けたいのである。

これは、抜歯即時植立即時荷重の典型的な適応症であり、取り組みやすい症例であろう。骨の残っている部位に形成して植立するだけ。それで、35N以上行けばそのままプロビジョナルを造り、その間に隙間には緊密に充填物を詰めるだけである。プロビで必要以上に歯肉を押したりせず、支えるだけに調整する事がコツになる。ここら辺のプロビの話は成書に詳しいので、そちらを参照頂きたい。

後は2ヶ月弱待って、ペリオテスト値が良ければ印象して、最終補綴してメインテナンスになる。万一ペリオテスト値が悪ければ、ただひたすら待つしかない。勿論、ペリオテストでオペ後経過観察して追う事は、言うまでもない。

症例2、Gさんの場合
右上6番の根破折による抜歯即時植立、即時荷重である。
根が複数の時に抜歯し辛い時には、無理して骨を折らずに、根を分割して抜歯すべきである。この時に、万一骨に触ってしまって、傷付けてしまっても問題が小さいのは隣接面である。エンド病変、根癒着等で抜歯が難しい場合、ここを心得ながら処置すると良い。

この患者さんの場合も、分割して抜歯している。骨壁をどれだけ愛護的に扱えるか、そこに全てが掛かっている。特に上顎では唇頬側には圧力を掛けたり、薄くなるような植立は禁忌である。この辺に関しても成書に詳しいので、そちらでお願いしたい。

上顎の大臼歯部では、殆ど抜歯即時植立即時荷重は出来ないし、していない。
今回のケースは非常に運が良いので出来たに過ぎない。中隔に骨が十分に在り、それを押し広げる事で周囲の隙間も減り、良い事尽くめである。

1と同様にストローマンワイドネック12mmを植立し、35Nが意図を超えて達成出来てしまい、大喜びでプロビを造ります。後は上記で述べた事と同じです。

上顎の大臼歯の場合上顎洞との関係上、即時荷重が難しい事が殆どで、これを達成する為には3DX等のCT上で骨のある部位を探して植立する事で解決出来る事もあるので、やはりマイクロCTが重要であると成ってしまう。先月提示した図13がまさにこう言う症例である。

症例3、Yさんの場合
この方の症例が典型的な適応症の代表例である。

下顎の第一小臼歯はオトガイ孔の危険性も低く、骨の状況もやり易い方向である事が多く勧められる。しかし、レントゲン上等で下歯槽神経の走行に注意すべき事と、下顎の骨の犬歯から小臼歯部の陥凹には要注意である。対策はやはり触診する事と、余り長めのインプラントを欲張らない事であろう。
フラップを捲って見る事も良いかも知れないが、そこまでせずとも危険は避けられる、と私は感じている。詳しく学びたい方は、古賀先生の書物をお勧めする。

根破折してしまい、出来るだけ弄る量を少なくする事を望まれて、抜歯即時植立即時荷重になった。ストローマンスタンダードインプラントでこれは10mmしか使用していない。
オトガイ孔を避ける事と、骨の厚みの問題で、陥凹部の硬い皮質骨に当たってくれたので10mmで全く問題ないと判断した。骨孔を細く形成する事で、かなりきつく植立出来、データ上問題がなかった。
植立直後のペリオテスト値は、即時荷重の判断目安として非常に良い。+5~-8内であれば行けると判断しているが、数値次第で咬合の接触は、薄くしたりして対応している。

重要な事は経過観察で、歯肉のメンテナンスと咬合の管理は、出来れば週に1回は診ていった方が良い。その都度、臨機応変で何かあれば対応する事は、言うまでもないだろう。

症例3、Iさんの場合、
話題のノーベルダイレクトの症例である。ここが今回最も力を入れている部分である。

このインプラントは今、悪い方面で噂のインプラントであり、AOに置いて、DRアルブレクソンが物凄く攻撃していたそのもののものである。が、私は後述する理由であえて使用している。
DRドラグーがこのインプラントの推進者であり、彼は擁護者であるが、このワンピースのインプラントにノーベルは懲りたのか、今は海外のラインナップでは第一線にはなく、今はノーベルスピーディやグルービィが主力で、ストローマンのSLActiveと比較して骨との統合オッセオインテグレーションが早い、もしくは変わらないとして主張している。
ところで、6月のPRDでは真新しい知見は殆どなかった、と言って良いであろう。お陰で日本人DRの鼻息が荒かった事は、微笑ましい事であった。自分達のレベルが世界に肩を並べている、美しさでなら上を行っている、という自信は間違いではない。今回は今までの10年の総括的な学会であった、と言えるであろう。こう言う学会もあるのだろう。3月のAOも似たようなものだった。
先日亡くなられた筒井昌秀先生が、ご健勝であられ、当初の予定通りに講演されていたならと残念でならない。筒井マジックと言われるオリジナルの斬新なものが披瀝されたなら、海外のDR達もスタンディングオーベーションしたであろう。実に惜しい。

10月のAAPでは新しい方向性がますます再生療法に傾いているのが明らかであった。M,マクガイアーが連日登壇して、彼の時代である印象が強烈であった。即時荷重に関しては、最早成功率はDRの力量であると言う、至極当たり前の話くらいだった。後はCTに拠る情報等に関しては日本の方が先を行っている。3DXを見慣れた我々には、彼らの画像は見れない。これからはこちらがリードするであろう。

