信子の華ごよみ

自宅の庭に咲いた花々を記録
植物の育成、華のうつろいを観察

一房の葡萄

2009年12月05日 | 日記
先週、伸び放題になっていた葡萄の蔓を剪定しました。今年初めて幾つか房が生りましたが、放ったらかしにしていたので食すに耐えないものばかりでした。ところが2階のベランダまで伸びていた蔓の先に一房、葉の間に隠れてぶらさがっていました。アイスワインの収穫を真似てもうしばらく置いておこう、とアホなことを考えています。

有島武郎の童話「一房の葡萄」、人間なら誰しもが持つ自分の中の"悪"をしっかりと捕らえる物語ということですが、母は『きれいなお話』といっていました。
「二階の窓まで高く這い上った葡萄蔓から、一房の西洋葡萄をもぎとって」、「葡萄の房は紫色に色づいて」、先生の「大理石のような白い美しい手はどこにも見つかりません」、などその場の映像が脳裏に浮かんでくる描写。珠玉の一編という感じがします。
コメント (2)
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