信子の華ごよみ

自宅の庭に咲いた花々を記録
植物の育成、華のうつろいを観察

カタクリ

2022年05月23日 | 日記
ユリ科:Liliaceae カタクリ属:Erythronium 学名:Erythronium japonicum
和名:カタクリ 片栗 別名:カタコ 英名:Dog tooth violet 原産地:日本

白い雪を被った北アルプスと遅い桜の花を見ながら、カタクリの群生地を訪れた。
        別の所で黄色いカタクリ(洋種)
 カタクリは、落葉樹林の林床で、冬の間は落ち葉の下で寒さにじっと耐え、まだ樹木が目覚める前の早春に芽を出して葉を出し、赤紫の花びらを下向きに大きく広げながら花を咲かせる。カタクリの花の本当の美しさは花びらの内側に、花びらの基部に濃い紫色のW字形の斑紋が見える!このW字模様を見るため、写真を撮るため、地面に這いつくばることもしがしば。
          
 春の前奏曲、カタクリは「春の妖精 スプリング・エフェメラル」と呼ばれる植物の一つ。エフェメラルとは、もともと「はかない命」という意味。カタクリが1年のうちで地上に出ている期間は、春先の2か月足らず、夏には葉を枯らし、翌年の春まで土中の鱗茎のまま休眠状態で大半を過ごす。光合成ができる期間がわずか2か月ほどしかないため、鱗茎に栄養を蓄積するまでに長い時間を要してしまう。種子から発芽して花を咲かせるまで8年ほどの歳月を要する。カタクリの生態は実にひたむきで、応援したくなるような生き方です。
球根は良質のデンプンを多く含んでおり、かつては片栗粉が作られていた。今ではほとんどがジャガイモやトウモロコシから作られている。


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シロバナエンレイソウ

2022年05月10日 | 日記
シュロソウ科:Melanthiaceae エンレイソウ属:Trillium 学名:Trillium tschonoskii
和名:白花延齢草 別名:ミヤマエンレイソウ 深山延齢草 英名:Tschonosk trillium 原産地:日本、朝鮮、中国

5月5日~8日、友達と信州へ「水芭蕉とカタクリを見るツアー」に参加しました。鬼無里の水芭蕉咲く湿原、雪解け水の流れる林のなかに見渡す限り白い水芭蕉が咲き始めていました。   
樹林帯の遊歩道をのんびりと散策、木道の脇に「シロバナエンレイソウ」が咲いていました。   

山登りをしていて褐紫色の「エンレイソウ」  を幾度か見たことはありますが、白い花のエンレイソウを見るのは始めてです。草丈20~40cm、花径2㎝。白い花びらは内花被片で3枚。薄緑色の萼のように見えるのが外花被片で3枚。そして茎葉も3枚。よく似たエンレイソウには内花被片がありません。
遠くに白い雪をかぶった北アルプスの山々を眺めながら、信州の遅い春を楽しみました。

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