さて私の症例であるが、右上の前歯部のブリッジがダミー部が折れてしまい、ブリッジの修復を望まれず、割れた前歯と欠損の修復を希望されて治療になった。ダミー部の顎提の状態は悪くない。
ノーベルダイレクトは、歯肉ともある程度接着すると言われているインプラントである。
ワンピースボディであるので剛性が優れ接合部がなく、生物学的な幅径の条件に優れている為に歯肉との接着性から考えても、歯肉の退縮や骨の萎縮に強いのではないかと期待している。
問題は植立位置であろう。このインプラントは、植立位置を非常に見極めないといけない。3DXが非常に有効である。唇側の骨、特に歯槽頂の部位の把握とインプラントホールの形成が重要である。唇側の骨を厚みを取る位置で口蓋から頬側の間で植立すると良い。林先生が言われる垂直に出来るだけ立てる、と言う事である。
私の考えと先生との違いは、先生は口蓋にアクセスホールが来る事を考えておられるが、私は先端まで真直ぐに一直線にすると考えている。林先生は、恐らく傾斜埋入は歯肉等の退縮を招くとしてあまり勧めないであろう。が、現在まで見ていても表面性状のお陰なのかどうか、幸い退縮はない。なので、私は、傾斜角度、唇側の骨の厚み、歯肉の厚み、が決めるのであろうと考えていて、それぞれのインプラントで決まると考えている。
症例を拝見頂けると分かると思うが、歯肉の上からそのままホール形成して、歯肉を押し広げている。ここが肝の部分である。今流行のフラップレスは円形に切り取る、これでは歯肉の退縮が起きて当然である。歯肉は骨と違い相当に弾力がある。押したり引いたりすれば伸びる。これを使えば歯肉と骨をそのまま温存出来る。特に症例のケースは全てオステオプッシングでホール形成している。つまり全てドリルは使用していない。これは非常に重要なので強調したい。前の症例解説でも書いた。通りである

又、良く見て頂きたいのが、その植立位置である。そしてその3DX画像と比較して驚かれるであろう。植立位置と3DXの画像に違和感を持たれるのではないだろうか。しかし、事実は事実なのである。これをフラップを開かずに可能にするのは3DCTの力でしかない。
これ以上のMISミニマムインバッシブサージェリーはないだろう。全く開けないのだから。
これが長年、私が温めて来た秘伝の技である。

歯肉の上から骨の存在の仕方を知るには3DXしかない。歯肉を温存し骨のある位置に植立し、その歯肉が審美的なプロビジョル仮歯で美しく仕上がる。生物学的治癒と主張する所以である。何もしないインプラントを植立するだけ、後は体が治してくれる。
こうすれば、当然患者は腫れもしないし、痛みもしない。歯肉の上から狙い済まして植立する、そう言う時代なのである。こんな事は3DXなしでは不可能である。歯頚部の唇側の骨を出来る限り厚みを取り、インプラント先端は時に開創しても構わない、と言う林先生と全く同じ結論に到っていて自分でも驚いたのが事実である。
但し私は、林先生とは違いHAインプランとではなく、ストローマンやノーベルダイレクトで好んでしている。特に歯肉の下がって欲しくない場合、その接着性、親和性に期待して用いている。従来のインプラントの生物学的幅径の概念は、このインプラントには通用しないだろうと、今の所は考えている。

これで、かなりの解説が出来たかな、と密かに期待している。わざわざ2回に分けた会があれば幸いである。

インプラント関係者へ、特に患者さんへの役に立つ情報

2008年01月25日 | ニュートンドクター見て下さい。
コメントで盛り上がって頂いて、ありがとうございます。
私の医院は、余り格好付けず、本音で言いたい事は皆で伝え合おうと言う約束をしていて、時に世間話にしか聞こえないのかも知れません。

しかし、物凄く難しい治療内容を押し黙って、シーンとした緊張の中で、さも凄いことしていますと言う雰囲気でやるよりも、私はどんな難しい仕事でも患者さんとかスタッフが思わず笑ってしまうような楽しい雰囲気の中で、軽々と遣って退ける方が本当に格好良いと信じています。

とかく腕に自身がない方程、外見や器具、手術室等設備や雰囲気で近寄り難い、高みに立った雰囲気を醸し出して静寂を守る事に、価値を見出している気がしてなりません。

偏見であると謗りを受けるでしょうが、私のスタイルはざっくばらん、言いたい事はどうぞ、但し言葉使いは気配りしてがモットーです。

仕事の上でも、かなり厳しい、普通のインプラント医が半年掛けてやるような内容の仕事を、僅か1日でして退ける、それも飄々と軽いジョークを飛ばしながら、リラックスして治療が進む(患者さん、スタッフ、DR全員)方が好きですし、正しいと言う信念が有ります。

私は、それだけの自信が有りますし、経験も持っています。
今日はその一つを披瀝しましょう。
この情報は、患者さんとDR両方に有用な情報です。

インプラント治療、手術を受けた1週間後から1メガヘルツの超音波美顔器で、インプラント部位を頬の上から刺激すると、非常に骨が早く治癒し良い結果を早く得られます。

これ以上の具体的な事は言いませんが、私は事程左様に、通常のインプラント医が知らない世界を知っていて、治療が成功するように必死で努力しています。
その理由は、自身で外国の学会に出ている事、色々真面目に道を求めている事、その為に天がチャンスを下さっている事があるのだと信じています。

必ず、ある程度の結果が出てから出ないと、外には出さないので、インプラント治療に関する門外不出の情報は,今日上げた情報の軽く10倍以上有ります。
これは、私自身が広言しているように論文として出す為に経過を見ているのです。

世界中何処を探してもないような斬新、且つ、治療上の難点を解決する方法,患者さん達に福音を齎す具体的な手技、知識を山のように持っています。
全てが総合化して、何処にもない真のMI,最小限の侵襲最大限の成果を挙げる治療方法を確立しています。

”歯科医療”で発表している内容も、何処にもないものばかりです。

これらの成果が相俟って、1回限りで全てを成し遂げる、通常の医院でなら6ヶ月が1日で出来ると言い切れるのです。

なので、下手に真似をしないように、と警告も出しているのです。

今日の有益な情報は、1メガヘルツの超音波美顔器がインプラント治療に有効である、です。
専門家諸氏は、どうぞその先はご自分で勉強されて下さい。
患者さん達は、その説明書をお読みになり、それにお従い下さい。

もっと知りたい方は、個人的にメールをどうぞ。
メルアドはニュートンドクターのHPに乗せて有ります。




即時荷重インプラント治療 現在の到達点(3)-1

2008年01月24日 | ニュートンドクター見て下さい。
以下は、私が書いている”歯科医療”の連載原稿です。
スライド、図等が乗せられませんが、文章だけでも参考になると思いますので、載せておきます。
詳しくお知りに成りたい方は、どうぞ購入下さい。

即時荷重インプラント治療の現在の到達点(3)
1本欠損への抜歯同時植立を含む即時荷重治療 編 前編
                  
始めに、今回特別にお許し頂き、前後編の2回に分け、連載を延ばさせて頂ける事になった事をご報告する。理由は、今話題のものの為、私も熱が入り持論を展開して行って枚数が収まりきらなくなった為である。(図1)今回は辛いかもしれないが理屈、理論を述べ、次回に臨床を中心にさらに具体的に解説したい。

前回は、部分欠損症例への即時荷重治療を述べさせて頂いた。少なくとも、国内では部分義歯の方がインプラントを考える最大の対象であろうと、私は考えている。(図2)その為に、一番始めに取り上げた。現在でも、部分欠損即時荷重を、真正面からとらえたものは殆ど見ない。従って、限られた紙数の中で、臨場感を伴うよう工夫して出来る限り述べたつもりである。

因みに、部分欠損の難しさは義歯であろうと、インプラントであろうと同じと考えている。即ち、部分義歯でも治せる実力者は、部分欠損インプラント治療も上手く出来ると考える。が、逆は真ならずで、部分欠損インプラントが上手くても部分義歯は疑問符が付く方が多い。これは正直由々しき事態、と私は個人的に考えている。(図3)

では今回は、今最もホットな話題である抜歯即時植立を含めて1本欠損への即時荷重インプラント治療の、考えと現在の到達点をお話しようと思う。

1)基本的な概念について
インプラント治療で、患者はいまだに植立されれば、本当にすぐに歯が入り、しかも何事もなく噛めると信じている。これは我々にとって意外な反応である。それに対しては、患者側の知識が未熟な事がその原因として、我々は意に介さず、インプラントとはそう言うものなんですよ、という説明を十分にしていれば、それで良しとしていた。確かに、骨を相手の治療で骨折と同じなんですよと説明すれば、患者はなんとなく納得するであろう。(図4)
しかし、従来の歯科治療では、歯を削り型(印象)を採る場合でも、仮歯が口の中に入って、それでその日からほぼ通常通り噛めるように成っていた筈で、勿論慣れるまでの問題があっても、それが基本的には殆ど使わないでくれ、と言うのはあまり無かった筈である。患者は怖がる割には小さい手術で、たいした事ないとしか認識はしてくれないのだ。

それくらい、インプラントに対する患者側の誤解には根深いものがある。それが近頃の即時負荷の流行と共に、安易に患者、DR双方に適用され、実は意外にずっと難しく、結果深刻な問題に発展しかねない危険性を孕み出している事を、まず理解して頂きたい。

斯く言う私も即時荷重を日頃実践して、患者側からの存外の評価の低さに、苦労に見合わないなと嫌気が刺した事も少なからずあった。かなり色々と勉強してきて来られた患者は、相当に奇跡的な治療であると持ち上げてくれ、嬉しくなる事を何度も経験してきたが、逆に、何も知らない普通の患者では、当たり前のような顔をされ、ガッカリした事も多い。
それでも、従来の方法に比べて即時荷重を、抜歯同時植立を含めて行えると、すぐに歯が入ると言う劇的な効果が得られ、患者の喜びは大きい。実際治療が終了した後で、友人とか知人が他院で実際に治療した場合と比較され、飛躍的に早かったと言う事で大変に満足され、その詳しい内容を話せずに困った、と言う反応も増えている。(図5)それが結果、インプラントなら当院に、と言う高評価と成り、紹介患者が加速的に増加しているのだ。

従って、今私が思う事は、患者教育が非常に重要であり、実績を積み上げる事で評価して頂くしかない、と考えている。つまり先月触れた内容は、自身の反省、知識技術に偏り、患者にそれを上手く伝えられなかった過去の苦い経験からのものであると分かって頂けると有り難い。

しかも、1本欠損に関しては、患者はほぼインプラント治療に関しては初体験の方が多く、上記のような即時に関して当然であるとなんとなく信じ込んでいて、歯がすぐ入らないと言う事にかなりの抵抗を感じるであろうと考えている。
要するに何がいいたいかと言えば、単独歯の即時荷重治療は、現在我々の業界でトピック的に取上げられる事が多く、出来るようになったら凄いとDRは感じるかも知れないが、患者はそうではない。逆に普通だなと受け取られるものであると気付いて欲しいのである。
つまり、私はこれはもう当然の治療レベルであると明言して、患者に提供出来て頂きたいと願っている。(図6)しかし、案外に落とし穴が待っていて、難しい面もある。それを上手に避けてその一助となり、真に患者、DR双方に役立つものを心血を注いで書くつもりである。
臨床応用の面でも、すぐに活用出来る内容を目指している。

2)1本欠損に対する即時荷重の実際の概念
私は常に基本的な概念から解説を始める。その理由は、概念の理解が一番重要であり、基本を習得した後、自身で色々応用して行くには概念が要であると信じているからである。概念の理解は、遠回りに見えても、手先だけの技術の習得に固執するよりも生涯に渡って有益だと信じている。今の若いDRの中には、ここの立ち位置が不安定な方を時折見掛ける。1本芯が通る概念の理解、これが後々必ず活きてくると助言する。なので、普段からそれを意識しながら勉強する事を、強くお勧めする。

では、実際の1本欠損の概念について持論を展開して行く。
1本欠損の症例が、まず基本的なインプラント治療の入り口である事には疑いがない。最も多いのは6番欠損で、特に下顎の方であろう。そこに対してインプラントを適用し、それ以上の歯列崩壊を食い止められる意義は、非常に高いと考える。従って、是非インプラントに懐疑的な方程ここら辺から始められる事をお勧めする。(写真1症例写真、術前、術後)

1本欠損は、顎位の問題も殆どの場合存在しない。喪失理由を考える時、カリエス、エンドリージョン(破折を含む)、ペリオ、外傷が4大欠損原因であろう。カリエスと外傷が原因の場合で顎提が保存されている場合は、問題は比較的に小さい。(図7)

所で、今回の本論とは外れるが、外傷の場合、個人的には相当数救えるものが、安易に抜髄、更には抜歯されている(国内のみならず世界的においても)現状には、多大な問題が存在している事を強調したい。外傷の正しい治療が普及する事を心から、願って止まない。
学ぶには名古屋の月星光博先生の下がベストであろう。先生はその道の真の世界的権威であるからである。今年のAO(アカデミー・オブ・オッセオインテグレーション、世界最大のインプラント学会)に置いても、かのリンデ、ターナー、サローマと一緒の演壇で講演され大好評を博していた。又、会場を歩いているだけで、TUKIBOSIと呼びかけられ、自分の国でも講演して欲しいと数ヶ国の方々から依頼されていた。それくらい、真の外傷始め自家歯牙移植、歯周病、更に最近話題のMI治療で世界的権威である。

では、本論に戻ろう。問題はぺリオとエンドリージョン(破折を含む)のような場合である。この問題は要するに、顎提の歯槽骨が維持されているかいないかの問題でしかない。つまり、インプラントの全周に歯槽骨が充分に存在しているかどうか、が大きな問題であると言う事である。何処までのレベルで病巣が広がっていて処置を出来れば、即時植立出来るかどうか。現状ではDR間の主張の差が大き過ぎ、統一見解を得られていない。私もケースバイケースで対応していて、詳述しきれないので、臨床編で出来るだけ述べる。

抜歯即時を主張する者から、ソケットプリザベーションを主張する者、何もせず治癒後にすべきと主張する者まで、多岐に渡っている。因みに私はDRブ―ザーのように、治癒後の植立と同時のGBR骨造成を最も忌み嫌い、避ける者である。欧米人のように歯肉が厚くしっかりとしていれば可能であろうが、日本人ではより危険が増す。はっきり言う、騙されてはいけない。我々には我々に合った方法がある。(図8)

今回8月に私はサンフランシスコのIDEAで、恩師DRラムのセミナーを受講して来た。(写真2、今年のIDEAの集合記念写真) 2003年に教えを受けた時は、彼は割りと抜歯即時植立をしていたが、今回はかなり慎重であり、頬側の皮質骨に問題がある場合は、全く植立を行っていなかった。
その理由は、やはり頬側の骨の吸収でインプラントが露出する事を避ける為、と説明していた。それに対して彼は、オベイト歯根の形態のフランジレスタイプの義歯を装着し、抜歯創に蓋をするのみで、特に何も入れず保存処置はしていなかった。そして、漸次的に骨が造成するのを待ち、4ヵ月後にインプラント植立する事を教えていた。(図9)
この方法に関しての、私の見解は欧米人には出来ても、日本人のようなシンスキャロップ、歯肉も骨も薄くて弱い人には応用が難しいと感じた。私自身は非常に難しい場合は、ソケットプリザベーションをして、早期の1ヶ月位粘膜治癒後に植立する事を、やり始めの方にはお勧めしている。具体的な話は後述する。

さて、骨の形態と植立位置の関係であるが、これに関しては、私は母校の大先輩林楊春先生の考え方に概ね賛成している。口蓋、舌側に植立位置を求め、頬側位置と幅の関係で決める方法、バルコニーを大事にする方法は理に適っていると賛成している。違いに関しては、私自身はどんな場合でも骨壁との隙間にはHAを充填してコラーゲン膜で蓋をするのと、植立位置方向が私は骨なりにしていると言う事くらいであろうか。(図10)
林先生は共同執筆で、専門書を出されているので、詳しく勉強したい方は、そちらを購読頂きたい。私は敢えて違う所、成書には触れられていないのに、重要と考えている内容をお話したい。

1本欠損への即時荷重インプラント治療に関して、私は3DCTを始めから使う事を強くお勧めしたい。何故かと言うと、プラットフォームを歯頚部に持ってくる方法が1つしかない訳ではないと言う事を学べるからである。(写真3,3DXの症例写真)
具体的に言ってしまうと、商業誌上とか業者のセミナーでは、インプラントが真直ぐに綺麗に入らないといけない、と言う刷り込みをされているのであると言う事だ。勿論とんでもない方向に植立するのはもっての外である、がしかし、骨の中は意外な広がりを持っている事も多い。その中で骨の既存骨量が安定してある所を見付けるには、3DCTしかないからだ。特に抜歯即時植立で、この事は知って置いた方が良い。(写真4,3DXの症例写真)

かつて、歯根を模倣してインプラントを植立する事が強く主張されていた。しかし、現在では、そうして唇側に寄せて植立しても、インプラントでは皮質骨の吸収を防げない事が判明している。インプラントと天然歯は違う。インプラントは既存骨の安定している所を基本にして植立するのがベストと、私は信じている。
が、私は、安定期でメインテナンスに成っているのであれば、100%インプラント周囲に骨がある必要性はないだろうと考えている。約80%程度が骨に入っていて、骨とオッセオインテグレーションして、しっかりしてさえいれば問題はそうないだろうと考えている。これが、私自身が自分自身患者さんを数百人3DXで見てみて、得られた結果である。

もう有名な事実であるが、武田先生等がGBRの予後を追跡調査した時、唇側の骨が相当喪失していた、と報告されている。この結果は世界的な業績であり、例のDRブーザーがかつて程GBRを言わなくなったのは、3DXの画像を見てしまったからだ。自家骨をメンブレンを用いて増やしても、それは経時的に喪失する可能性が非常に高い。
それを防ぐ為にはHA等の人工材料で増やすしかない。だが、これにもいったん炎症が発生すると、容易に波及すると言う問題が存在する、と言われている。
結局、既存骨が一番頼りに成ると言う結果に成って来ているのが現状である。抜歯された顎提は、インプラント等に関係なくその部位の落ち着く状態にまで治癒すると言うのが、DRリンデの見解である。既存骨を臨床的に見付けるには、3DCTが一番良いのである。
確かDRリンデも3DCTで語り始めている。これが、近い将来3DCT画像なき所では、患者さんはインプラント治療をされなくなってしまうであろうと、私が予想する理由である。

悪い事は言わない、3DCTは1本欠損にこそ強く威力を発揮する。抜歯即時では既存骨が何処に残っていて、何処にどう言う風に植立するのか?決めるには立体画像が必要だ。MIS最小限で済み、痛がらせないインプラント治療をするには、これに勝る手はない。換言すれば、多少の傾斜植立は許容範囲内であると言う事である。インプラントを植立するのに最短距離を行く必要はない、斜めでも長めのインプラントの方が有利だと言う事である。

余計な注釈であるが、最近グラフトレスソリューションとしてDRレノアーのショートインプラントの方法が注目されているが、3DCTなしで幾ら力説しても、聞く耳を私は持たない。平面のパノラマでは何処に骨が存在しているかは、全く分かりはしないからである。それだけ3DCTは、もう既に重いものと成ってきだしている事を、若い先生ほど知って欲しい。偉い先生が言っている事を、まんま信じる事は時として危ない。それは私の説でも、右に同じである。真実はそのDRが体感するしかない。これは忘れないで欲しい。(写真5、パノラマと3DXの比較写真)

傾斜植立に関しては、現在では相当許容範囲内があると分かっている。その範囲がどれくらいかはまだ論争中であるが、しっかりとオッセオンインテグレーションしたインプラントは骨の中にしっかりと入っていれば、かなり強い。植立時に、骨の中に可及的に沢山入っていて、数年後に3DCT下で80%くらいしか入っていなくても、臨床的な炎症とかの症状がなければ問題はないと考えている。
しかし、それは現時点での見解で、将来変更されるかもしれないので、注意して学び続けて欲しい。やはり、インプラントは出来るだけ骨の中にあった方が、良いに決まっているからである。その為にも3DCTは重要である。

私は、インプラントのプラットフォームを歯頚部の位置関係を重視して決めるだけで良いと考えており、そこの植立方向にはあまり拘っていないと言うのが結論である。

3)抜歯即時植立への概念
さて今最も、話題の抜歯即時植立の持論を解説しよう。現在カルシテックのHA インプラントが、抜歯即時に置いても非常に強いと言う事で、セミナーを林先生を中心に開催されている。上でも述べているように、私は概ね賛成していて、お考えには反対していない。7月のOJに置いても、かなり注目をされていると言う事は間違いなく、私自身も相当に勉強させて頂いている。
OJの場では、水上先生が非常に秀逸なコメントを最後に成されていた。要するにインプラント自体がソケットプリザベーションのマテリアルと考えていけば良いんですね。そうすれば新しいインプラント治療の可能性が広がるかも知れないんですね。と話されていた。凄い方である。実にその通り出ると、私も大賛成する。現実私がしているものがそう考えれば、全ての理屈で符丁する、と感じる。

では具体的に違いを述べたい。
一番の大きな違いは病巣の除去に関してである。林先生はダイヤモンドバーで一層削除する事を推奨なさっている。私は、それに対して、微小な器具で長く小さい繊細なもので、骨内を詳細に探索して病巣を取る事をしている。残念ながら、この器具は、海外でしか入手出来ない。(写真6、器具の写真)

私自身は、抜歯即時植立を手掛けて、8年以上に成る。そのときから病巣を取り切る事を目指して四苦八苦していたが、どうしても取り切れていないのか治る途中で、患者から違和感を言われる事があった。理由は、取り残しであろうとしか思えなかった。その時、どう解決すべきか悩んで必死で病巣を取り切ろうと頑張った。しかし、それようの器具が国内ではないのである。奥まで届いて取り切る長さと細かさで、国内のメーカーは全く不備そのものであった。
ところが、2003年のAAPで私は見付けた。長さと細かさで、非常に満足出来るものであり、これを使用して病巣を取り切ると、見事に不快感を患者が訴えなくなった。恐らくは海外の誰かが思い付いて売り出した物だと思う。残念ながらいまだに国内では類するものがない。この情報を勉強仲間のDRに教え、実際に使用して頂いてみた所、全く同じ良好な結果を得られた。

従って、私は削り取るよりも、この器具で取り切る事をお勧めしている。実際にしてみると分かる事だが、骨の中はまるで火山岩のようにスカスカで、網の目のように骨稜が交差している。その隙間に病巣は入り込んでいるのだ。それを出来る限り掻爬していくと、中から驚くくらい肉芽組織が出て来る。これが治癒を阻害していた事は、想像に難くない。私はこれを、カールツァイスの4.5倍の拡大鏡下でしている。病巣を取り切るだけでゆうに30分を越す事も少なくない。時には1時間かかる事もある。
しかし、やはり私の個人的考えではタービンとかを回して削るよりも、侵襲が少なく治癒がいいのではないかと信じている。歯根先端に病巣があり開創してしまう時でも、林先生は注意深く削除する事を話されるが、私は上記の器具で徹底して掻きあげるだけで対応し問題を生じていないので、怖くてダイヤモンドバーで削れない。私の腕ではとてもそんな事は出来ないと言っても良い。

又、この器具で骨内を精査する事が、即時植立に非常に有効である。何処にどう骨があるのか3DCTがない先生方には、とても役立つであろう。私自身も3DXを手に入れたのは1年前でしかない。前記の月星先生に推されて、入れたのが事実である。しかし、入れてみて分かった。私に一番必要だったのは3DXだったのである。それまでは、細かい器具でひたすら触知するしかなかった。歯肉の上から骨を知ることは難しい。触知に神業になるか、3DCTかであろう。なので、私は総義歯を取得すべきであると、強く主張しているのだ。触知を体得するのにこれほど、有効なものはない。

以上で、私の1本欠損への即時荷重治療、抜歯即時を含むを述べた。次回臨床編で、実例を元に詳細を更に進めたい。

インプラントは簡単ではありません。

2008年01月23日 | ニュートンドクター見て下さい。
コメント頂いたように、インプラント治療がさも簡単であるかのようなイメージを振り撒いているネット内の宣伝が多いと、強く感じてしまいます。

骨がなければ作りますとか、その日のうちに歯が噛めますとか、インプラントと言うもの自身が進み、それによって単純で簡単に誰でも成功出来るかのようなもの言いは、まだ間違っていると言い切ってもおかしくはないと、わたしは思います。

私自身は1日で抜歯してインプラント上に歯を入れて、骨も作り歯肉も再生させる治療をしています。
これが簡単でない事は、何度も注意を喚起しており、下手に真似して行なわないように言い続けています。

にも関わらず、セミナーや講習会で、似たような治療を試みたのであろうものを見て、失敗しているのを見せ付けられると、嫌に成ってしまいます。
だから難しいと言い、しないで下さい、と言い続けていますが、馬鹿なインプラント医達は懲りないようです。

しかも、安全策を取ると言う名目の元に、骨を作る方法でGBRや骨ブロック移植を勧めるセミナーが大流行です。
しかし、このような方法は、かなりの練達を必要とし、トラブルを起こしたら、リカバリーには何倍もの苦労をしかねません。

こう言った真実の情報が、余りにもネット内では少な過ぎると、私は思います。

外科は軽々しくやるべきではない。
その施術が患者さんに掛ける負担をとことん考慮して、出来る限りこちら側が苦労して、患者さん側は苦労しない方法を取るべきである、と提案します。

今はやりの方法は、その考察が決定的に足りないと、指摘します。

インプラントオペはかなりの練達を必要とします。
最小限の傷口で最大限の効果を出し、成果を提供する、それが重要な命題でしょう。

即時荷重で1日で歯を入れてあげる事や、骨が足りない所に骨を作り歯肉を造って入れる事よりも、インプラントオペが成功して骨とキチンとくっ付く事、骨や歯肉の中に安定して植立されている事の方がズッート大切です。
技術をひけらかすのは構いませんが、成功率や予後の話し、整合性、正当性の話をこそ患者さんにするべきではないか、と提言します。

たまたまやって上手く行ったものを自慢げに出すのではなく、普段から出来ている事、している事こそ重要である、と言う事です。


私自身の大トラブルの報告します。

2008年01月22日 | ニュートンドクター見て下さい。
歯科医師に成って昭和62年卒業ですから、23年目に成ります。
今まで、かなり難しい手術でも何とかこなして大きなトラブルに見舞われた事はありません。

しかし、今年、残念ながら下顎の水平埋伏歯のかなり深いもので、下歯槽神経切断を起こしてしまいました。
レントゲン上でも癒着が激しく、3DXで見て極めて難しい状況であった事は診断していましたが、歯質と骨との判別が物凄く難しく、かなり用心深く切断していたつもりでしたが、残念な事に成ってしまいました。

自分が思っていたよりも深く削ってしまっていたのに気が付いたのは、出血が多くなった瞬間でした。
出血が大変に多く、これは動脈性だ、とすぐに分かり止血しようと必死に成りました。

しかし、切断途中でそのままでは止められません。
何とか止めないといけないので、血が溢れている状況で、歯冠部だけを、まず必死で取りました。
物凄く大変でした。
それから、傷口にガーゼを詰めて、麻酔薬を追加して止血しました。

何とか、出血が納まり、3DXで確認して打ちのめされてしまいました。
再出血してくるのではないかと心配になり、残っている歯根を取り除くかどうか、迷いましたが、感染源と成る事を心配して充分に注意しながら、癒着している所の骨を削り、歯根を取り除きました。

幸い再出血はしませんでした。
止血剤を充填して、縫合して終了しました。

翌日の洗浄におこしに成り、やはり麻痺が出てしまいました。
手術侵襲が去る1週間、とにかく待つしかないので、その間にこれからの治療に必要な器材等を準備していたのですが、残念ながら来て頂けませんでした。

手術後の7~10日間が一番重要で、治療開始しなければ行けないのですが来て頂けません。
不徳の致す所と言うしかないです。

下顎の水平埋伏歯の場合、麻痺等の起こる可能性は3~5%と言われています。
今まで、奇跡的に22年、こう言う事態を起こしていなかっただけだ、と思い知らされました。

ここをお読みのプロの方には、他山の石として頂きたいと存じます。

用心深い事は、人語に落ちないつもりでも、危険はすぐ傍にある。
進む前に、必ず確認する。
これを鉄則として頂きたいと存じます。

私の場合、今回のケースは癒着の激しさに見極めが厳しく、難し過ぎた、と言わざるを得ません。

因みに、外科の専門の先生にお伺いした所、こう言う場合は止むを得ないので、歯牙の上を覆っている骨を全て削り、歯牙を完全に見える状態で真上に抜くしかないとの事でした。
しかし、そう言う手術は術後物凄く腫れ、痛んだりしてしまいます。
骨を削ればそれだけ腫れ上がるからです。

と成ると、一般開業医ではまず無理と言う事になるでしょう。
癒着の激しい歯牙は、専門家に任せるべき時代に成っているのかも知れません。

私としては今後も患者さんの為に、一生懸命治療するしかありません。

外科は怖いのだと再認識させられ、真剣に学び直すしかないのです。

23年目の歯科医人生生涯最大の経験でした。







外科の伴う治療は、時に厳しい事が有ります。

2008年01月17日 | ニュートンドクター見て下さい。
外科の治療は、どう頑張っても成功率100%は達成出来ません。
インプラントでも、成功率97~98%である事が世界的に標準でしょう。

これはどう言う事かと言うと、どうしても2~3%は失敗が出てしまうと言う事です。
この事は、我々にとっては如何ともし難い事で、残念ながら上手く行かなかった場合、何とかお願いして、もう一度やり直しの手術をされて頂くしかありません。

勿論、懲りてしまってインプラントは嫌だと言う患者さんには、他の方法を取らせて頂くしかないでしょう。

我々にとっては、2~3%の失敗率であっても、それに当たってしまった患者さんにとっては100%の失敗です。
もう一度とお願いしても、不安が増大してしまう事でしょう。

私の場合は、始めに話し難い事ですが、それでも話してやり直しの話もします。
結果が分かるのが、だいたい1ヵ月後位なので、その時に検査データを教えて、患者さんの希望をお聞きします。

そのまま様子を見たい方、やり直しを希望される方、それぞれの患者さんのご希望に応じて、出来る限りの善処をされて頂くようにしています。
そして、結果から申し上げると、やり直しをさせて頂いた方が、どうやら早く良い結果に好転すると言う事も分かって来ました。
なので、私にお任せ頂ける場合、基本的にはやり直しをお願いしています。

非常に忸怩たる思いですが、外科にはどうしても100%が出せません。
この事は厳然たる事実なのです。

その事を我々は弁えて、一つ一つの治療に際し、一所懸命にするしかないのです。
どの方の治療であっても、全力を尽くし、最善を尽くすとしかお約束出来ません。

必ずとか、絶対とか、成功させろと言われてしまったら、引き受けられないのです。
何があるか分からないのが外科であり、その為にこそ経験と勉強が必要であり、少しでも確実性を高めるしかないのです。
又、だからこそ、私だけかもしれませんが、信仰心も厚くなって、神仏に祈る気持ちも増すのです。

紙一重で救われる経験があり、同じく紙一重で残念な結果に成ってしまって、気の毒な事になる。
これは現実なのです。

現実が、厳然たる事実である事は否定出来ません。

患者さんにも、この事実はご理解頂きたいと存じます。

我々は、全力で一所懸命にやります、としか言えないのです。





国際外傷歯学会に参加して

2008年01月15日 | ニュートンドクター見て下さい。
日月の連休で名古屋に行って来ました。
素晴らしい学会でした。

内容も外傷に留まらず、真の意味での現在のMIにまで言及し、最新情報を提供してくれました。
惜しむらくは、参加して来たDRが600名位であった事でしょう。

もっと正確な情報が歯科界に伝わって欲しいと願う事しか、私には出来ません。

一般の方がこう言う実情を見てどう感じるであろうかと思うと、厳しい評価になるのではと危惧してしまいます。

もう少し勉強して欲しい、と強く願ってしまいます。

インプラントや保険のセミナー、経営セミナーばかりが流行る現状。
何だか寂しい気がしてしまいます。

学問の追及を皆さんにしろとは、強要は出来ません。
しかし、もう少し何とか成らないものなのか、と感じてしまうのです。

昨年のインプラント学会は3000人参加したそうです。
余りの違いが悲しいです。

特に若い世代、金に成る学会でなければ出ないのか?
経営セミナー見てても、皆一概に拡大路線で、ユニット何台も抱えて、衛生士を回して稼ぐ道に突き進んでいます。

こんな事が常道になれば、衛生士のメンテナンス開業が業態としてされるようになり、いつかは自分の首を閉められる事に気が付かないんでしょう。
危険である、と今から警告し続けます。

だいたい拡大主義の行く末は、自分だけが良ければ良いではないのか?と、強く問いを発しましょう。

2億、3億稼ぐ道が凄いと言う風潮は下らない、と言下に言い捨てます。
稼ぎたいなら、歯科よりも中小企業の社長の方が、何十億と稼いでいます。
そう言う社長のご機嫌伺いして、2億3億で偉い気に成っているのですから、お笑いでしょう。

私は金じゃない、と宣言します。
経済的に潤う事は大切ですが、自分だけ潤う事を考えていては、必ず、お天道様が許さないと信じています。
共存共栄の道を求める心、業界を考える事が大切だと信じています。

その為には、こう言った有用な学会に参加して、謙虚に学ぶ。
インプラントの業界で有名なDRの何人が参加していた事か?
恥じなさい、と言い放ちます。

患者さんの為と良くぞ言ったものだ、と冷笑します。

真に患者さんの為、業界の為、何方が何処でどれだけの事しているか、私は見ています。
その結果で、本物と偽者を区別しています。

一般の方は、是非この辺の事にもっと関心を持って欲しいものです。
そうでないと業界は良くなりません。

業界を良くし、世の為に成るようにして、世の中を少しでも良くする。
その事にこそ、稼ぐ事よりも一所懸命に成って欲しい、と提言します。


安心安全、患者さんを苦しめないを極める、MI即時治癒インプラント治療

2008年01月12日 | ニュートンドクター見て下さい。
ネット内でインプラント情報が溢れていますが、相変わらず、骨が足りなくてもとか他院で断られたらの誘い文句が踊っています。
ではその実、どれ位その患者さん自身が辛い手術を何回も受けなくてはいけないかとか、どれ位治療期間が掛かるかとかの、医院側が言いたくないような情報を乗せているとk路は殆どないと言って良いでしょう。

即時荷重インプラントでALL-ON-4等ですぐに噛める、苦痛なしとか出捲くっていますが、骨の削る量とかいろんな制約があり、宣伝されている通りの効果が日本人では出し難い事も、口を噤んでいて誰も公開しません。

私自身は即時荷重し出して8年に成りますが、日本の臨床家の中では最初にキチンと即時荷重を始めているDRで、苦々しい思いをさせられています。

事実をあからさまに公開している所等、殆どないのが実情なのです。

今、安易な宣伝、業者のセミナーが星の数程もある中、インプラントを簡単に始めるDRが多過ぎ、事故も多発している筈です。
その事実も隠されています。

これらの事実は何時の日か大きな問題と成るでしょう。
今一番大きな問題は安全、安心である事と私は強く訴えます。

大きな手術は避け、出来る限り難し過ぎる手術、治療術式は避ける、この事を患者さんは記憶していて欲しいと思います。

国際外傷歯科学会市民フォーラムご参加のお願い

2008年01月11日 | ニュートンドクター見て下さい。
インプラントの話し以外をする事をお許し下さい。

以下の市民向けの講演会が開催されます。

外傷歯の治療の正しい普及は、まだまだです。

患者さん自身が学んで、正しい治療の普及を!

http://www.tsukiboshi-dc.com/forum/index.html

インプラント道 私にしかできない、今しか出来ない治療を進めていくしかないのでしょう

2008年01月10日 | ニュートンドクター見て下さい。
やるべき事をやるべきタイミングで、精緻に完璧に、しかも患者さんにとって楽にして差し上げる為には、やはり、成すべき事を成すべきタイミングでするしかないのでしょう。

言葉遊びのようで申し訳なく思います。

しかし、今日の午前中も出張オペをして、抜歯と同時のインプラント植立+GBR骨造成+歯肉再生+審美的仮歯治療をして来たのですが、こう言う治療は難しい、危険であると感じてしまいました。

術前に3DXを撮影して充分に準備して臨んでいるのですが、術中に確認したいのが出来ないのです。
かなりギリギリの所を狙わなければ患者さんのご要望に応えられないので、しつこいくらい3DXを何度も確認して、少しずつ進めて行くしかありませんでした。

何とか終了出来て、パノラマレントゲン写真で確認して見ましたが、まず完璧に埋められたといって言い出来でした。
依頼DRは、感激していましたが、本音で言えば、うちでやらせてもらえれば途中で確認出来るのに、冷や汗のかき通しだった、です。

こんな事をするのは、多分世界広しと言えども、多分私くらいなのではないでしょうか。
こうして、インプラントの可能性を広げてゆく仕事、危険と背中合わせの仕事を私はしています。

しかし、これこそが今しか、私にしか出来ない仕事なのでしょう。
こう言う馬鹿が一人位いて、可能性の限界を広げて、そのデータが蓄積して新たな道が出来てくるのでしょう。

この真の成果、果実は私の後の世代が享受し私自身は又新しいギリギリの世界に挑み続けるのでしょう。
今、私にしか出来ない、私しかやろうともしない、専門を極めた仕事を、患者さんの為に私はしたいと思っています。

余りに危険なので、やればやるほどこう言う仕事がネットとかで宣伝されるような簡単な内容とは全く違う、余程のレベルのDRしかしてはいけない、と実感してしまいます。
更にその上で、安全性、整合性、正当性をも整わせなければいけません。
患者さんに不要な苦痛を与える事は厳に戒めるべきです。

如何に患者さんを御救いするか、何か出来る事があったら全てやりたいですし、又常にもっと良いものは何かないだろうか、と渇望し求め続けながら進みたいのです。

そこに私が生きる道があると私は信じています。

ここに誓います。
世界で1番MIの即時荷重審美インプラント治療を常に求め続け、求道者として生きる事を。
果てしない、遥かなる理想に向けて、終生道は続きます。

今年は、今までの成果を原著論文として出し、年内に採用され出る事を目標とします。
PRDに2回出せたものを纏めて、更に新しい見解を入れて出します。
何処にもない、世界に出して恥ずかしくない斬新なものを。

ご笑覧。




抜歯即時植立インプラント治療の危険性

2008年01月09日 | ニュートンドクター見て下さい。
ここ最近の傾向で、抜歯するのと同時にインプラント植立する手技が、治療期間短縮と手術回数を減らせる事と相俟ってかなり宣伝され、行われているようです。

確かに、患者さんからして見ると、何回もの手術を受ける事は嫌でしょうし、治療期間が長く掛かる事も嫌でしょうから、この治療方法は理想的な治療と受け止められ、しかも、術自体が容易であるという受け取られ方をしてしまった為に、DR側患者さん側双方に急速に広がってしまっているようです。

しかし、この術式は非常にハイレベルの治療であり、特に抜歯と同時に歯肉を何も捲らないで治療する術式の場合かなりの難しさになりかねません。

ここを乗り越えるのには、最近広まって来ている歯科用CTが非常に有効です。
CTでないと骨の断層の状態がわからず、骨がどういう状態か全く読めないからです。

歯科用CTはかなり広まっていると言っても、まだ国内で500軒の医院で入っているかどうかでしょう。
にも関わらず、難しいこの術式は宣伝され簡単で早く治るとネット始め色々な所で宣伝されているから危険だと、私は思います。
インプラントを標榜している医院は今や全国で7000軒あるのではと思われます。

特に、新規開業の医院では殆どの医院がインプラントを標榜し、矯正を標榜し買うセリングを標榜しています。
しかし内実は如何なものなのでしょうか?

ここでお断りして置きますが、CTのお話をすると必ず被爆量の話が出ます。
私が言っている歯科用CT,特にモリタの3DXは従来のCTに比較して被爆量は物凄く小さいものです。
その事を知らずに非難する方が、いまだに多くて困ります。
勉強不足なのを露呈しているのに、自覚がないのですから。

専門誌に出て来るインプラントDRですらCTは、と言う言い方をされる方もいます。
困った者です。

技術、機器は進化します。
今までの常識とは違う世界が広がっているのです。
その成果で始めて齎される技術とか術式とかを知らずして、今までのものの応用で無理矢理用いようとする。
非常に危険であると指摘します。

歯科用CTを持ってしまったら、もう昔のレベルの戻れません。
持てば分かるとしか言えないのです。

こう言う事情を正確に出さずに、今のレベルの美味しそうな所だけで治療をするのは危険であると明言します。

はっきり申し上げて、歯科用CTがある所でしかインプラント治療を受けるべきではない、と言う時代に成るのも間近いと感じます。

患者さんは、容易で簡単そうな話にすぐに飛び付かず、熟慮される事をお勧めします。

PS.しかし、最新技術をやたら否定する困った大学人等もいますので、ご用心下さい。
出来る所は出来るのです。
大学人は、自分が出来ないから、他人も出来ないと実にいい加減です。
歯科は、最先端は大学にはない、と言っても良いかも知れません。